REVIEW
2026年は、印象派を代表する巨匠クロード・モネ没後100年のメモリアルイヤーにあたります。本作はモネにちなんだストーリーになっていて、モネの他にも同時代に活躍し今もなお人気が高い、ルノワール、ドガ、セザンヌ、ピサロ、ベルト・モリゾ、シスレーなど実在した画家が登場します。

本作では、21世紀と19世紀の物語が交錯していきます。デジタルコンテンツのクリエイターをしているセブ(アブラム・ヴァプレ)は、パリで祖父と2人暮らしをしています。ある日、遠い親戚も含めた集会が催されます。議題は、先祖が所有していた屋敷を都市開発のために買いたいという自治体の申し出にどう対処するか。そこで、まずは屋敷の現状を知ろうと、セブ、ギィ(ヴァンサン・マケーニュ)、セリーヌ(ジュリア・ピアトン)、アブデル(ジヌディーヌ・スアレム)の4名が代表に選ばれます。

19世紀の物語は、アデル(スザンヌ・ランドン)が主人公です。アデルは祖母とノルマンディーで2人暮らしをしていたものの、祖母が亡くなり、20年間会っていない母を探しにパリに行きます。そこで、画家志望のアナトール(ポール・キルシェ)と写真家志望のルシアン(ヴァシリ・シュナイダー)に出会います。

2つの物語がどう交錯していくのかは本編で観ていただくとして、本作を観ていると自分の家系図も作ってみたくなります。相続はもめ事を生む可能性がある一方で、同じ先祖を持つ者同士という親近感ももたらします。セブ達親戚一同がどんな関係に発展していくのかも見どころです。

19世紀のストーリーは、写真の黎明期にあたり、内容は違えど技術革新を目の当たりにしている現代の感覚と通じるものがあります。また、チラッと出てくるセリフでわかる通り、19世紀のストーリーは映画技術がお披露目される時代にあたります。新しい分野の芸術が生まれた時、歴史のある芸術は世の中でどのように受け止められるのかは、いつの時代も同じだなと感じます。

そして、キャストが魅力的です。19世紀、21世紀のメインキャストが皆魅力的なのはもちろんのこと、重要な役どころで名優オリヴィエ・グルメも登場します。セシル・ドゥ・フランスもおもしろい役どころで印象を残します。『エミリー、パリへ行く』のシルヴィー役でお馴染みのフィリピーヌ・ルロワ=ボリューもちらっと登場しますよ。
どこか洒落ていて、ユーモラスでエモーショナルな本作は、セドリック・クラピッシュ監督ならではで、期待通りです。設定からしてユニークで、ドロドロするのかと思いきや、温かいストーリーで心が和みます。ご自身のルーツにも思いを馳せながらお楽しみください。
デート向き映画判定

家族観がジワジワと恋愛観にも影響する様子が描かれています。また、恋愛で迷いが生じた時にどう考え、どう行動するのか、いくつかの恋愛観が描かれています。今のパートナーにしっくりきていない方は、今の恋愛と、ご自身の恋愛観を客観視するために、1人で観るほうが良いのではないでしょうか。
キッズ&ティーン向き映画判定

親がどんな人だったかだけではなく、もっと遡って先祖がどんな人だったかに思いを馳せるストーリーとなっています。本作を観ると、自分の家系図を作りたくなるので、私は思わず家系図の作り方を検索してみました(笑)。今の時代、5から7代前くらいまで辿るのは比較的簡単にできるそうです。とはいえ実際に家系図は作らなくても、本作を観るととにかくワクワクできますよ。

『モネと時間旅行』
2026年9月18日より全国公開
セテラ・インターナショナル
公式サイト
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© STUDIOCANAL – COLOURS OF TIME – CE QUI ME MEUT – Emmanuelle Jacobson-Roques
TEXT by Myson
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情報は2026年9月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。





























