REVIEW
南沙良、前田旺志郎、アオイヤマダ、髙石あかり、鈴木福といった若手実力派が名を連ね、ゆりやんレトリィバァが初監督を務めた本作は、監督自身が経験した実際の恋愛を基に作られたといいます。本作は、映画公式資料に掲載された映画制作の道のりから興味深く、共感できるので、簡単にご紹介します。

2021年9月「ボクらの時代」(CX)で次は映画監督をやりたいといったゆりやんの発言を観た高橋大典プロデューサーが、ゆりやんを監督にして映画を作りたいとオファーしたのがきっかけで本作が始動、脚本開発中の約1年間、月1回ゆりやんから恋バナを聞き続け、ゆりやんの粘着質な面が禍禍女誕生に繋がったようです。そして、「人間のエグみを描き出せる人」に脚本を任せたいと考えた高橋プロデューサーは、『許された子どもたち』が大好きで一度仕事をしたいと思っていた内藤瑛亮監督に脚本をオファーしたといいます。

こうして生まれた本作は何といっても、早苗を演じた南沙良がスゴい!でも、実はクランクイン直前のリハーサル中、ゆりやん監督は南沙良に“ブチ切れ”したそうです。その真相について、ゆりやん監督は、「自分の殻を破って何かをぶち壊さないと私が想像する早苗は生まれないと思っていたんです。(中略)だからここでちゃんとぶつけ合わないといけないと思ってきっちり話し合いました。でもそれがめっちゃよかった!」と、南沙良の振り切った芝居にすごく感謝していると述べています(映画公式資料)。南沙良の“振り切った芝居”は随所にみられるなか、特にミュージカルシーンはめちゃくちゃ笑えるので要注目です。

前述のミュージカルシーンはお笑い芸人としてのゆりやん監督のセンスが光るシーンともいえます。このシーンはゆりやん監督自身が歌を作り、振付をして自分の色を思い切り出したといいます。そんなゆりやん監督ですが、きつくて現場に行きたくないと思った時もあったそうで「めっちゃ悔しくて鏡で自分の顔を見た時、いや30超えてこんなに怒られることないな、最高やんって思った」そうで、新しい体験が嬉しくなったと述べてます(映画公式資料)。こういう姿勢だからこそ、ゆりやんは活躍し続けているのでしょうね。

本作に登場する謎の人物“禍禍女”の正体は、意外にも捻りが効いていて、クライマックスで二転三転します。ゆりやん監督のセンスと脚本を担当した内藤瑛亮が得意とする毒気が相まった独特な描写は、セリフも含めて、いろいろな意味で突き抜けていて、気持ち悪さを通り越して笑えてきます。そして、製作と配給を手掛けているK2Picturesは、これまで邦画、洋画メジャーで実績を積んできた精鋭が集まり2023年に立ち上げたばかりの企業で、本作を皮切りにどんな作品を生み出してくれるのか楽しみです。
デート向き映画判定

ホラーは絶対に無理という方ではないなら、一緒に観ると楽しいホラーだと思います。ギョエーっとなるシーンがふんだんにあるなかで、突如笑いがぶっ込まれてくるので、緩急も絶妙です。アトラクション感覚で楽しんだ後は、会話も弾みそうですよ。
キッズ&ティーン向き映画判定

なんと禍禍女はキッズにも狙いを定めてくるので、怖がりなキッズは耐えられるか心配です。キッズにとっては過激なシーンも出てくるので、せめて中学生くらいになってから観るほうが良いのではないでしょうか。学校で流行る都市伝説的な要素もあるので、友達と一緒に観ると、鑑賞後は禍禍女ごっこで盛り上がれるかもしれません(笑)。

『禍禍女』
2026年2月6日より全国公開
K2Pictures
公式サイト
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©2026 K2P
TEXT by Myson
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情報は2026年2月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

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