取材&インタビュー

リリー・フランキーがヒョンビンの優しさを感じたエピソードとは?『ハルビン』来日ジャパンプレミア

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ハルビン』ジャパンプレミア:ヒョンビン、リリー・フランキー、ウ・ミンホ監督

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:ヒョンビン、リリー・フランキー、ウ・ミンホ監督

ヒョンビン主演のサスペンス・アクション映画『ハルビン』が、7月4日より全国公開となります。その公開を記念し、ヒョンビンとウ・ミンホ監督が来日し、さらに本作で伊藤博文役を演じたリリー・フランキーが登壇するジャパンプレミアが行われました。生のヒョンビンの登場に会場からは大きな歓声と拍手が贈られました。

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:ヒョンビン

ヒョンビン:
(日本語)コンニチハ!皆さんとお会いできて嬉しいです。今日が皆さんにとって良い思い出になれば嬉しいです。

ウ・ミンホ監督:
皆さんこんにちは。監督のウ・ミンホです。皆さんにお会いできて嬉しいです。今日はよろしくお願いいたします。

リリー・フランキー:
今日はたくさん集まっていただきありがとうございます。すごくダイナミックで素晴らしい映画になっています。そして、久しぶりにヒョンビンが来てくれましたので、今日は楽しんでください。

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:リリー・フランキー

Q:日本公開を迎える気持ちは?

ウ・ミンホ監督:
映画『ハルビン』は、日帝時代の大韓義軍の物語です。日本での公開がとても大きな意味を持っていると思います。観てくださった方がどのように感じてくださるのかとても気になりますし、ワクワクしています。

ヒョンビン:
この映画は日韓の歴史的な事件を描いています。日本の観客の皆さんとこのようにお会いできるのは非常に感慨深いことだと思います。そして、観客の皆さんがどのように感じるのか私も気になっていますし、少し緊張もしています。

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:ヒョンビン

リリー・フランキー:
今2人が話したように、この作品は日韓の歴史を題材にしていますが、何よりもお互いの国でこの映画が上映されるということが平和の象徴になると思います。そして、映画として皆さんに楽しんでいただけることが、映画としての1番良い姿だと思います。

Q:この作品に取り組んだきっかけは?

ウ・ミンホ監督:
私は元々アン・ジュングンに対して常に関心を持っていました。韓国ではアン・ジュングンについてのコンテンツがたくさん作られているのですが、私は書店で偶然彼の自叙伝を手にしました。それを読んだところ、今まで私が知らなかったことがたくさん書かれていて、彼が人間的な苦悩を抱えていた人物だとわかりました。例えば、戦闘を繰り広げた時に日本軍の捕虜を助けたことなどが綴られていて、さらに好奇心を持つようになりました。どうして彼はハルビンまで行って、このような大きなことを果たそうとしたのか。そして、英雄という姿の裏側に抱えていた彼の苦悩や、同志を心配する気持ちを映画として描きたいと思い、この作品を作り始めました。

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:ウ・ミンホ監督

Q:ヒョンビンさん、リリーさんが出演を決めたきっかけは?

ヒョンビン:
韓国ではアン・ジュングンに対する象徴的な考えや存在感というものが非常に大きいんです。でも、彼は英雄という姿だけではなくて、その裏に1人の人間として多くの感情や問題を抱えていることがわかり、映画を通してそれを見せたいと思いました。そして、監督を通じて伝えたいことが、誠意を持って感じられ、私の気持ちをさらに動かしました。監督は一緒に意味のある映画を作ろうと常におっしゃってくださいました。本当に素晴らしい監督なので、監督を信じて良い作品を撮りたいと思って出演を決めました。

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:ヒョンビン

リリー・フランキー:
僕は脚本をいただいた時に素晴らしい脚本だと思いました。歴史云々よりも、これはおもしろい映画になるだろうということ、それから僕は監督の作品の大ファンだったんです。そして僕はヒョンビンの作品をほとんど観ていたので、これは僕に限らず皆さんもこのオファーを受けたらたぶん断らなかったと思います(笑)。

会場:
ハハハハハ!

Q:ラトビア、モンゴルなど広大な自然の中での撮影が非常に多くあり、厳しい自然環境の中で撮影も多かったと思います、撮影を振り返っていかがでしょうか?

ヒョンビン:
実は撮影前に、監督から宣戦布告があったんです。当時は国を復帰させるために苦労した方達が多くいたので、私達はカメラの前、あるいはブルースクリーンの前で簡単に撮影をしてはいけませんというものでした。なので、十分な覚悟をして来て欲しいということを事前に聞きました。それは俳優だけではなく、スタッフにも言っていたそうです。そして、実際にラトビアやモンゴルの自然の中で撮影をした時には辛いという気持ちよりも、当時の人達はこのように考えていたんだろうと思いを馳せることができ、それが演技をする上で助けになりました。ですので、とても良い現場で、良いロケーションだったと思います。

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:ヒョンビン

Q:リリーさんは韓国での撮影に1人で行かれたそうですが、いかがでしたか?

リリー・フランキー:
はい、1人で行きました。共演者とスタッフをあわせて何百人もの方がいましたが、日本人は僕だけでした。でも、監督やヒョンビン、スタッフの方が本当に優しくしてくれました。監督はすごくエネルギッシュで、優しくて、頼もしい方です。そして、ヒョンビンもすごくジェントルな方で、本当に良い時間を過ごせました。
今日はヒョンビンの優しいエピソードを1つ披露させていただきます。撮影外の話ですが、10人ぐらいでご飯を食べたことがあったんです。そこには韓国の有名な俳優さんや若手の俳優さんがいらして、ヒョンビンは僕の横に座ってくれたんです。でも、皆が韓国語でずっと話していて、それで僕が黙っていると、横に座っているヒョンビンがテーブルの下で僕の手に手を乗せて、「リリー、アーユーオーケー?」と、聞いてくれたんです。ヒョンビンにそんなことをされたらそりゃあ大変ですよね(笑)!?

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:リリー・フランキー

会場:
ハハハハハ!

リリー・フランキー:
それくらい本当に気を遣ってくれて常に優しいんです。それから監督と撮影していてもすごく気持ちが良いんです。良い時はすごく褒めてくれますし、そして「今日は終わったから、皆で早く飲みに行こう!」と言ってくれるし。だから僕にとってはとても楽しい経験でした。

Q:撮影現場の雰囲気について

ヒョンビン:
映画自体は重いストーリーですが、現場の雰囲気は全く重いということはありませんでした。それぞれ演じるキャラクターがあり、それを背負っているという意味ではプレッシャーを感じていましたが、皆が同じ気持ちで撮影に臨んでいたので、お互いにいろいろなことを話し合ったり、頼り合ったりする時間になりました。そして海外での撮影もたくさんあり、撮影中は他の俳優さんやスタッフの皆さんと一緒にたくさんの時間を過ごしました。ですので、撮影が進むにつれて、だんだん映画の中の同志のように固い絆が生まれました。

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:ヒョンビン

リリー・フランキー:
今までヒョンビンの作品をたくさん観られた方も多いと思いますが、僕が撮影に入った時のヒョンビンはアン・ジュングンを演じるために髭を生やしてボロボロの服を着ていました。なので、その後プライベートで会った時は、綺麗な格好をしていて、「わー!ヒョンビンだ!」となりました(笑)。ヒョンビンは本当にすごくナイスガイなんです。そして、監督はものすごく才能に溢れる方で、また一緒にいろいろな仕事をしたいです。

ヒョンビン:
今回このように私達が日本に来て、こうしてジャパンプレミアをする上で大きな役割を果たしてくださったのがリリーさんなんです。そして、韓国でこの映画が公開された時には、リリーさんが韓国に来てくださって、プレミア上映ですとか舞台挨拶に一緒に参加しました。その時に、リリーさんに話したことがあったのですが、「日本でもしこのようなイベントや舞台挨拶がある時はぜひ一緒に行きましょう」と約束をしていたので、今日その約束を果たすことができました。

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:ヒョンビン/リリー・フランキー

会場:拍手!

ウ・ミンホ監督:
リリーさんがおっしゃったように、ヒョンビンさんはこの映画の中では普段の姿とは違うアン・ジュングンに憑依した姿を見せてくれています。そして、私はリリーさんの大ファンで、ほとんどの作品を観ています。そして、現場でリリーさんの演技を直接間近で見られたことは、驚くべき経験になりました。そして、この映画におけるリリーさんを見た時に、本物の伊藤博文以上の表現をしてくださり、この場を借りて改めて御礼を伝えたいと思います。

リリー・フランキー:
(韓国語)カムサハムニダ。

映画『ハルビン』ジャパンプレミア:ヒョンビン、リリー・フランキー、ウ・ミンホ監督

3人がそれぞれリスペクトを持ってコメントをする姿はとても素敵でした。そして、本作を機にすっかり仲良くなったヒョンビンとリリー・フランキーの交流エピソードも印象的なプレミアとなりました。
日韓の歴史がテーマとなった本作は、7月4日より全国公開となります。監督が本作を一言で「劇場で体験して欲しい映画」とコメントしていたように、ヒョンビンらキャストのアクションシーンや映像美をぜひ劇場で体感してください!

