REVIEW

RBG 最強の85才

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『RBG 最強の85才』ルース・ベイダー・ギンズバーグ

女性が法曹界で活躍する機会を与えられていなかった時代に、その道を自ら切り開き、弁護士時代から一貫して女性やマイノリティの権利発展に努めてきたルース・ベイダー・ギンズバーグ。本作は彼女の日常と、過去を振り返るドキュメンタリーで、第91回アカデミー賞<長編ドキュメンタリー賞>&<歌曲賞>2部門にノミネートされた作品です。彼女は1993年にビル・クリントン大統領に女性として史上2人目となる最高裁判事に指名され、今なお現役で活躍中。映像の中では筋トレをする姿も映っていて、何ともパワフルですが、“85歳にしては”というのではなく、若かりし頃からずっとパワフルで、知性に溢れた女性だったことが本作を観れば一目瞭然です。彼女の実体験をもとに、フェリシティ・ジョーンズが主演を務め実写映画化した『ビリーブ 未来への大逆転』を観た方もいらっしゃると思いますが、本作ではその背景がより詳しく映し出されていると同時に、老年期に入ってからの彼女のストーリーが多く収められていて、生真面目ながらチャーミングな彼女の姿もたくさん観ることができます。アメリカではアイコン的存在になっているようですが、本作で彼女のこれまでの奮闘を知れば納得。女性として、妻として、人間として学ぶべき事柄がたくさん詰まった作品となっていて、老若男女問わずオススメです。

デート向き映画判定
映画『RBG 最強の85才』ルース・ベイダー・ギンズバーグ

仲睦まじいルースとマーティンの夫婦関係も映し出されていて、運命的な縁ってあるのだなと思えて、勇気をもらえるでしょう。男尊女卑がもっと色濃く残っていた時代に珍しいタイプだったとルース自身が語る夫のマーティンは、本当に男性の鑑と言えるキャラクターの持ち主。出会った時から彼女の知性に関心を持ち、彼女のキャリアを支え、高みに登るために尽力したマーティンの姿からは、仕事に生き甲斐を感じながら一生懸命働いている女性とのつきあい方のヒントが得られると思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『RBG 最強の85才』ルース・ベイダー・ギンズバーグ

キッズやティーンの皆さんが観ても、良い刺激をたくさんもらえるドキュメンタリーです。映画鑑賞歴が浅い人にとっては、ドキュメンタリーって、小難しい印象があるかも知れませんが、全部理解できなくても、大事だなと思えるエピソードや言葉がいくつも出てくるので、自分なりに大切だと思ったことを書き留めたりして、頭の片隅に置いておくだけでもためになると思います。年齢は関係なく、使命感や強い心があれば、人はこんなにも強くなれるんだなと勇気をもらえますよ。

映画『RBG 最強の85才』ルース・ベイダー・ギンズバーグ

『RBG 最強の85才』
2019年5月10日より全国公開
ファインフィルムズ
公式サイト

© Cable News Network. All rights reserved.

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ナイトフラワー』渋谷龍太 渋谷龍太【ギャラリー/出演作一覧】

1987年5月27日生まれ。東京都出身。

映画『悪魔祓い株式会社』マ・ドンソク/ソヒョン/イ・デヴィッド 悪魔祓い株式会社【レビュー】

本作は、『悪人伝』や“犯罪都市”シリーズ、ハリウッド映画『エターナルズ』などでお馴染みのマ・ドンソクが…

映画『ツーリストファミリー』シャシクマール/シムラン/ミドゥン・ジェイ・シャンカル/カマレーシュ・ジャガン/ヨーギ・バーブ 『ツーリストファミリー』特別試写会 10組20名様ご招待

映画『ツーリストファミリー』特別試写会 10組20名様ご招待

Netflixシリーズ『イクサガミ』岡田准一 イクサガミ【レビュー】

今村翔吾著のベストセラー「イクサガミ」シリーズを原作とする本シリーズでは、岡田准一が主演、プロデューサー、アクションプランナー、藤井道人、山口健人、山本透が監督と脚本を担当…

映画『TOKYOタクシー』蒼井優 蒼井優【ギャラリー/出演作一覧】

1985年8月17日生まれ。福岡県出身。

映画『バーフバリ エピック4K』来日舞台挨拶イベント、プラバース、ショーブ・ヤーララガッダ(プロデューサー) プラバース、ショーブ・ヤーララガッダ来日!『バーフバリ エピック4K』には追加シーンも

2025年に劇場公開10周年を迎える大ヒット作『バーフバリ 伝説誕生』と『バーフバリ2 王の凱旋』を一つの作品として再編集し、壮大な物語を4K映像で体験できる『バーフバリ エピック4K』の日本公開を目前にして、バーフバリ役のプラバースと、プロデューサーのショーブ・ヤーララガッダが来日しました。

映画『楓』福士蒼汰/福原遥 楓【レビュー】

残酷過ぎて、切な過ぎて、優し過ぎて、どうしましょ(笑)。ネタバレを避けると、ほぼ何も書けませんが…

【東京コミコン2025】オープニング:イライジャ・ウッド、カール・アーバン、リー・トンプソン、トム・ウィルソン、クローディア・ウエルズ、ダニエル・ローガン、ジョン・バーンサル、クリスティーナ・リッチ、イヴァナ・リンチ、ノーマン・リーダス、ショーン・パトリック・フラナリー、ジャック・クエイド、マッツ・ミケルセン、浅野忠信、ピルウ・アスベック、セバスチャン・スタン、ジム・リー、C.B.セブルスキー、フランク・ミラー、クリストファー・ロイド、中丸雄一(MC)、伊織もえ(PR大使)、山本耕史(アンバサダー) 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』一行や人気アメコミ出演者達が勢揃い!【東京コミコン2025】オープニングセレモニー

年末恒例行事となった東京コミコンのオープニングセレモニーを取材してきました。今年は過去最高といえるのではないかという数のスター達が来日してくれました。

映画『ズートピア2』 ズートピア2【レビュー】

さまざまな動物達が人間と同じように暮らすズートピアを舞台にした本シリーズは…

映画『エディントンへようこそ』ホアキン・フェニックス/ペドロ・パスカル エディントンへようこそ【レビュー】

アリ・アスター監督とホアキン・フェニックスの2度目のタッグが実現した本作は、メディアの情報に翻弄される人々の様子を…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  2. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  3. 映画学ゼミ2025年11月募集用

REVIEW

  1. 映画『悪魔祓い株式会社』マ・ドンソク/ソヒョン/イ・デヴィッド
  2. Netflixシリーズ『イクサガミ』岡田准一
  3. 映画『楓』福士蒼汰/福原遥
  4. 映画『ズートピア2』
  5. 映画『エディントンへようこそ』ホアキン・フェニックス/ペドロ・パスカル

PRESENT

  1. 映画『ツーリストファミリー』シャシクマール/シムラン/ミドゥン・ジェイ・シャンカル/カマレーシュ・ジャガン/ヨーギ・バーブ
  2. 映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ
  3. 映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン
PAGE TOP