REVIEW

マレフィセント2

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『マレフィセント2』アンジェリーナ・ジョリー/エル・ファニング/ミシェル・ファイファー

前作で一件落着したのに、またマレフィセントを倒そうとする人がいるなんて誰なんだろうと、まず気になるところですが、そもそもマレフィセントはヴィランであると考えると、これが元の設定なら全く逆の感覚で観るんだろうなと、これだけ視点を変えてしまうこのシリーズのユニークさを改めて感じます。人間が持つ愚かさ、先入観からくる不要な恐怖がもたらすものをわかりやすく表現していて、ずっと争いの絶えない人間社会へのメッセージが伝わってきます。一度愛を信じて幸せになったマレフィセントだからこそ、オーロラ姫との関係の変化に胸が痛むシーンもありますが、2人の絆が最終的にどうなるのかが今回のストーリーの鍵となっています。善と悪は、見た目やルーツで決まるわけではなく、憎しみに負けてしまった心が生み出すもの。その時、自分はどちら側になるのかを問うストーリーで、ラストはウルウルが止まりません。マレフィセントのカッコ良さがグレードアップし、オーロラ姫を含めファッションも凝っていて、女子目線でワクワクする要素はもちろん満載です。ミシェル・ファイファーの悪役ぶりも見逃せませんよ。

デート向き映画判定
映画『マレフィセント2』エル・ファニング/ミシェル・ファイファー

爽やかでイケメンのフィリップ王子と、心は逞しく、見た目はとても可愛らしいオーロラ姫のカップルには、誰もが共感できるはず。でも良い意味でラブストーリー過ぎず、物語の軸は、妖精界の危機をマレフィセントがどう救うのかというところなので、友達以上恋人未満の2人など、どんなカップルでも観やすいと思います。妖精達が空を飛び回るシーンや、戦いのシーンは、前作よりもスケールアップしているので、もはやプリセンス・ムービーの域を超えていて、男性でも楽しめます。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『マレフィセント2』アンジェリーナ・ジョリー

人間と妖精という設定になっていますが、この物語は私達の日常でもよく起こっている状況を投影しています。お互いに争って傷つけ合わなくても、自分達次第で世界は変えられると希望を与えてくれるストーリーになっています。相手をわかろうとしないで、勝手にこうだと決めつけて敵意を持ってしまうことの愚かさを、本作で客観視してもらえると嬉しいです。

映画『マレフィセント2』アンジェリーナ・ジョリー

『マレフィセント2』
2019年10月18日より全国公開
ウォルト・ディズニー・ジャパン
公式サイト

©2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『愚か者の身分』北村匠海/林裕太/綾野剛 愚か者の身分【レビュー】

闇ビジネスに関するニュースが増えてきた日本において、本作で描かれているような出来事は…

映画『次元を超える』窪塚洋介/松田龍平 次元を超える【レビュー】

キービジュアルとタイトル、「人はどこから来て、どこへ行くのか」という意味深なキャッチコピーだけで観たくなったのは…

映画『見はらし世代』黒崎煌代 黒崎煌代【ギャラリー/出演作一覧】

2002年4月19日生まれ。兵庫県出身。

映画『ヒポクラテスの盲点』 ヒポクラテスの盲点【レビュー】

新型コロナウイルスワクチンの被害が起こっている現実に着目した、中立した立場の取材に基づくドキュメンタリー…

映画『ファンファーレ!ふたつの音』ピエール・ロタン ピエール・ロタン【ギャラリー/出演作一覧】

1989年6月20日生まれ。フランス出身。

映画『トロン:アレス』ジャレッド・レト トロン:アレス【レビュー】

本シリーズ1作目『トロン』(=『トロン:オリジナル』)は1982年、『トロン:レガシー』は2010年に作られ、本作はシリーズ3作目となります…

映画『層間騒音』イ・ソンビン 層間騒音【レビュー】

冒頭から不可解な現象が映し出され、観る側はゾワゾワさせられながら騒音の原因を想像することになるわけですが…

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ミア・スレアプレトン ミア・スレアプレトン【ギャラリー/出演作一覧】

2000年10月12日生まれ。イギリス出身。

韓国ドラマ『TWELVE トゥエルブ』マ・ドンソク/パク・ヒョンシク/ソ・イングク/ソン・ドンイル/イ・ジュビン/コ・ギュピル TWELVE トゥエルブ【レビュー】

マ・ドンソク、パク・ヒョンシク、ソ・イングクなど人気俳優が出演する本作は、十二支をモチーフにした守護神達…

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion ファイナンシャルプランナーから学ぶ【明るい未来のための将来設計とお金の基本講座】女性限定ご招待!

本セミナーでは、「NISA・iDeCoなどの資産形成」「子どもの教育資金」「将来受け取る年金」「住宅購入・住宅ローン」「保険」など、将来に役立つお金の知識や情報、仕組みやルールについて、ファイナンシャルプランナーの先生が初めての方でもわかりやすく優しく教えてくれます。

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

学び・メンタルヘルス

  1. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion
  2. 映画学ゼミ:アイキャッチ1/本の上の犬と少女
  3. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃

REVIEW

  1. 映画『愚か者の身分』北村匠海/林裕太/綾野剛
  2. 映画『次元を超える』窪塚洋介/松田龍平
  3. 映画『ヒポクラテスの盲点』
  4. 映画『トロン:アレス』ジャレッド・レト
  5. 映画『層間騒音』イ・ソンビン

PRESENT

  1. 映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ
  2. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion
  3. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
PAGE TOP