REVIEW

またヴィンセントは襲われる【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『またヴィンセントは襲われる』カリム・ルクルー

REVIEW

主人公のヴィンセント(カリム・ルクルー)は、ある日突然、会社でインターンの男性に襲いかかられます。その後にも別の同僚に襲いかかられ、目が合うだけで理由もなく遅いかかられる現象に気付きます。身の危険を感じたヴィンセントは、家を出て田舎に逃げるものの、普通に生活することができなくなってしまいます。簡単なあらすじはここまでにしておき、皆さんにもヴィンセントと同じように何が起こるのかわからない不安な状況を体感していただきたいと思います。
前半はこの話がどこに向かうのかわからないおもしろさ、後半は真相が見えた上での比喩を解釈するおもしろさがあります。何だかSF映画のように思えてくる部分もあり、とてもユニークな描写で社会を風刺している作品といえます。

ここからはあくまで私個人の解釈です。ネタバレしないように書いていますが、鑑賞後に読むことをオススメします。

映画『またヴィンセントは襲われる』

まずやり場のない怒りが世の中に蔓延している状況を比喩しているのかなと感じました。やり場のない怒りですから、本来怒りをぶつけるべきところがアテにならないので、誰でも良いから目に留まった人に怒りをぶつけるわけです。また、暴れたのは自分のせいではない、つまり怒りの原因を人のせいにする風潮も表しているのかもしれません。そして同時に、それは誰にでも起こり得ることだということも描かれているように捉えました。本作を観ると、そんな現象が蔓延した社会に私達は生きているという危機感を改めて認識します。以上は、前情報をほぼ入れずに純粋に観終わった後に私の頭に浮かんだ解釈です。
その後に映画公式サイト見てみると、ステファン・カスタン監督のコメントがありました。結末に関する意図が書かれているので、そちらも読んでみてください。

デート向き映画判定

映画『またヴィンセントは襲われる』カリム・ルクルー

ハラハラドキドキするストーリーで、ロマンチックなムードになるというよりも、緊張感に浸る約2時間となるでしょう。ある時点から、カップルで観ると臨場感が増してきそうな展開も出てくるので、デートで観るのもおもしろそうです。最後はある意味2人で乗り切ったぞという感覚が味わえるかもしれません(笑)。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『またヴィンセントは襲われる』カリム・ルクルー

スリリングな内容なので、キッズにとっては怖いでしょう。少し目を覆いたくなるようなシーンも出てくるので、中学生くらいになってから観るほうが良さそうです。血の気の多い思春期にも、目が合っただけでお互いにカッとなるような状況があるかもしれませんが、本作で描かれる状況は比ではありません。本作を観ると、普段冷静に過ごすことの有り難さを逆に実感できそうです。

映画『またヴィンセントは襲われる』カリム・ルクルー

『またヴィンセントは襲われる』
2024年5月10日より全国公開
NAKACHIKA PICTURES
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

© 2023 – Capricci Production – Bobi Lux – GapBusters – ARTE France Cinéma – Auvergne-Rhône-Alpes Cinema – RTBF

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年5月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『教皇選挙』レイフ・ファインズ/スタンリー・トゥッチ 映画好きが選んだ2025洋画ベスト

正式部員の皆さんに投票していただいた2025年洋画ベストの結果を発表!2025年の洋画ベストに輝いたのは!?

映画『災 劇場版』中島セナ 中島セナ【ギャラリー/出演作一覧】

2006年2月17日生まれ。東京都出身。

映画『超時空英雄伝エイリアノイド PART1』リュ・ジュンヨル/キム・ウビン/キム・テリ 超時空英雄伝エイリアノイド PART1【レビュー】

『10人の泥棒たち』『暗殺』のチェ・ドンフンが監督を務め、『パラサイト 半地下の家族』のCJ ENMが手掛ける本作は…

映画『クライム 101』クリス・ヘムズワース/マーク・ラファロ/バリー・コーガン/ハル・ベリー クライム 101【レビュー】

犯罪小説の巨匠、ドン・ウインズロウが書いた原作小説は、収録された短編集「クライム101」(「壊れた世界の者たちよ」から改題)が2020年10月に出版されると、映画化権を巡って…

映画『スペルマゲドン 精なる大冒険』 スペルマゲドン 精なる大冒険【レビュー】

思春期の少年のカラダの中で、“スペルマゲドン”の瞬間を待つ精子達の姿を描くという奇想天外なストーリーながら、大作系アニメーションの…

映画『レンタル・ファミリー』ブレンダン・フレイザー/ゴーマン シャノン 眞陽 レンタル・ファミリー【レビュー】

REVIEW『ザ・ホエール』で米アカデミー賞主演男優賞を受賞したブレンダン・フレイザーが主…

映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』ジョシュ・ハッチャーソン ジョシュ・ハッチャーソン【ギャラリー/出演作一覧】

1992年10月12日生まれ。アメリカ出身。

映画『ブゴニア』エマ・ストーン ブゴニア【レビュー】

それぞれに強烈な世界観を持つ作品を作り出してきたヨルゴス・ランティモスとアリ・アスターがタッグを組んだ本作は…

映画『たしかにあった幻』ヴィッキー・クリープス たしかにあった幻【レビュー】

フランス、パリから神戸にやってきたコリー(ヴィッキー・クリープス)を主人公とした本作では、コリーの目線を通して日本人の死生観が…

映画『禍禍女』南沙良 禍禍女【レビュー】

南沙良、前田旺志郎、アオイヤマダ、髙石あかり、鈴木福といった若手実力派が名を連ね、ゆりやんレトリィバァが初監督を務めた本作は、監督自身が経験した実際の恋愛を基に作られた…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『教皇選挙』レイフ・ファインズ/スタンリー・トゥッチ 映画好きが選んだ2025洋画ベスト

正式部員の皆さんに投票していただいた2025年洋画ベストの結果を発表!2025年の洋画ベストに輝いたのは!?

【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集! 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

2025年10月から始めた映画学ゼミは、皆様のおかげで第4回(全8コマ)を実施できました。本当にありがとうございます! 2026年に入り、プチリニューアルし、第5回を実施します。

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!
  2. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  3. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集

REVIEW

  1. 映画『超時空英雄伝エイリアノイド PART1』リュ・ジュンヨル/キム・ウビン/キム・テリ
  2. 映画『クライム 101』クリス・ヘムズワース/マーク・ラファロ/バリー・コーガン/ハル・ベリー
  3. 映画『スペルマゲドン 精なる大冒険』
  4. 映画『レンタル・ファミリー』ブレンダン・フレイザー/ゴーマン シャノン 眞陽
  5. 映画『ブゴニア』エマ・ストーン

PRESENT

  1. 映画『アウトローズ』ジェラルド・バトラー
  2. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』チャージングパッド
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP