REVIEW

対峙【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『対峙』リード・バーニー/アン・ダウド/ ジェイソン・アイザックス/マーサ・プリンプトン

主な登場人物は高校銃乱射事件で息子を失った2組の両親。片方は被害者の両親、一方は加害者の両親です。息子を失ってから6年経っても傷が癒やされない、被害者の父ジェイ、母ゲイルは、セラピストの勧めで加害者の両親リチャードとリンダに会うことにします。教会の中にある一室で対峙する4人。ジェイとゲイルは詰問にならないよう心がけ、ただ真実を知りたいと切り出します。でも、当然最初はぎこちない空気が流れます。
会話のぎこちなさ、一髪触発の緊張感がとてもリアルで、観ているこちらも心穏やかには観られません。被害者の両親は、加害者の両親が事件を未然に防ぐことができなかったのかという態度を見せ、そこから親としての役割の難しさ、責任の重さを表す本音が徐々に炙り出されていきます。被害者の両親、加害者の両親で立場が違えど、同じ親として、語られる言葉にさまざまな感情が込められていて、この問題の複雑さを感じます。最後の最後まで、どう決着がつくのかわからない展開で、とても重厚な会話劇となっています。セリフの一つひとつと、受け応えで一瞬にして空気が変わる展開が見事で、そこに教会のスタッフがソワソワする様子も相まって、第三者としてもこういった問題にどう向き合えばよいのかという戸惑いを体感できます。
フラン・クランツ監督の脚本と演出、リード・バーニー、アン・ダウド、ジェイソン・アイザックス、マーサ・プリンプトンの演技力にも圧倒させられます。子どもを持つ方はもちろん、多くの方に観て欲しいです。

デート向き映画判定
映画『対峙』ジェイソン・アイザックス/マーサ・プリンプトン

終始緊張感があり、物語にすごく引き込まれるので、じっくり1人で観るほうが向いている作品だと思います。ただ、とても考えさせられる内容で一生を共にする相手と共有しておくと良い内容ともいえます。真剣交際中の相手や夫婦なら一緒に観て感想を語り合うことで、改めてお互いの人生観を知るきっかけにできそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『対峙』リード・バーニー/アン・ダウド

ティーンの皆さんは、親達が子ども達に対して感じている複雑な心境を知ることができます。普段は素直になることが難しくても、面と向かって話すことや普段の態度ではわからない親達の本音を知って、少し気持ちを開いてみようかなと思えるかもしれません。言いづらいことがあるならば、親子の会話のきっかけに一緒に観るのも良さそうです。

映画『対峙』リード・バーニー/アン・ダウド/ ジェイソン・アイザックス/マーサ・プリンプトン

『対峙』
2023年2月10日より全国公開
トランスフォーマー
公式サイト

© 2020 7 ECCLES STREET LLC

TEXT by Myson

関連記事
  • イイ俳優セレクション/アン・ダウド(後日UP)
  • イイ俳優セレクション/ジェイソン・アイザックス(後日UP)
  • イイ俳優セレクション/マーサ・プリンプトン(後日UP)
  • イイ俳優セレクション/リード・バーニー(後日UP)
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『教皇選挙』レイフ・ファインズ/スタンリー・トゥッチ 映画好きが選んだ2025洋画ベスト

正式部員の皆さんに投票していただいた2025年洋画ベストの結果を発表!2025年の洋画ベストに輝いたのは!?

映画『災 劇場版』中島セナ 中島セナ【ギャラリー/出演作一覧】

2006年2月17日生まれ。東京都出身。

映画『超時空英雄伝エイリアノイド PART1』リュ・ジュンヨル/キム・ウビン/キム・テリ 超時空英雄伝エイリアノイド PART1【レビュー】

『10人の泥棒たち』『暗殺』のチェ・ドンフンが監督を務め、『パラサイト 半地下の家族』のCJ ENMが手掛ける本作は…

映画『クライム 101』クリス・ヘムズワース/マーク・ラファロ/バリー・コーガン/ハル・ベリー クライム 101【レビュー】

犯罪小説の巨匠、ドン・ウインズロウが書いた原作小説は、収録された短編集「クライム101」(「壊れた世界の者たちよ」から改題)が2020年10月に出版されると、映画化権を巡って…

映画『スペルマゲドン 精なる大冒険』 スペルマゲドン 精なる大冒険【レビュー】

思春期の少年のカラダの中で、“スペルマゲドン”の瞬間を待つ精子達の姿を描くという奇想天外なストーリーながら、大作系アニメーションの…

映画『レンタル・ファミリー』ブレンダン・フレイザー/ゴーマン シャノン 眞陽 レンタル・ファミリー【レビュー】

REVIEW『ザ・ホエール』で米アカデミー賞主演男優賞を受賞したブレンダン・フレイザーが主…

映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』ジョシュ・ハッチャーソン ジョシュ・ハッチャーソン【ギャラリー/出演作一覧】

1992年10月12日生まれ。アメリカ出身。

映画『ブゴニア』エマ・ストーン ブゴニア【レビュー】

それぞれに強烈な世界観を持つ作品を作り出してきたヨルゴス・ランティモスとアリ・アスターがタッグを組んだ本作は…

映画『たしかにあった幻』ヴィッキー・クリープス たしかにあった幻【レビュー】

フランス、パリから神戸にやってきたコリー(ヴィッキー・クリープス)を主人公とした本作では、コリーの目線を通して日本人の死生観が…

映画『禍禍女』南沙良 禍禍女【レビュー】

南沙良、前田旺志郎、アオイヤマダ、髙石あかり、鈴木福といった若手実力派が名を連ね、ゆりやんレトリィバァが初監督を務めた本作は、監督自身が経験した実際の恋愛を基に作られた…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『教皇選挙』レイフ・ファインズ/スタンリー・トゥッチ 映画好きが選んだ2025洋画ベスト

正式部員の皆さんに投票していただいた2025年洋画ベストの結果を発表!2025年の洋画ベストに輝いたのは!?

【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集! 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

2025年10月から始めた映画学ゼミは、皆様のおかげで第4回(全8コマ)を実施できました。本当にありがとうございます! 2026年に入り、プチリニューアルし、第5回を実施します。

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!
  2. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  3. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集

REVIEW

  1. 映画『超時空英雄伝エイリアノイド PART1』リュ・ジュンヨル/キム・ウビン/キム・テリ
  2. 映画『クライム 101』クリス・ヘムズワース/マーク・ラファロ/バリー・コーガン/ハル・ベリー
  3. 映画『スペルマゲドン 精なる大冒険』
  4. 映画『レンタル・ファミリー』ブレンダン・フレイザー/ゴーマン シャノン 眞陽
  5. 映画『ブゴニア』エマ・ストーン

PRESENT

  1. 映画『アウトローズ』ジェラルド・バトラー
  2. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』チャージングパッド
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP