REVIEW

さんかく窓の外側は夜

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『さんかく窓の外側は夜』岡田将生/志尊淳

霊が見える男と、霊を祓える男が主人公ということで、ホラーだなとは予測できますが、心霊メインかと思いきや、連続殺人事件の謎を追っているという点で、ビジュアル的にインパクトのあるホラーシーンも豊富です。志尊淳が演じる三角康介、岡田将生が演じる除霊師の冷川理人、平手友梨奈が演じる謎の女子高生、非浦英莉可ともにキャラクターがとても濃いので、すぐに物語に引き込まれます。特に三角と冷川の出会いのシーンで、冷川が「いきなりごめんなさい」といって除霊を行うのですが、岡田将生の美しさとクールさでそのセリフと行為がキマリ過ぎててニヤニヤしちゃいました。きっとこの冷川の除霊シーンにズキュンとくる女子がたくさんいそうです。
そして、このストーリーの良い意味での不気味さ、本当の怖さは後半で一気に判明していきます。「信じる力」を良しとしたり、重視するストーリーは多々ありますが、本作には「信じない力」というキーワードも出てくる点でユニークです。人間1人の信じる力、信じない力なんて大したことはないと思ってしまいますが、本作を通じて世の中を見渡してみると、なるほど影響力が大きいことも実感できます。ホラーとしてのおもしろさはもちろん、テーマに深さがあり、社会的なメッセージも感じられる作品なので、見応えがありますよ。回収できていないと思われる伏線がいくつもあったので、続編がありそうな期待も残ります。

デート向き映画判定
映画『さんかく窓の外側は夜』志尊淳/平手友梨奈

吊り橋効果も期待できますが、惨殺シーンなどもあるので、本気でホラーがダメな人を誘うのは控えたほうが良いかもしれません。相手の好みや許容範囲がわからないうちや初デートには不向きかもしれませんが、何度か一緒に映画を観たことがあり、ホラーもチャレンジしているカップルなら、一緒に観ても良いでしょう。メインのキャラクターの背景に推理を働かせて観るおもしろさもあるので、鑑賞後の会話も楽しめそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『さんかく窓の外側は夜』岡田将生/志尊淳/滝藤賢一

これはキッズにはだいぶ怖いと思います。PG-12なので大人と一緒に観ることもできますが、無理せずにもう少し大きくなってから観ると良いでしょう。メインのキャラクター達はそれぞれに特別な能力を持っていて、苦しみながらも闘う姿はとてもカッコ良いです。心霊ものが好きな中高生には打ってつけの作品なので、友達を誘って観てはどうでしょうか。

映画『さんかく窓の外側は夜』岡田将生/志尊淳/平手友梨奈

『さんかく窓の外側は夜』
2021年1月22日より全国公開
PG-12
松竹
公式サイト

©2021 映画「さんかく窓の外側は夜」製作委員会 ©Tomoko Yamashita/libre

TEXT by Myson

関連記事

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『猿の惑星/キングダム』フレイヤ・アーラン 猿の惑星/キングダム【レビュー】

本作の宣伝で“完全新作”と称している通り、これまでとは異なるテンションが…

映画『不死身ラヴァーズ』見上愛/佐藤寛太 映画に隠された恋愛哲学とヒント集76:恋愛における過去・現在・未来の重要性

今回は、高木ユーナによる同名コミックを原作とし、松居大悟監督が10年以上温め続けてきたという『不死身ラヴァーズ』を題材に、恋愛における過去・現在・未来の重要性について考えます。

映画『またヴィンセントは襲われる』カリム・ルクルー またヴィンセントは襲われる【レビュー】

主人公のヴィンセントは、ある日突然、会社でインターンの男性に襲いかかられ…

海外ドラマ『三体』エイザ・ゴンザレス ポッドキャスト【だからワタシ達は映画が好き】8〜「最近観たNetflix作品」

『三体』は全部観た方とぜひ共有したい、とある伏線についての話で盛り上がっています…

映画『カラーパープル』タラジ・P・ヘンソン タラジ・P・ヘンソン【プロフィールと出演作一覧】

1970年9月11日アメリカ、ワシントンD.C.生まれ。俳優、プロデューサー、監督。2001年『サウスセントラルLA』で注目を集め…

映画『胸騒ぎ』 胸騒ぎ【レビュー】

『胸騒ぎ』というタイトルなので、最初から嫌な予感にアンテナが立ってしまい…

映画『トランスフュージョン』サム・ワーシントン トランスフュージョン【レビュー】

ティーンエイジャーの息子のお父さん役を演じているサム・ワーシントン…

映画『夢の中』山﨑果倫/櫻井圭佑 夢の中【レビュー】

本作は、『蝸牛』でMOOSIC LAB 2019短編部門グランプリほか4冠を達成した都楳勝監督による最新作です。主人公のタエコ(山﨑果倫)の…

『ウォーレン・バフェット氏になる』ウォーレン・バフェット 本物かペテン師か【ビジネスの巨人】映画特集

儲け話というよりも人生訓として、良いお手本、悪いお手本の両方で、どのエピソードにも参考になる要素があります。

映画『無名』トニー・レオン 無名【レビュー】

第2次世界大戦下の1940年代上海で、中国共産党、国民党、日本軍のスパイが…

部活・イベント

  1. 【ARUARU海ドラDiner】サムライデザート(カップデザート)
  2. 【ARUARU海ドラDiner】トーキョー女子映画部 × Mixalive TOKYO × SHIDAX
  3. 【ARUARU海ドラDiner】サポーター集会:パンチボール(パーティサイズ)
  4. 【ARUARU海ドラDiner】プレオープン
  5. 「ARUARU海ドラDiner」202303トークゲスト集合

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『MIRRORLIAR FILMS Season5』横浜流星 映画好きが推すイイ俳優ランキング【国内20代編】

今回は、国内で活躍する20代(1995年から2004年生まれ)のイイ俳優の中から、昨今活躍が目覚ましい方を編集部の独断で70名選抜し、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』ティモシー・シャラメ 映画好きが選んだ2023洋画ベスト

正式部員の皆さんに2023年の洋画ベストを選んでいただきました。どの作品が2023年の洋画ベストに輝いたのでしょうか?

映画『テルマ&ルイーズ 4K』スーザン・サランドン/ジーナ・デイヴィス あの名作をリメイクするとしたら、誰をキャスティングする?『テルマ&ルイーズ』

今回は『テルマ&ルイーズ』のリメイクを作るとしたら…ということで、テルマ役のジーナ・デイヴィスとルイーズ役のスーザン・サランドンをそれぞれ誰が演じるのが良いか、正式部員の皆さんに聞いてみました。

REVIEW

  1. 映画『猿の惑星/キングダム』フレイヤ・アーラン
  2. 映画『またヴィンセントは襲われる』カリム・ルクルー
  3. 映画『胸騒ぎ』
  4. 映画『トランスフュージョン』サム・ワーシントン
  5. 映画『夢の中』山﨑果倫/櫻井圭佑

PRESENT

  1. 映画『FARANG/ファラン』ナシム・リエス
  2. 映画『猿の惑星/キングダム』オリジナルTシャツ
  3. 映画『九十歳。何がめでたい』草笛光子
PAGE TOP