REVIEW

バイオレンス・ボイジャー

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『バイオレンス・ボイジャー』

とてもグロテスクで過激ですが、アーティスティックなタッチなので、ただのホラー映画として括るのはもったいない作品。監督、脚本、編集、キャラクターデザイン、作画、撮影の6役を宇治茶監督自身が行っている点にも驚きますが、宇治茶監督は芸術大学出身というのも納得のセンスを感じます。そして、実写だったらアウトだなと思えるシーンもゲキメーションにすることによって、ギリギリのところで表現している点で挑戦的。劇画描写が効いた、とても不気味な世界観でありつつ、クスッと笑えるシーンも織り込まれていて、「なぜ今ここで?」とツッコミを入れながら観るのも楽しくて、そこは子どもが主人公という設定が功を奏しているように思います。ゲキメーションとは、劇画とアニメーションを融合させた手法ですが、キャラクター達の動作の見せ方にも工夫が見えて、映像を作る側の人達にも興味深いのではないでしょうか。人気声優の悠木碧、藤田咲、小野大輔や、名優、田口トモロヲ、お笑い芸人では田中直樹(ココリコ)、高橋茂雄(サバンナ)、松本人志(ダウンタウン/ナレーション担当)も声の出演をしていて、本作を盛り上げています。映画好き女子には一目置いて欲しい作品です。

デート向き映画判定
映画『バイオレンス・ボイジャー』

子どもが主人公でありながら、過激な描写がふんだんにあり、そこが見どころでもありますが、ゲキメーションだからギリギリ許容範囲とも言えて、映画初心者にはハードな作品です。とても個性的な映画なので、映画を観慣れているカップルのほうが力まずに楽しめると思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『バイオレンス・ボイジャー』

PG-12 で12歳未満の人は保護者と一緒なら観られるということになりますが、内容がかなり過激で、実写で受けるショックとはまた異なりますが、ギョッとするシーンも出てくるので、せめて中学生以上になってから観るほうが良いと思います。ビジュアル的にインパクトがかなりあるので、芸術、美術に興味のある人は刺激を得られると思います。

映画『バイオレンス・ボイジャー』

『バイオレンス・ボイジャー』
2019年5月24日より全国公開
PG-12
よしもとクリエイティブ・エージェンシー
公式サイト

©吉本興業

TEXT by Myson

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『兄を持ち運べるサイズに』柴咲コウ/オダギリジョー/満島ひかり/青山姫乃/味元耀大 兄を持ち運べるサイズに【レビュー】

原作は、村井理子が書いたノンフィクションエッセイ「兄の終い」…

映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ 『楓』旅からはじまるトラベルポーチ 3名様プレゼント

映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ 3名様プレゼント

映画『見はらし世代』井川遥 井川遥【ギャラリー/出演作一覧】

1976年6月29日生まれ。東京都出身。

映画『WEAPONS/ウェポンズ』 WEAPONS/ウェポンズ【レビュー】

ある町から突然17人の子どもが同時に行方不明になるところから始まる本作は、“IT/イット”“死霊館”シリーズなど、傑作ホラーを多数世に送り出してきた…

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『ナイトフラワー』北川景子/森田望智 ナイトフラワー【レビュー】

『ミッドナイトスワン』で第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した内田英治監督が、“真夜中シリーズ”と銘打つ本作は…

映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン 『Fox Hunt フォックス・ハント』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『Fox Hunt フォックス・ハント』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『新解釈・幕末伝』山下美月 山下美月【ギャラリー/出演作一覧】

1999年7月26日生まれ。東京都出身。

映画『もういちどみつめる』筒井真理子/髙田万作 もういちどみつめる【レビュー】

「18・19歳の厳罰化を目的とした、2022年の少年法改正に対して抱いた疑問から制作を始めました」(映画公式サイト、佐藤慶紀監督)とあるように…

映画『喝采』ジェシカ・ラング 『喝采』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『喝采』一般試写会 10組20名様ご招待

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  2. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  3. 映画学ゼミ2025年11月募集用

REVIEW

  1. 映画『兄を持ち運べるサイズに』柴咲コウ/オダギリジョー/満島ひかり/青山姫乃/味元耀大
  2. 映画『WEAPONS/ウェポンズ』
  3. 映画『ナイトフラワー』北川景子/森田望智
  4. 映画『もういちどみつめる』筒井真理子/髙田万作
  5. 映画『果てしなきスカーレット』

PRESENT

  1. 映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ
  2. 映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン
  3. 映画『喝采』ジェシカ・ラング
PAGE TOP