REVIEW

ベイビーティース

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ベイビーティース』エリザ・スカンレン

恋をすることで急に大人になり、主人公ミラの日々は激変します。物語が展開するにつれ、ミラの日常がカラフルにキラキラと輝き出す一方で、父、母、モーゼスの人間的な弱さがにじみ出てきて、そんな反比例がとても印象的に描かれています。さらに主人公の気持ちを都度綴るような章のタイトルが個性的で、観る側はミラの心の中で何が起きてるのか知りたくなるとともに、ミラがどんな女の子で、ミラの家族が何を恐れているのかがわかってくると、目の前の世界が一気に変わるのを目の当たりにするでしょう。真相を知ってしまうと誰もが家族と同じ気持ちに陥ると思いますが、ミラだけは恋を糧にカラフルな日々を送ろうとしていて、どんどん強くなり大人へと成長していく姿が目に焼き付きます。
メインキャラクターが皆それぞれに不器用で人間臭くてピュアで、とても愛おしい存在として描かれている点も本作の魅力。ポップでとても可愛らしい世界観だからこそ切なさが際立ちながら、精一杯人生を謳歌しようとする主人公の強さと輝きは失わないストーリーに共感できます。登場人物はすごく限られていますが、エリザ・スカンレン、トビー・ウォレス、エシー・デイヴィス、ベン・メンデルソーンの名演をたっぷり堪能できる作品となっています。

デート向き映画判定
映画『ベイビーティース』エリザ・スカンレン/トビー・ウォレス

ミラとモーゼスの関係は一筋縄ではいかないもので、危うさもあり、もどかしさもあります。どこまで踏み込んで良いのかわからなかったり、周囲の反対を受けたり、自分自身に覚悟ができていなかったり、いろいろな事情が恋を阻むことはよくあります。でも、体当たりでぶつかれば思いが通じることもある。そんな希望を持たせてくれる点では、今関係が発展しなくて悩んでいる人は相手を誘って観るのも良いかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ベイビーティース』エリザ・スカンレン/ベン・メンデルソーン

16歳の少女ミラが主人公なので、ティーンの皆さんにとっては等身大で感情移入できるストーリーだと思います。恋をしてワクワクドキドキしたかと思えば、好きになればなるほど傷付いた時のショックも大きかったり、心配しすぎる親と口論になったり、いろいろな疑似体験もできるストーリーとなっています。そしてミラは濃い日常を送ろうとしている点では、考えさせられる部分もあるので、自分ならどうするかと考えながら観るのも良いと思います。

映画『ベイビーティース』エリザ・スカンレン/トビー・ウォレス

『ベイビーティース』
2021年2月19日より全国公開
クロックワークス、アルバトロス・フィルム
公式サイト

© 2019 Whitefalk Films Pty Ltd, Spectrum Films, Create NSW and Screen Australia

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ルックバック』(実写版)完成報告イベント:出口夏希、蒔田彩珠、七瀬ふうり、岡田六花、是枝裕和監督 カッコいい線、音が出せるまで猛練習!是枝裕和監督作『ルックバック』完成報告イベントに出口夏希、蒔田彩珠らが登壇

藤本タツキの原作漫画「ルックバック」は2024年にアニメーション化され大ヒットを飛ばしました。そして遂に、是枝裕和監督により実写化されました。2026年8月20日、待望の本作の完成報告を行うべく、是枝監督とメインキャストが舞台挨拶を行いました。

映画『顔 -かお-』パク・ジョンミン 顔 -かお-【レビュー】

“新感染”シリーズや、韓国ドラマ『地獄が呼んでいる』など、数々のヒット作を生み出してきたヨン・サンホ監督が、自身初のグラフィックノベルを原作に念願の映画化を実現させた作品…

実写映画『ルックバック』出口夏希/蒔田彩珠 実写映画『ルックバック』一般試写会 10組20名様ご招待

実写映画『ルックバック』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『四月の余白』夏帆 夏帆【ギャラリー/出演作一覧】

1991年6月30日生まれ。東京都出身。

映画『ナイトボーン -夜哭-』セイディ・ハーラ ナイトボーン -夜哭-【レビュー】

いやー激しかったー!『ハッチング-孵化-』のハンナ・べルイホルム監督作で、お産、赤子が関わるホラー映画ということで…

映画『オデュッセイア』マット・デイモン オデュッセイア【レビュー】

本作を観て、多くの映画ファンに映画館で観なければ意味がないと思わせるノーラン監督作が、観客にもたらす特別な映画体験の根幹には何が共通しているのかを改めて考えました…

海外ドラマ『ザ・ボーイズ シーズン4』トメル・カポン トメル・カポン【ギャラリー/出演作一覧】

1985年6月15日生まれ。イスラエル生まれ。

映画『バックルームズ』キウェテル・イジョフォー バックルームズ【レビュー】

この短編の再生数はなんと2億回を突破し、パーソンズ監督は17歳で本作の映画化に取りかかり、19歳の時に撮影、20歳で長編デビューを果たしました…

映画『私たちは、ちょうどいい。』バービー・フェレイラ/ジョン・レグイザモ 『私たちは、ちょうどいい。』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『私たちは、ちょうどいい。』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『左利きの少女』ニーナ・イエ かわいいだけじゃ務まらない!名子役特集Vol.4

今回も、主役から脇役まで存在感を大いに発揮している名子役をご紹介します!

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集! 【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集!

メタ認知は、自分で自分をわかるために必要な認知機能です。今回は、映画鑑賞においてメタ認知の働きによって、鑑賞後の印象が変わるはずという仮説のもと、メタ認知が働く映画鑑賞とそうでない映画鑑賞で何が異なるのかを一緒に考えます。本ゼミでは、映画鑑賞に絡めて日常にも役立つ心理学を取り上げています。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』ラミ・マレック 映画好きが選んだ実在アーティストの伝記映画ランキング

今回は実在アーティストの伝記映画について、正式部員の皆さんに投票してもらいました。さまざまな有名アーティストにまつわる作品がある中で上位にランクインしたのはどの作品でしょうか?

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集!
  2. 映画『四月の余白』一ノ瀬ワタル/上阪隼人
  3. 【映画学ゼミ第9回】「作品との心理的距離感に影響を与え得る情動知能」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『顔 -かお-』パク・ジョンミン
  2. 映画『ナイトボーン -夜哭-』セイディ・ハーラ
  3. 映画『オデュッセイア』マット・デイモン
  4. 映画『バックルームズ』キウェテル・イジョフォー
  5. 映画『平行と垂直 』安田章大/のん

PRESENT

  1. 実写映画『ルックバック』出口夏希/蒔田彩珠
  2. 映画『私たちは、ちょうどいい。』バービー・フェレイラ/ジョン・レグイザモ
  3. 映画『TAVERNA DE GAGA―人生はまだまだ面白い―』パンツェッタ・ジローラモ
PAGE TOP