REVIEW

サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルテュス/アルノー・トゥパンス/ルドヴィク・ブール

REVIEW

パラリンピックやハンディキャップ・インターナショナルのアンバサダーを務めるアルテュスが、監督、脚本、主演を務める本作は、フランスで『最強のふたり』の記録を大きく塗り替え、フランス映画史上歴代2位の大ヒットを飛ばしました。アルテュス監督は本作制作の意図を以下のように述べています。

映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルテュス/クロヴィス・コルニアック/アリス・ベライディ

私はずっと、知的障がいのある人たちがどんなことができるのかを描きたいと思っていました。彼らは、他ではなかなか出会えないような素晴らしい想像力や、魔法のような魅力、時に突拍子もない一面を持っています。私は彼ら“と”映画を作りたかったのであって、彼らに“ついて”の映画を作りたかったわけではありません。/障がいそのものがテーマではないんです。(映画公式資料)

映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』マルク・リゾ

キャストは、Instagramで募集をかけ「特に条件は設けず、どんな障がいも排除せず、ただ『個性』がある人を探し(中略)、彼ら同士の相性が良く、最高のチームを作れることが必要」と考え、50人ほどの候補者に会ったそうです(映画公式資料)。本作では11名がメインキャストに起用され、個性を発揮しのびのびとした演技を披露しています。

映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルテュス/ルドヴィク・ブール

タイトルにある通り、本作は「泥棒のゆかいな逃避行」を描いています。主人公のパウロ(アルテュス)と父のラ・フレーズ(クロヴィス・コルニアック)は宝石店で強盗を働いた後、逃走の手段としてとっさに障がいのある若者達がサマーキャンプに向かうバスに飛び乗ります。なぜバスに乗り込めたかというところからユニークな設定が施されていて、パウロとラ・フレーズが別の意味で逃れられない状況に陥ったことが、最終的に予想していなかった幸福に繋がっていきます。

映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』クロヴィス・コルニアック/テオフィル・ルロワ

サマーキャンプに参加する若者達はピュアで真っ直ぐだからこそ、パウロ達の嘘は通じません。そして、彼等はお互いに愛情いっぱいに接しているからこそ、パウロ達を変えていきます。決まった枠にハマらず自然体で過ごす若者達の姿は観ていて清々しく、きっと観る方の心をほぐしてくれるでしょう。

デート向き映画判定

映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルノー・トゥパンス/マリ・コラン

サマーキャンプに参加する若者達は、思ったことを何でもそのまま口にします。でも、口の悪さも愛嬌という感じで不思議とホッコリさせられます。多少恋愛模様も出てきますが、気まずくなるほどではありません。ただ、仕事かパートナーかという選択を迫られている状況だと自分達に置きかえて観てしまう展開があります。場合によっては、1人でじっくり観るほうが良いでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』マルク・リゾ/セリーヌ・グルサール/マリ・コラン

主人公のパウロは、障がいを持つ若者達に紛れ込むために彼等の真似をしようとします。でも、皮肉にもすぐに見破られてしまいます。本当の自分を徐々に見せることによって、パウロは彼等と仲間になり、今までとは違う人生を考え始めます。本作には「なるようになるさ」という気楽さがあり、お互いを認める優しさがあります。障がいの有無にかかわらず、わかり合える仲間の大切さを知る機会にしてもらえると嬉しいです。

映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルテュス/クロヴィス・コルニアック/アリス・ベライディ/マルク・リゾ/セリーヌ・グルサール/アルノー・トゥパンス/マリ・コラン/ テオフィル・ルロワ/ルドヴィク・ブール/ソフィアン・リブ/スタニスラス・カルモン/マヤヌ=サラ・エル・バズ/ボリス・ピトエフ/ギャッド・アベカシス/ティボー・コナン/バンジャマン・ヴァンドワル

『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』
2025年12月26日より全国公開
東和ピクチャーズ
公式サイト

ムビチケ購入はこちら
映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも

© 2024 CINE NOMINE – M6 FILMS – AUVERGNE-RHÔNE-ALPES CINEMA – SAME PLAYER- KABO FILMS – ECHO STUDIO – BNP PARIBAS PICTURES – IMPACT FILM
© 2024 Cine Nomine
© 2024 David Koskas
©2024 Cine Nomine

