REVIEW
『ガール・ウィズ・ニードル』というタイトルには、2つの意味があります。1つは、主人公のカロリーネ(ヴィクトーリア・カーメン・ソネ)がお針子である点です。もう1つの意味はここでは伏せておくとして、ストーリーの途中で明かされます。そして、2つ目の意味こそが本作のテーマに深く結びつきます。

本作の舞台は第一次世界大戦後のデンマーク、コペンハーゲン。カロリーネはお針子として働いていたものの、家賃が払えず追い出されてしまいます。そんななか、ある男性との関係に希望を抱くもののうまくいかず、彼女を追い詰める状況だけが残されてしまいます。

詳細は敢えて書かずにおくとして、本作はデンマークで実際に起きた事件を基に描かれています。私は毎度ながら何も前情報を入れずに観たので、途中で明かされる事実に大きな衝撃を受けました。まさかそんなストーリーだとは思わずに観ていたので、なおショックです。

ただ、全く正当化はできないものの、当時の社会情勢を考えると、この事件の背景は複雑だったと想像できます。また、犯人の心情についても、本人なりの正義というか、本人自身が背負っている過去の痛みを正当化するために行った行為だったのかもしれないと思わせる要素があります。

とにかく、女性にとっては特にいろいろと考えさせられるストーリーです。最後に少し救いはあるものの、クライマックスはかなりショッキングなので、心配な方は一旦映画公式サイトのあらすじを読んでから鑑賞するか検討すると良さそうです。
デート向き映画判定

かなり重く衝撃的な内容なので、デートで観るより、仲の良い友達と観るか、1人でじっくり観るほうが良いでしょう。時代や国が異なるとはいえ、女性が生きていく上で背負う事柄について考えさせられるストーリーです。心身の状況によってはタイミングを選ぶ内容なので、どのような内容か事前に少しだけでもチェックしてから観るほうが良いかもしれません。
キッズ&ティーン向き映画判定

PG-12なので小学生以下の場合は大人と一緒に観ることが推奨されています。とはいえ、小学生にはかなりショッキングな内容なので、せめて中学生になってから観るほうが良いと思います。本作の基となった実際に起きた事件の背景には、当時の多くの人々の生活ぶり、社会情勢が関わっていると考えられます。そういう意味では、他人事とはいえないストーリーです。何かしら学べるところはあると思います。

『ガール・ウィズ・ニードル』
2025年5月16日より全国公開
PG-12
トランスフォーマー
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2025年5月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。