REVIEW

マルコム&マリー【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
Netflix映画『マルコム&マリー』ゼンデイヤ/ジョン・デヴィッド・ワシントン

REVIEW

なんておもしろい会話劇なんでしょう!本作はジョン・デヴィッド・ワシントンが演じるマルコムと、ゼンデイヤが演じるマリーの二人芝居。物語は、映画監督のマルコムと恋人のマリーが、彼の作品のプレミア上映から帰宅したところから始まります。映画の評判が上々で浮かれるマルコムに対して、マリーは少し冷めた様子。そこから徐々に不穏な空気が漂いはじめ、口論へと発展していきます。1度口論が収まっていちゃつき始めたと思えば、些細な言葉でまた口論が始まり…といった繰り返しで、すごく生々しいカップルのやり取りが描かれています。たった一夜でカップルに漂う空気が何度も変化しますが、激しい心のぶつかり合いは本当にリアル。どちらのキャラクターも憎らしくて愛らしくて、すごく魅力的で、モノクロで描かれる世界観に2人のカッコ良さもハマっていて最高です。練られたセリフとそれに命を吹き込む2人の演技が本当に素晴らしくて、会話劇のおもしろさを存分に味わえる作品となっています。映画好き女子にはぜひ観て欲しい1作です。

デート向き映画判定

Netflix映画『マルコム&マリー』ゼンデイヤ/ジョン・デヴィッド・ワシントン

客観的に観るとマルコムもマリーも本当に面倒くさい人に見えますが、これはカップルなら皆やってることではないかと思います(笑)。愛と憎しみは紙一重といいますが、愛するからこそ怒りも湧く構造がわかりやすく描かれています。「それを言ったらおしまいよ」という暴言をお互いにぶつけまくりますが、最終的に2人がどうなるかも見もの。良くも悪くもお手本になるところがあるかもしれないと思って、カップルで観てみても良いと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定

Netflix映画『マルコム&マリー』ゼンデイヤ

これを小学生が観るとどんな感想になるのか全然読めませんが、普通に「喧嘩はやめて」と思うだけかもしれません(笑)。いろいろと恋愛を経験してから観るほうが一層楽しめると思うので、大人になったらぜひ観てください。高校生くらいならシミュレーション代わりに観られる部分もあると思うので、恋愛関係の1つの形として参考にしてみるのもアリでしょう。

Netflix映画『マルコム&マリー』ゼンデイヤ/ジョン・デヴィッド・ワシントン

『マルコム&マリー』
2021年2月5日よりNetflixにて配信中
公式サイト

NETFLIX © 2021

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ 心理学から観る映画59:研究倫理に反する実験とその被害『エクスペリメント』『まったく同じ3人の他人』

『まったく同じ3人の他人』というドキュメンタリーを観ました。生き別れた三つ子が再会する感動のストーリーかと思いきや、驚愕の背景を知り、研究倫理について改めて考えさせられました。そこで今回は研究倫理をテーマとします。

映画『コンビニ・ウォーズ~バイトJK VS ミニナチ軍団~』ヴァネッサ・パラディ ヴァネッサ・パラディ【ギャラリー/出演作一覧】

1972年12月22日生まれ。フランス出身。

映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮 ブルーボーイ事件【レビュー】

高度成長期にあった1965年の東京では、街の浄化のため、警察はセックスワーカー達を厳しく取り締まっていました。ただ、セックスワーカーの中には性別適合手術(当時の呼称は性転換手術)を受けて女性的な体をした通称ブルーボーイが…

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人 君の顔では泣けない【レビュー】

高校1年生の夏、坂平陸(武市尚士)と水村まなみ(西川愛莉)はプールに一緒に落ちたことで体が入れ替わってしまいます。2人はすぐに元に戻ることができず15年を過ごし…

映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト スプリングスティーン 孤独のハイウェイ

物語の舞台は1982年。ブルース・スプリングスティーン(ジェレミー・アレン・ホワイト)は、名声を手に入れながらも、葛藤を抱えて…

映画『2つ目の窓』松田美由紀 松田美由紀【ギャラリー/出演作一覧】

1961年10月6日生まれ。東京都出身。

「第38回東京国際映画祭」クロージングセレモニー:受賞者 東京グランプリは『パレスチナ36』!第38回東京国際映画祭ハイライト

2025年10月27日(月)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開幕したアジア最大級の映画の祭典である第38回東京国際映画祭が、11月5日(水)に閉幕。今年も個性豊かな作品が多数出品され、さまざまなイベントが実施されました。以下に、第38回東京国際映画祭ハイライトをお届けします。

映画『平場の月』堺雅人/井川遥 平場の月【レビュー】

朝倉かすみ著の同名小説を実写化した本作は、『ハナミズキ』『花束みたいな恋をした』(2021年)などを手がけた土井裕泰が監督を務めて…

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル ぼくらの居場所【レビュー】

カナダのトロント東部に位置するスカボローを舞台に、さまざまな背景を抱えた3組の親子の姿を…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画学ゼミ2025年11月募集用 AI時代における人間らしさの探求【映画学ゼミ第2回】参加者募集!

ネット化が進み、AIが普及しつつある現代社会で、人間らしさを実感できる映画鑑賞と人間にまつわる神秘を一緒に探求しませんか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  2. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  3. 映画『おーい、応為』長澤まさみ

REVIEW

  1. 映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮
  2. 映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人
  3. 映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト
  4. 映画『平場の月』堺雅人/井川遥
  5. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP