REVIEW
『ロスト・ドーター』でアカデミー賞®脚本賞にノミネートされたマギー・ギレンホールは、本作でも監督、脚本、プロデューサーと裏方に徹しています。キャストには、2026年3月に行われた第98回アカデミー賞において『ハムネット』で主演女優賞を受賞したジェシー・バックリーや、同じくオスカー俳優クリスチャン・ベール、ペネロペ・クルスのほか、ピーター・サースガード、アネット・ベニング、マギーの実弟ジェイク・ギレンホールといった実力派が揃っています。

本作は、“フランケンシュタイン”の花嫁を主人公にしたストーリーです。映画公式資料には以下のように記されています。

フランケンシュタインは、1818 年にメアリー・シェリーが発表した小説『フランケンシュタイン』以来、少なくとも 187 本の映画でさまざまな形で描かれてきました。一方で「ブライド(花嫁)」が登場する作品は 20 本未満にとどまります(なお、原作における花嫁は、ごくわずかに触れられるだけで、実際に蘇生されることも、十分に人物像が描かれることもありません)。(映画公式資料)

まず、“フランケンシュタイン”の映画化が「少なくとも 187 本」あることに驚かされますね。一方でこれまでスポットを当てられることが少なかったブライドを主人公にした背景には、時代の潮流を読み取るマギーのセンスを感じます。そして、ブライド誕生のいきさつを示す場面を観ただけでも、“男性のために存在する女性”という位置付けで描かれていたことにこれまであまり違和感を持っていなかった自分にハッとさせられます。

パンクな世界観も魅力でありつつ、何といってもブライド(ジェシー・バックリー)やフランク(クリスチャン・ベール)のキャラクター設定がユニークです。フランクはとても純粋で礼儀正しく、男性社会に迎合することなく、ブライドと過ごすなかでさまざまなことを学んでいきます。ブライドはフランクに増して、複雑性を持っています。ブライドの背景については、本作の核心にあたるので本編でご覧ください。

ブライドを蘇生させる博士(アネット・ベニング)が女性であること、女性刑事(ペネロペ・クルス)が活躍する設定は、物語の舞台となる時代と、私達が生きる現代の橋渡しとなっているように思います。彼女達の言動にも要注目です。

原作者であるメアリー・シェリーとの心の対話といえる演出も印象的です。19世紀初頭に生きたメアリー・シェリーと、現代を生きる女性マギー・ギレンホールが、クリエイティブでクリティカルな対話をしているのを観る感覚でもお楽しみください。
デート向き映画判定

キービジュアルではラブロマンスに見えつつ、良い意味でラブロマンスではない印象です。フランクとブライドが、安易に恋愛関係になるのではなく、お互いの尊厳を認める存在として接している姿に共感を覚えます。恋愛対象である前に、まずは1人の人間として接する姿は、ある意味お手本になるでしょう。
キッズ&ティーン向き映画判定

“フランケンシュタイン”のストーリーを少しでも知っていれば、ダークな世界観である点は想像できるでしょう。死体が蘇るという設定である点で、キッズは少々怖いと感じるかもしれません。ただ、生々しく怖いのは、そういう描写よりも、あからさまに女性が軽んじられ、心身の危険を被りそうになる場面です。想像以上に社会的なメッセージが込められている作品なので、メタファーを見つけながら観るとより有意義な鑑賞になると思います。

『ザ・ブライド!』
2026年4月3日より全国公開
東和ピクチャーズ、東宝
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2026年3月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。




























