中井貴一が演じる首相は、最低最悪の政治家として登場しますが、ブラックジョークがかなり効いていて、のっけから笑えます。社会風刺的な内容ですが、ユーモアを交えて描くことで、万人が観やすくなっていて、「政治って何だろう」「政治家ってどうあるべきなんだろう」と自然に考えるきっかけになります。こうして国民に問いかけつつ、政治家にこそ訴えかける内容でもあるので、ぜひ政治家の皆さんにも観て欲しい映画です。
もちろん、純粋に三谷幸喜監督作品としても、期待を裏切らない内容になっています。本作を観て笑って、ホロッとして、ストレス発散してください。
政治家の話ですが、全然難しいことはなく、わかりやすいコメディなので、デートで観るのもオススメです。特にベテランカップルや、夫婦が共感できるラブストーリーも含まれていますので、初心に返るきっかけをもらえるかも知れません。笑えるシーンも多いので、付き合いたてのカップルは、笑いのツボで相性を占ってみるのもアリでしょう。
18歳以上のティーンの皆さんには選挙権があります。どんな人に国を引っ張っていって欲しいか考えるきっかけとして、とても楽しく観られる本作はオススメです。まだ選挙権がない人も、普通にエンタテインメントとして楽しめる作品なので、ぜひ観てみてください。どんな大人になりたいかという視線で観ても有意義だと思います。
『記憶にございません！』
2019年9月13日より全国公開
東宝
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TEXT by Myson
