REVIEW

セイント・フランシス【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『セイント・フランシス』ケリー・オサリヴァン/ラモーナ・エディス・ウィリアムズ

34歳で独身のブリジットは、子どもを持つ友達の存在や親からのプレッシャーを何となく感じながら、パートナーもおらず、レストランの給仕係として働いています。そんなある日、ブリジットはレズビアンカップルの子どもフランシスのナニーの仕事を引き受けます。フランシスは6歳の少女で、おてんば盛り。そんなフランシスは始めブリジットに反抗的でしたが、やがて2人は心を通わせていきます。
医学上、35歳以上で出産することを高齢出産といいます。これは35歳を目前にしてさまざまなことに不安を抱える1人の女性のお話です。本作は、34歳のブリジットがナニーを務めることで、子どもや母親達と接し、自分の内面と向き合っていく様を描いています。生理がキーワードになっている点も本作の特徴で、考えることから逃げようとしても身体が訴えかけてくるという、女性の日常をリアルに映し出しています。
女性って、結婚適齢期や出産適齢期というように、社会的なイメージで人生のペースが勝手に決められているところがありますよね。本当は個々に違って良いはずですが、やはり誰でも一度はブリジットのように周囲と比較して不安になることはあると思います。でも、自分のペースで良いんだなと思える要素が本作には描かれています。ブリジットの他にも、さまざまな立場の女性が登場するので、いろいろな視点で観てみてください。

デート向き映画判定
映画『セイント・フランシス』ケリー・オサリヴァン/ラモーナ・エディス・ウィリアムズ

子どもを産める年齢というのは個々に違いますが、本当のリミットがいつかというのは医者にも本人にもわからないところが辛いところです。今は高齢出産が増えているとはいえ、医学上35歳以上は高齢出産といわれているので、そこを境目に悩む女性も多いのではないでしょうか。そういった不安をカップルで共有する上で参考になるストーリーです。また、子育ての悩みも描かれているので、将来子どもが欲しいカップルや今子育て中の夫婦やカップルは一緒に観ると、普段言えないことを話し合うきっかけにできるかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『セイント・フランシス』ケリー・オサリヴァン/ラモーナ・エディス・ウィリアムズ

女性の身体のこと、子どもができる仕組み、中絶にについて基礎的な知識を持って観たほうが良い内容なので、せめて中学生くらいになってから観るのが良いのではないでしょうか。ティーンの皆さんは身体の変化に戸惑うお年頃でもあるので、そういう話題が苦にならない相手と観ることをオススメします。

映画『セイント・フランシス』ケリー・オサリヴァン/ラモーナ・エディス・ウィリアムズ

『セイント・フランシス』
2022年8月19日より全国順次公開
ハーク
公式サイト

© 2019 SAINT FRANCES LLC ALL RIGHTS RESERVED

TEXT by Myson

関連記事
  • イイ俳優セレクション/ケリー・オサリヴァン(後日UP)
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「なんとなく孤独、これでいいの?」

今回も、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談を2件取り上げました。最後に、2025年10月劇場公開作品の中で特にオススメの3作品を紹介しています。

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ ローズ家~崖っぷちの夫婦~【レビュー】

REVIEW昔、同じような設定の映画があった気がすると思っていたら、やはり元ネタはマイケル…

映画『恋に至る病』長尾謙杜/山田杏奈 恋に至る病【レビュー】

斜線堂有紀による小説を、長尾謙杜と山田杏奈をW主演に迎え映画化した本作。転校生の宮嶺(長尾謙杜)は…

映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗 『爆弾』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『爆弾』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『おーい、応為』長澤まさみ 心理学から観る映画58:遺伝と環境がヒトに与える影響『おーい、応為』

今回は、葛飾北斎の娘、お栄(長澤まさみ)の半生を描いた『おーい、応為』を題材に、遺伝と環境が才能に与える影響について考えてみます。

海外ドラマ『ウェンズデー シーズン2』ジェナ・オルテガ ジェナ・オルテガ【ギャラリー/出演作一覧】

2002年9月27日生まれ。アメリカ出身。

映画『愚か者の身分』北村匠海/林裕太/綾野剛 愚か者の身分【レビュー】

闇ビジネスに関するニュースが増えてきた日本において、本作で描かれているような出来事は…

映画『次元を超える』窪塚洋介/松田龍平 次元を超える【レビュー】

キービジュアルとタイトル、「人はどこから来て、どこへ行くのか」という意味深なキャッチコピーだけで観たくなったのは…

映画『見はらし世代』黒崎煌代 黒崎煌代【ギャラリー/出演作一覧】

2002年4月19日生まれ。兵庫県出身。

映画『ヒポクラテスの盲点』 ヒポクラテスの盲点【レビュー】

新型コロナウイルスワクチンの被害が起こっている現実に着目した、中立した立場の取材に基づくドキュメンタリー…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion ファイナンシャルプランナーから学ぶ【明るい未来のための将来設計とお金の基本講座】女性限定ご招待!

本セミナーでは、「NISA・iDeCoなどの資産形成」「子どもの教育資金」「将来受け取る年金」「住宅購入・住宅ローン」「保険」など、将来に役立つお金の知識や情報、仕組みやルールについて、ファイナンシャルプランナーの先生が初めての方でもわかりやすく優しく教えてくれます。

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  2. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion
  3. 映画学ゼミ:アイキャッチ1/本の上の犬と少女

REVIEW

  1. 映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ
  2. 映画『恋に至る病』長尾謙杜/山田杏奈
  3. 映画『愚か者の身分』北村匠海/林裕太/綾野剛
  4. 映画『次元を超える』窪塚洋介/松田龍平
  5. 映画『ヒポクラテスの盲点』

PRESENT

  1. 映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗
  2. 映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ
  3. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion
PAGE TOP