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2025年12月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ファーストボイス』綾瀬はるか/ファーストサマーウイカ/松本穂香 ファーストボイス【レビュー】

本作は、日本初のハラスメント裁判に着想を得たフィクションです…

映画『RYUJI 竜二』柳楽優弥/萩原利久/JUNON(BE:FIRST) 『RYUJI 竜二』監督登壇!一般試写会 10名様ご招待

映画『RYUJI 竜二』一般試写会 10名様ご招待

『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』 映画ちいかわ 人魚の島のひみつ【レビュー】

可愛いくて楽しいだけじゃなく、スリリングで切ないストーリー…

映画『ファーストライド』カン・ハヌル/キム・ヨングァン/チャウヌ(ASTRO)/カン・ヨンソク ファーストライド【レビュー】

6歳の頃に出会ってからいつも一緒だった親友4人組の友情を描いた物語です。この情報だけみると、爽やかな青春物語を想像するものの、予想外の内容となっています…

映画『オデュッセイア』NYプレミア、エリオット・ペイジ(元エレン・ペイジ) エリオット・ペイジ【ギャラリー/出演作一覧】

1987年2月21日生まれ。カナダ出身。

映画『ハート・オブ・ビースト』ブラッド・ピット ハート・オブ・ビースト【レビュー】

『フューリー』や『エンド・オブ・ウォッチ』を手掛けたデヴィッド・エアーが監督を務め、『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル、“メイズ・ランナー”シリーズのマーティン・ボーウェン、主演と兼務するブラッド・ピット等が製作を務める本作は、見応え抜群です…

映画『マッチング TRUE LOVE』土屋太鳳/佐久間大介/クァク・ドンヨン マッチング TRUE LOVE【レビュー】

輪花(土屋太鳳)にまつわる衝撃の真相が明らかになった、アプリ婚連続殺人事件から2年に経ったところから始まる本作の冒頭には、前作の振り返りが入っています…

映画『私たちは、ちょうどいい。』バービー・フェレイラ バービー・フェレイラ【ギャラリー/出演作一覧】

1996年12月14日生まれ。アメリカ出身。

映画『ナギダイアリー』松たか子 ナギダイアリー【レビュー】

自然に囲まれた田舎町を舞台に描かれる本作は、深田晃司監督が「岸田國士戯曲賞を受賞した劇作家・平田オリザの代表作『東京ノート』に着想を得て、監督自ら脚本を執筆…

映画『ディスクロージャー・デイ』エミリー・ブラント/ジョシュ・オコナー ディスクロージャー・デイ【レビュー】

地球外生命体の存在は長らく議論の的になっています。本作を観るにあたり、地球外生命体の存在を信じる人、信じない人で…

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ 映画好きが選んだアン・ハサウェイ人気作品ランキング

今回は、アン・ハサウェイ出演作品(日本劇場未公開作品と直近の劇場公開作品を除く)を対象に、正式部員…

映画『ボヘミアン・ラプソディ』ラミ・マレック 映画好きが選んだ実在アーティストの伝記映画ランキング

今回は実在アーティストの伝記映画について、正式部員の皆さんに投票してもらいました。さまざまな有名アーティストにまつわる作品がある中で上位にランクインしたのはどの作品でしょうか?

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミSeason2 第1回】「思考力を鍛える映画鑑賞—その仕組みの探求①オリエンテーション」参加者募集!
  2. 【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集!
  3. 映画『四月の余白』一ノ瀬ワタル/上阪隼人

REVIEW

  1. 映画『ファーストボイス』綾瀬はるか/ファーストサマーウイカ/松本穂香
  2. 『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』
  3. 映画『ファーストライド』カン・ハヌル/キム・ヨングァン/チャウヌ(ASTRO)/カン・ヨンソク
  4. 映画『ハート・オブ・ビースト』ブラッド・ピット
  5. 映画『マッチング TRUE LOVE』土屋太鳳/佐久間大介/クァク・ドンヨン

PRESENT

  1. 映画『RYUJI 竜二』柳楽優弥/萩原利久/JUNON(BE:FIRST)
  2. 映画『煙突の中の雀』
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP