REVIEW

THE FIRST SLAM DUNK【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『THE FIRST SLAM DUNK』

REVIEW

流行からだいぶ遅ればせながら、最近、オリジナル版のテレビシリーズと劇場版をすべて観終えたばかりで、湘北高校の全国大会の行方をいち早く知りたい気持ちでおりました。ただ、映画館の大スクリーンで試合を観たいと思い、Netflixで観るのを我慢し、待ちに待った2024年8月13日、復活上映初日にIMAXで鑑賞してきました。お盆休みということもあるのか、平日の昼間にもかかわらずほぼ満席でした。肌感に過ぎませんが、皆さんリピーターなのかなという雰囲気で、上映前から静かな気合いが伝わってきました(笑)。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』
赤木剛憲(あかぎたけのり)/キャプテンでセンター、通称:ゴリ(by花道) or ダンナ(byリョータ)。高校生離れした長身(197cm)と体格でゴールしたを守る。全国制覇を誰よりも夢見てきた男。

画のタッチや声優さんがオリジナル版と異なるのは知っていながら、まずオープニングのカッコよさに痺れました。何ともオシャレ!そして、モーションキャプチャーを使った映像にも驚きました。原作者である井上雄彦監督が自ら脚本も手掛けた作品そのものの熱さはもちろん、制作陣の並々ならぬこだわりの強さが伝わってきました。漫画の質感は残しつつ、実写のようなリアルさが融合していて、漫画、アニメーション大国、日本の技術の高さを見せつけられた感じがします。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』
宮城リョータ(みやぎりょーた)/ポイントガード、通称:りょーちん。168cmと小柄ながらスピードを活かしたプレーで攻める。見事なドリブルテクニックと天才的なアシストでゲームを回す司令塔。
映画『THE FIRST SLAM DUNK』
三井寿(みついひさし)/シューティングガード。通称:ミッチー。身長184cm。中学時代にMVPを獲った選手でありながら訳あって一度離脱した後に復帰。

そして、やっぱりストーリーが良いですね。本作はリョータを主人公に描かれながら、それぞれのキャラクターの見せ場もあり、相手チームのキャラクターも魅力的です。痺れたポイントはいくつかあるなかで、共通しているのは成長が見えるところです。最後の最後のファインプレイにテンションが爆上がりしたのはもちろん、何よりあの2人の貴重なやり取りが観られたのに感動しました。そして、ある選手の“願い事”の伏線回収にやられました。まさに人生の教訓ですね。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』
桜木花道(さくらぎはなみち)/パワーフォワード。高校からバスケを始めたばかりの“ド素人”で1年生ながら、188cmの長身、驚異の身体能力と丈夫な身体でレギュラー入り。チームのムードメーカー。オリジナル版の主人公。
映画『THE FIRST SLAM DUNK』
流川楓(るかわかえで)/スモールフォワード。1年生ながらチームのエース(身長187cm)。すごく無口だが、バスケットボールへの情熱と一流選手になりたい気持ちは人一倍。

原作ファンが熱くなるのは当然ながら、私を含め未着手な場合はオリジナル版、新装版共にどこまで描かれているのかに興味が膨らむ内容です。原作未読の者の勝手な想像と期待ですが、まだ気になるポイントが複数残っているので、この先も他のキャラクターを1人ずつ主人公にして映画が続いてくれることを願います(笑)。

デート向き映画判定

映画『THE FIRST SLAM DUNK』

原作ファンか否かでテンションは異なる可能性はあるものの、本作から“スラムダンク”を初めて観る側もハマったら、今後は一緒に盛り上がれるかもしれません。何かに一生懸命になる素質がある方、情熱的な方、素直な方、家族や仲間思いの方なら、きっと一緒に楽しんでくれるでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『THE FIRST SLAM DUNK』

誰かを大切に思う気持ち、諦めない気持ち、負けない気持ちなど、大切なことをたくさん教えてくれる作品です。高校生を主人公にしているので、同世代の皆さんにとって、複数のキャラクターの過去、現在、未来の姿を通して、自分自身を見つめ直すきっかけにもなるのではないでしょうか。今何かに打ち込んでいる方にも、これから見つけようとしている方にも観て欲しい1作です。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』

『THE FIRST SLAM DUNK』
2024年8月13日より復活上映中/Netflixにて配信中、ブルーレイ&DVD販売中
東映
映画公式サイト Netflix公式サイト

ムビチケ購入はこちら Amazonでブルーレイを購入する

© I.T.PLANNING,INC. © 2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners

TEXT by Myson


スラムダンク(1993年10月~1996年3月放送・テレビアニメシリーズ)

REVIEW
テレビアニメシリーズは全101話あります。話数が多く感じますが、1話が20分程度で何より内容がおもしろいのでサクサク観られます。このオリジナル版では、背番号10番の桜木花道が主人公です。花道は中学生時代に50人の女子に告白するも振られ、失意のなか高校に進学。バスケットボールが大好きな赤木春子は、長身で体格の良い花道に会い、バスケットボール部に誘います。花道は中学生からの仲間と連み喧嘩ばかりでバスケットボール未経験者でありながら、春子に一目惚れし、いいところを見せたいとバスケットボール部に入部。ルールを全くわからないまま、持ち前の飛び抜けた身体能力とガッツで脅威の成長を見せていきます。
アニメシリーズは1993年からテレビ放送されていた作品で、昭和のノリが色濃く残り、ギャグが満載です。同時にバスケットボール部に熱中するタイプの違うキャラクター達が複数登場し、切磋琢磨しながら成長を遂げていく姿に号泣させられることもしばしばあります。花道は負けず嫌いで自分のことを天才と呼び、先生や先輩にもため口のお調子者でありながら、根は優しくて、とにかく真っ直ぐな性格に魅了されます。身体能力の高さで驚異のプレーを繰り出す半面、超ド級の初心者なので、緊張感のある大事な場面でトラベリングなどかなり初歩的なミスをするギャップで笑いも誘います。それがまたお茶目なんですよね。
そんなオリジナル版のノリが大好きなので、『THE FIRST SLAM DUNK』はだいぶテンションが変わった印象を受けながら、それぞれに良さがあると思います。『THE FIRST SLAM DUNK』は、ちょうどテレビアニメシリーズが終わった後の時点から話が始まるので、お時間に余裕がある方は、先に原作を漫画で読むか、このテレビアニメシリーズを観ておくと、各キャラクターの背景や人物相関図が頭に入り、一層“スラムダンク”の世界を楽しめると思います。

関連作:

『スラムダンク』アニメシリーズ
Amazonでブルーレイを購入する Amazonプライムビデオで観る

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年8月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー 『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー

フランスで3週連続NO.1(仏映画興収/実写映画において)を獲得し、260万人動員の大ヒットを記録した話題作『ファンファーレ!ふたつの音』。今回は本作のエマニュエル・クールコル監督にインタビューさせていただきました。

映画『ひゃくえむ。』 ひゃくえむ。【レビュー】

魚豊著の『チ。 ―地球の運動について―』がすごく好きなので、絶対に本作も…

映画『お嬢と番犬くん』櫻井海音 櫻井海音【ギャラリー/出演作一覧】

2001年4月13日生まれ。東京都出身。

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

映画『パルテノペ ナポリの宝石』セレステ・ダッラ・ポルタ セレステ・ダッラ・ポルタ【ギャラリー/出演作一覧】

1997年12月24日生まれ。イタリア出身。

映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ ブロークン 復讐者の夜【レビュー】

『工作 黒金星と呼ばれた男』『アシュラ』などを手掛けたサナイピクチャーズが贈る本作は…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『ひゃくえむ。』
  2. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  3. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  4. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流
  5. 映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP