REVIEW

長崎の郵便配達【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『長崎の郵便配達』イザベル・タウンゼンド

元英空軍大佐で、退官後にジャーナリストとして長崎の地を訪れたピーター・タウンゼンド氏と、16歳で郵便配達中に被爆した谷口稜曄(たにぐち すみてる)氏。本作は、この2人が出会ったエピソードを基に誕生したドキュメンタリー映画となっています。劇中ではピーター・タウンゼンドの娘であるイザベル・タウンゼンドが、父の著書とボイスメモを頼りに現在の長崎を訪れる姿が映されており、観ている側もイザベルと同じ目線で、ピーター・タウンゼンド氏と谷口稜曄氏の深い絆を感じることができます。
何よりも谷口氏が少年時代に体験した被爆のエピソードはとても壮絶で、そんな現実が本当にあったと思うととても恐ろしくなります。谷口氏は生涯をかけて核廃絶を訴えていたそうで、本作を通してその強い想いも感じられますし、本当に核兵器や戦争がなくなって欲しいと感じます。
戦争をテーマにした作品は多くありますが、本作のように海外の方の視点や交流が描かれているという意味では貴重な1作なのではないでしょうか。戦争についての新たな気付きを与えてくれる作品なので、世代問わず多くの方にご覧いただきたいと思います。

デート向き映画判定
映画『長崎の郵便配達』谷口稜曄/ピーター・タウンゼンド

もしデートで観る場合は、事前に相手に戦争や核兵器をテーマにした作品であることを一言伝えてあげると親切だと思います。ただし、難しいテーマの作品なので、鑑賞後の会話に困りそうな場合は、1人や友人同士で観ることをオススメします。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『長崎の郵便配達』イザベル・タウンゼンド

皆さんが戦争や核兵器の恐ろしさを知るために役立つ1作です。ただし、少々衝撃的な場面もあるので、キッズはできれば身近な大人と一緒に観てください。ティーンの皆さんは、こういった現実があったことを真摯に受け止め、これを機に今後どんな世界になって欲しいか、自分なりに考えてみてください。

映画『長崎の郵便配達』イザベル・タウンゼンド

『長崎の郵便配達』
2022年8月5日より全国公開
ロングライド
公式サイト

©The Postman from Nagasaki Film Partners
© 坂本肖美

TEXT by Shamy

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『戦争と女の顔』ヴィクトリア・ミロシニチェンコ ヴィクトリア・ミロシニチェンコ【ギャラリー/出演作一覧】

1994年5月17日生まれ。ロシア出身。

映画『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー 『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー

フランスで3週連続NO.1(仏映画興収/実写映画において)を獲得し、260万人動員の大ヒットを記録した話題作『ファンファーレ!ふたつの音』。今回は本作のエマニュエル・クールコル監督にインタビューさせていただきました。

映画『ひゃくえむ。』 ひゃくえむ。【レビュー】

魚豊著の『チ。 ―地球の運動について―』がすごく好きなので、絶対に本作も…

映画『お嬢と番犬くん』櫻井海音 櫻井海音【ギャラリー/出演作一覧】

2001年4月13日生まれ。東京都出身。

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

映画『パルテノペ ナポリの宝石』セレステ・ダッラ・ポルタ セレステ・ダッラ・ポルタ【ギャラリー/出演作一覧】

1997年12月24日生まれ。イタリア出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『ひゃくえむ。』
  2. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  3. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  4. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流
  5. 映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP