REVIEW

エセルとアーネスト ふたりの物語

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映画『エセルとアーネスト ふたりの物語』

映画が始まってすぐに、その絵力の強さに驚かされるので、皆さんも「うわっ!すごい!」とすぐに引き込まれるはずです。原作は「スノーマン」で世界中に知られるレイモンド・ブリッグズ。本作は、レイモンドが両親エセルとアーネストについて描いた絵本を原作に映画化されました。絵のトーンから優しさ溢れる世界観が漂ってきますが、途中戦争を体験するので、息子レイモンドが疎開してしまったり、エセルとアーネストは爆撃に怯えながら暮らしたり、辛いシーンも出てきます。また、2人は激動の時代を歩んでいるので、世界史に残る多くの出来事もこの映画を通して振り返ることができます。
でもどんな状況でもユーモアを忘れない、2人のほのぼのとしたやりとりにホッコリさせられて、そこが本作の一番の魅力となっています。女子目線では、エセルの姉さん女房ぶりにも要注目ですよ。

デート向き映画判定
映画『エセルとアーネスト ふたりの物語』

エセルとアーネストはすごく仲が良くて、性格的にもバランスが良いので、お手本になる部分があるかも知れません。2人のやり取りがすごく微笑ましいので、カップルで観ても共感したり、和んで観られると思います。大人が観て楽しめるアニメーションなので、世代はあまり気にしなくて大丈夫でしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『エセルとアーネスト ふたりの物語』

本作の原作者で、エセルとアンケートの息子レイモンド・ブリッグズが成長していき、美術の勉強を始めるくだりなども描かれているので、レイモンドの作品が好きな人や、美術の道に興味がある人が観ても、感情移入できるポイントが多くあると思います。皆さんは既に夢を見つけているか、これから夢を見つけて、自分の判断、力で進んでいくと思いますが、本作では親の思いを客観視できるので、その思いを伝える前に本作を観ると、素直な姿勢で親と話ができるかも知れませんよ。

映画『エセルとアーネスト ふたりの物語』

『エセルとアーネスト ふたりの物語』
2019年9月28日より全国順次公開
チャイルド・フィルム、ムヴィオラ
公式サイト

© Ethel & Ernest Productions Limited, Melusine Productions S.A., The British Film Institute and Ffilm Cymru Wales CBC 2016

TEXT by Myson

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