REVIEW

TANG タング【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『TANG タング』二宮和也

ストーリーやシーンから日本のお話ではない印象を受けたので、原作が海外の小説と知って納得しました。原作はデボラ・インストール作「ロボット・イン・ザ・ガーデン」(松原葉子訳 小学館文庫)です。原作のタイトルに“ガーデン”とあるように、風景がとても重要な役割を果たしています。本作の舞台の1つとなる主人公、春日井 健(二宮和也)が住む街並みはとても綺麗で、冒頭のシーンからその美しい街並みが映り、その世界観に引き込まれます。監督は、過去の作品でも美しいシーンが印象的な三木孝浩。三木監督は本作でも、美しく、切なく、温かい世界観を作り出しています。ただ、山内健司・濱家隆一(かまいたち)が出演していて、トーンが違うシーンもあります。この辺りは多少好みがわかれるところかもしれません。
また、健のキャラクターがダメ夫という点が物語をドラマチックにしています。まずタングを煙たがっていた健がどんな風に変化していくのかが見どころとなっています。そして、可愛らしいタングに大きな秘密がある点で後半から物語のトーンがガラッと変わっていきます。最後までどうやって終わるのか目が離せない展開になっています。意外にアクションシーンも少しあるので、さまざまな要素を楽しんでください。

デート向き映画判定
映画『TANG タング』満島ひかり/市川実日子

健の夫婦関係の変化も重要なポイントとなっています。なぜ、健がダメ夫になったのかが徐々に明かされていくので彼の心情もわからなくもありませんが、満島ひかりが演じる妻の思いも理解できます。本作の夫婦と同じ状況でなくても、夫婦で観ると自分達を客観視できるところがあります。すれ違いを感じている2人ならヒントがもらえる部分もあるので、一緒に観てみてはいかがでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『TANG タング』

タングがとても可愛いので、キッズやティーンの皆さんも楽しめるでしょう。タングと健がピンチをどう切り抜けるか推理しながら観るのも良いですよ。いろいろなキャラクターが出てくるので、どんな役割を果たすか想像しながら観てみてください。

『TANG タング』
2022年8月11日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト

Based on “A ROBOT IN THE GARDEN” by Deborah Install Copyright © 2015 by Deborah Install Licensed by Deborah Install c/o Andrew Nurnberg Associates, London through Tuttle-Mori Agency, Inc.
©2022映画「 TANG 」製作委員会,Tokyo

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『Mr.ノボカイン』ジャック・クエイド Mr.ノボカイン【レビュー】

痛みを感じない疾患を持つ主人公、ネイサン・カイン(ジャック・クエイド)は…

映画『罪人たち』マイケル・B・ジョーダン/マイルズ・ケイトン 罪人たち【レビュー】

ライアン・クーグラー監督と、マイケル・B・ジョーダンの名コンビが贈る本作は、まず設定がとても…

映画『おばあちゃんと僕の約束』プッティポン・アッサラッタナクン/ウサー・セームカム おばあちゃんと僕の約束【レビュー】

『バッド・ジーニアス危険な天才たち』など数々の話題作を放ち、タイで勢いのあるスタジオとして注目を浴びるGDHが手がけた本作は…

映画『異端者の家』ソフィー・サッチャー ソフィー・サッチャー【ギャラリー/出演作一覧】

2000年10月18日生まれ。アメリカ、シカゴ出身。

映画『リライト』池田エライザ リライト【レビュー】

法条遥による同名小説を映画化した本作は、松居大悟監督とヨーロッパ企画の代表である上田誠が初タッグを組んだ作品です。“時間もの”作品で…

映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレートピシットポン・エークポンピシット 親友らしい態度とは?『親友かよ』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は『親友かよ』を取り上げ、親友らしい態度とは何かを考えます。

映画『サブスタンス』マーガレット・クアリー マーガレット・クアリー【ギャラリー/出演作一覧】

1994年10月23日生まれ。アメリカ出身。

映画『フロントライン』小栗旬/松坂桃李 フロントライン【レビュー】

2020年1月20日に横浜港を出港した豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号では、その後、香港で下船した乗客が新型コロナウイルス感染症に罹患していることがわかり…

映画『プレデター:最凶頂上決戦』 プレデター:最凶頂上決戦【レビュー】

アニメーションとはいえ、さすが“プレデター”シリーズとあって、描写が激しく…

映画『女神降臨 Before 高校デビュー編』綱啓永 綱啓永【ギャラリー/出演作一覧】

1998年12月24日生まれ。千葉県出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ/メリル・ストリープ 元気が出るガールズムービーランキング【洋画編】

正式部員の皆さんに“元気が出るガールズムービー【洋画編】”をテーマに、好きな作品を選んでいただきました。果たしてどんな結果になったのでしょうか?

映画『キングダム 大将軍の帰還』山﨑賢人/吉沢亮/橋本環奈/清野菜名/吉川晃司/小栗旬/大沢たかお 映画好きが選んだ2024邦画ベスト

正式部員の皆さんに2024年の邦画ベストを選んでいただきました。2024年の邦画ベストはどの作品になったのでしょうか?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレートピシットポン・エークポンピシット
  2. 映画『年少日記』
  3. 映画『か「」く「」し「」ご「」と「』奥平大兼/出口夏希/佐野晶哉(Aぇ! group)/菊池日菜子/早瀬憩

REVIEW

  1. 映画『Mr.ノボカイン』ジャック・クエイド
  2. 映画『罪人たち』マイケル・B・ジョーダン/マイルズ・ケイトン
  3. 映画『おばあちゃんと僕の約束』プッティポン・アッサラッタナクン/ウサー・セームカム
  4. 映画『リライト』池田エライザ
  5. 映画『フロントライン』小栗旬/松坂桃李

PRESENT

  1. 映画『ババンババンバンバンパイア』吉沢亮/板垣李光人
  2. 映画『サンダーボルツ*』オリジナル ユニセックスクルーネック(M)
  3. 中国ドラマ『墨雨雲間〜美しき復讐〜』オリジナルQUOカード
PAGE TOP