REVIEW
クイズ番組を観ていて、問題の途中で回答する様子は見かけるものの、まだ何も読み上げていないのに解答できる、なんてことはあるのでしょうか。本作では、主人公がこの“0文字解答”という謎多き状況を解き明かそうとします。原作は、2023年本屋大賞にノミネート、第76回日本推理作家協会賞を受賞した小川哲の同名小説です。監督は『水曜日が消えた』『ハケンアニメ!』や“沈黙の艦隊”シリーズを手掛ける吉野耕平が務めています。

クイズ界の絶対王者とされる三島玲央(中村倫也)と、“世界を頭の中に保存した男”という異名を持つ本庄絆(神木隆之介)は、1000万円の賞金がかかったクイズ番組“Q-1グランプリ”の決勝戦で対戦。接戦が繰り広げられるなか、本庄絆は1文字も読まれていない問題で正解を出します。

本作では、本庄はなぜ“0文字解答”ができたのかを解き明かそうとする三島達の様子が描かれています。どこから手をつけたらいいのかすら予想できない謎であるものの、富塚頼子(森川葵)や田代由紀(白宮みずほ)等、クイズに詳しい人物達のセリフによって、私達観る側も徐々にクイズに対する知識がついていきます。そして、そこからさらに先、奥を読む三島が、徐々に真相に近づいていく展開が、観る者の関心を惹きつけます。

映画公式資料によると、吉野監督は「原作では主人公である三島ひとりでの推理で話が進んでいくので、これを映画にするのは難しそうだなと思った」と述べています。つまり、映画独自の表現が施されている点も見どころといえます。だから、原作を読んだ方は、小説と映画の違いを一層楽しめそうです。

谷戸プロデューサーは、脚本化をする段階で、クリストファー・ノーラン監督作『オッペンハイマー』が念頭にあったといいます。題材としては別物とした上で、『オッペンハイマー』も公聴会での証言や回想など断片が混ざって展開しながら「感情のところでは一本の線になっている」点で、「『オッペンハイマー』が受け入れられるなら大丈夫だと思った」そうです。(映画公式資料)

本作では見事な推理が描かれると同時に、「クイズとは何か」という問いに基づき、生きる上で大切なことを教えてくれます。なので、ネタバレされる前にとにかく早く観ることをオススメします。そして、本作を観た後はきっと、クイズ番組の観方も変わるでしょう。そんな変化も含めてご堪能ください。
デート向き映画判定

メインストリームではないものの、恋愛も含めた人間関係が重要な要素として出てきます。人生観を問うストーリーとなっているので、デートで大切な人と共有して欲しい作品です。きっと、2人の良好な関係を築く上でも役立つヒントがもらえるでしょう。
キッズ&ティーン向き映画判定

クイズ番組の裏の裏の裏まで想像させるストーリーなので、単にクイズに答えるよりももっと難しい問題にチャレンジする機会となるでしょう。最後まで観ると、『君のクイズ』というタイトルの奥の意味もわかるはず。本作を観て、学校の勉強だけではなく、もっと広い意味での“勉強”の大切さを実感してもらえると嬉しいです。本作の根底にあるメッセージは親子でも共有できると最高です。

『君のクイズ』
2026年5月15日より全国公開
東宝
公式サイト
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©2026 映画『君のクイズ』製作委員会
TEXT by Myson
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情報は2026年5月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

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