『ハルビン』ジャパンプレミア:
2025年6月27日取材 PHOTO&TEXT by Shamy

映画『ハルビン』ヒョンビン/パク・ジョンミン/チョ・ウジン/チョン・ヨビン

『ハルビン』
2025年7月4日より全国公開
KADOKAWA、KADOKAWA K プラス
公式サイト
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定

ムビチケ購入はこちら
映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも

© 2024 CJ ENM Co., Ltd., HIVE MEDIA CORP ALL RIGHTS RESERVED

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2025年6月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『遠い山なみの光』吉田羊 吉田羊【ギャラリー/出演作一覧】

読み:よしだ よう2月3日生まれ。福岡県出身。詳しいプロフィールは→『遠い山なみの…

海外ドラマ『エイリアン:アース』海外ドラマ『エイリアン:アース』 エイリアン:アース【レビュー】

めちゃんこおもしろくて、あっという間に全話鑑賞。“エイリアン”シリーズとしていえば…

AXA生命保険お金のセミナー20251106 スイーツを食べながらゆったり学ぶ【明るい未来のための将来設計とお金の基本講座】女性限定ご招待!

漠然とただ心配するのはやめて、一度お金について一緒に学んでみませんか? セミナーの前に、映画ミニトークも行います。街並みが一新された虎ノ門で、気負わずに、みんなでスイーツを一緒に食べて楽しみながら、ゆったりと学ぶ機会にぜひご参加ください。by マイソン

映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』レオナルド・ディカプリオ ワン・バトル・アフター・アナザー【レビュー】

クセが強くて、クセになる!本作では、カンヌ、ベネチア、ベルリン、世界三大映画祭を制覇したポール・トーマス・アンダーソン監督と、3人のオスカー俳優の夢のタッグが実現…

映画『愚か者の身分』北村匠海/林裕太 『愚か者の身分』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『愚か者の身分』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『こんな事があった』前田旺志郎 前田旺志郎【ギャラリー/出演作一覧】

2000年12月7日生まれ。大阪府出身。

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「大学生のうちに観るとよい作品は?」「好きなことと異なる仕事をするモチベーションの保ち方って?」

今回も、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、…

映画『プロセキューター』ドニー・イェン プロセキューター【レビュー】

ドニー・イェンが監督、製作、出演の法廷劇と聞いただけでも意外に思いつつ、宣伝では“法廷アクション”と謳っているので…

映画『8番出口』花瀬琴音 花瀬琴音【ギャラリー/出演作一覧】

2002年4月22日生まれ。東京都出身。

映画『ラスト・ブレス』ウディ・ハレルソン/シム・リウ/フィン・コール ラスト・ブレス【レビュー】

奇跡としかいいようのない出来事を描いた本作は、実話に基づいているというから本当に驚き…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ:アイキャッチ1/本の上の犬と少女 AI時代を生き延びる人間力を磨く【映画学ゼミ】開講!一緒に学ぶ仲間を募集!

この映画学ゼミでは、時代に翻弄される側ではなく、時代の波を乗りこなす人間力を磨くために、あらゆる角度から映画を通して、自分、他者、人間、社会に対する理解を深めることを目的としています。そして、物理的に孤立しやすい環境が増えた現代だからこそ、皆さんが楽しく集まれる場所になれたら嬉しいです。

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

学び・メンタルヘルス

  1. AXA生命保険お金のセミナー20251106
  2. 映画学ゼミ:アイキャッチ1/本の上の犬と少女
  3. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃

REVIEW

  1. 海外ドラマ『エイリアン:アース』海外ドラマ『エイリアン:アース』
  2. 映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』レオナルド・ディカプリオ
  3. 映画『プロセキューター』ドニー・イェン
  4. 映画『ラスト・ブレス』ウディ・ハレルソン/シム・リウ/フィン・コール
  5. 映画『テレビの中に入りたい』ジャスティス・スミス/ジャック・ヘヴン

PRESENT

  1. AXA生命保険お金のセミナー20251106
  2. 映画『愚か者の身分』北村匠海/林裕太
  3. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
PAGE TOP