REVIEW

ロキ【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
海外ドラマ『ロキ シーズン2』トム・ヒドルストン

REVIEW:シーズン2

海外ドラマ『ロキ シーズン2』トム・ヒドルストン/オーウェン・ウィルソン/キー・ホイ・クァン

シーズン1に増して、SFオタク度全開です!ネタバレになるので具体的には書きませんが、最終話でとあるキャラクターが危機の深刻さを喩えるセリフが見事で、あまりにも天才的な表現に鳥肌が立ちました(笑)。本シリーズの脚本家やスタッフの会話って、どんな感じなんだろうと想像するのも何だか楽しいです。

今シーズンでは、時間軸を管理するTVAの危機を救うべくロキが奔走します。これまでもタイムスリップ系の作品は山ほど作られていますが、本シリーズは「過去を変えたらダメ」などという定番のお約束に縛られることなく、無数にある時間軸全体を守ろうとしている点でユニークです。また、ロキが制御不能な状況から抜け出し、世界を救う方法を編み出す過程に捻りが利いていて、複数のサプライズが楽しめます。

海外ドラマ『ロキ シーズン2』トム・ヒドルストン/オーウェン・ウィルソン/キー・ホイ・クァン

そして、本作で大活躍するのは、キー・ホイ・クァン演じるO.B.です。一見普通の可愛いおじさんなのに、実は超天才ってところがカッコ良い(笑)。世界の危機に焦る皆から期待を寄せられつつ、意外にマイペースなところもキュートです。キー・ホイ・クァンって、子どもの頃もむちゃくちゃキュートでしたが、年を重ねても変わらない愛嬌がありますよね。さらに他のTVAメンバーも個性が光ってきてドラマ性が高まっています。

最後の最後まで二転三転しながら、最終話だけでもとても大きな展開が起こります。今シーズンでは、イタズラ好きのロキの姿が久々に観られるだけでなく、「やっぱりロキは神なんだ!」と実感させられるシーンに感動必至です。

海外ドラマ『ロキ シーズン2』トム・ヒドルストン

『ロキ シーズン2』
2023年10月6日よりディズニープラスにて配信中
公式サイト

© 2021 Marvel

TEXT by Myson

REVIEW:シーズン1

海外ドラマ『ロキ シーズン1』トム・ヒドルストン

『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)で、四次元キューブを手に入れたロキのその後を描いた本作は、“時間”をテーマにしています。そして、本作は宇宙を舞台にしていて、ロキはあらゆる時空を飛び回ります。時間がテーマと聞くと小難しいと思う方もいるかもしれませんが、本作に関してはそれほどややこしい部分はないのでご安心を。ロキのいたずら好きな一面も健在で、遊び心溢れるシーンもちょいちょい出てきます。また、ロキの運命を変える重要なキャラクターをオーウェン・ウィルソンが演じているのも、映画ファンには嬉しいところです。

海外ドラマ『ロキ シーズン1』トム・ヒドルストン/オーウェン・ウィルソン

ただ、本作には「???」となる設定が隠されており、その真相は途中で明かされますが、それをすんなり受け入れてストーリーを追える方、その設定に慣れるまで時間を要する方は出てくるかもしれません。でも、その設定や時間をテーマにしていることによって、ロキというキャラクターの多面性が引き出され、どんどん深掘りされていくおもしろさがあるんです。そのなかで語られるセリフには哲学的な要素が多くあり、ロキの中にあるものは私達の中にもあると感じられて共感できます。ロキの素の部分を知った上で彼が変化し成長する姿を通して、自分自身の生き方を見直すきっかけももらえると思います。

海外ドラマ『ロキ シーズン1』

スケールも大きく、展開もすごく早くて、シーズン1でそこまで決着がつくのかというところまできます。シーズン1だけでも見応えがありますが、全話観終えるとこれは序章に過ぎなかったのかとわかり、その先の展開にも期待が膨らみます。シーズン2の制作も決定したとのことで続きも楽しみですね。

海外ドラマ『ロキ シーズン1』トム・ヒドルストン/オーウェン・ウィルソン/ググ・バサ=ロー/ウンミ・モサク

『ロキ シーズン1』
2021年6月9日よりディズニープラスにて配信中
公式サイト

© 2021 Marvel

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『おんどりの鳴く前に』ユリアン・ポステルニク おんどりの鳴く前に【レビュー】

ルーマニア・アカデミー賞で6冠に輝いた本作は、静かに始まり激しく…

映画『リアル・ペイン〜心の旅〜』ジェシー・アイゼンバーグ/キーラン・カルキン リアル・ペイン〜心の旅〜【レビュー】

“リアル・ペイン=本当の痛み”を感じるとは、どういうことなのでしょうか。そして、本当の痛みとは…

映画『ベルヴィル・ランデブー』 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.3

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

映画『知らないカノジョ』中島健人/milet 『知らないカノジョ』一般試写会 20組40名様ご招待

映画『知らないカノジョ』一般試写会 20組40名様ご招待

映画『アンダーニンジャ』山﨑賢人/浜辺美波/間宮祥太朗/白石麻衣/山本千尋/宮世琉弥/坂口涼太郎/長谷川忍(シソンヌ)/木南晴夏/ムロツヨシ/岡山天音/平田満/佐藤二朗 アンダーニンジャ【レビュー】

花沢健吾による人気漫画「アンダーニンジャ」を、福田雄一監督が山﨑賢人主演で映画化…

映画『敵』長塚京三/瀧内公美/黒沢あすか 敵【レビュー】

筒井康隆著「敵」を、吉田大八が監督、脚本を務め、長塚京三主演で映画化…

映画『ストップモーション』 2025初絶叫!新春ホラー特集

2025年もホラーの話題作が続々と公開されます。ホラー映画に一度ハマると不定期ながら“補給”したくなりますよね。そこで今回は、1月に劇場公開される作品から、初夏に劇場公開が予定されている作品までズラッとご紹介します。

映画『トラブル・ガール』ジン・ジアフア監督インタビュー 『トラブル・ガール』ジン・ジアフア監督インタビュー

今回は『トラブル・ガール』のジン・ジアフア監督にメールインタビューをさせていただきました。本作の人間模様や物語について直撃!

映画『あの歌を憶えている』ジェシカ・チャステイン/ピーター・サースガード 『あの歌を憶えている』特別一般試写会 5組10名様ご招待

映画『あの歌を憶えている』特別一般試写会 5組10名様ご招待

映画『雪の花 ―ともに在りて―』松坂桃李/芳根京子 雪の花 ―ともに在りて―【レビュー】

江戸時代末期に猛威を振るい、多くの人々の命を奪った疱瘡(天然痘)。当時打つ手がないと考えられていたこの病に立ち向かったのが…

部活・イベント

  1. 【ARUARU海ドラDiner】サムライデザート(カップデザート)
  2. 【ARUARU海ドラDiner】トーキョー女子映画部 × Mixalive TOKYO × SHIDAX
  3. 【ARUARU海ドラDiner】サポーター集会:パンチボール(パーティサイズ)
  4. 【ARUARU海ドラDiner】プレオープン
  5. 「ARUARU海ドラDiner」202303トークゲスト集合

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ベルヴィル・ランデブー』 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.3

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダーほか トーキョー女子映画部が選ぶ 2024年ベスト10&イイ俳優MVP

毎年恒例のこの企画では、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

映画『ソルト』アンジェリーナ・ジョリー 映画好きが推すイイ俳優ランキング【海外40代編】個性部門

本部門で上位にランクインしたのはどの俳優なのでしょうか?2024年のイイ俳優ランキングは今回がいよいよ最終回です。ぜひ最後まで結果を見届けてください!

REVIEW

  1. 映画『おんどりの鳴く前に』ユリアン・ポステルニク
  2. 映画『リアル・ペイン〜心の旅〜』ジェシー・アイゼンバーグ/キーラン・カルキン
  3. 映画『アンダーニンジャ』山﨑賢人/浜辺美波/間宮祥太朗/白石麻衣/山本千尋/宮世琉弥/坂口涼太郎/長谷川忍(シソンヌ)/木南晴夏/ムロツヨシ/岡山天音/平田満/佐藤二朗
  4. 映画『敵』長塚京三/瀧内公美/黒沢あすか
  5. 映画『雪の花 ―ともに在りて―』松坂桃李/芳根京子

PRESENT

  1. 映画『知らないカノジョ』中島健人/milet
  2. 映画『あの歌を憶えている』ジェシカ・チャステイン/ピーター・サースガード
  3. 映画『ドライブ・イン・マンハッタン』ダコタ・ジョンソン/ショーン・ペン
PAGE TOP