REVIEW

映画を愛する君へ【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『映画を愛する君へ』ルイ・バーマン

REVIEW

アルノー・デプレシャン監督の自伝的映画とされる本作は、とてもユニークな構成となっています。主人公は、デプレシャン監督の日本初公開作『そして僕は恋をする』(1996)でマチュー・アマルリックが演じた役ポール・デダリュス。このポールをデプレシャンの分身として、幼少期から大人までの映画人生を辿る内容となっています。また、合間にドキュメンタリーも入っており、映画史を振り返り、映画とは何かを考えるきっかけにもできるでしょう。

映画『映画を愛する君へ』ルイ・バーマン/フランソワーズ・ルブラン

本作には、デプレシャン監督を始めとし、一般の映画ファンも含め、映画を愛する人々の声がたくさん詰まっています。ドキュメンタリー形式で入っていたり、物語のワンシーンとして入っていたり、さまざまな角度から映画のおもしろさが語られています。実は学術分野におけるいち研究者としての私の研究テーマと重なる部分が多く、余計に興味深く鑑賞しました。人はなぜ映画に魅了されるのか、映画は人にどのような影響を与えているのかということを研究している身として、「やっぱりそうだよね!」と確信に繋がる点が多く嬉しく思います。

映画『映画を愛する君へ』サム・シェムール

劇中のさまざまな映画談義も、映画好きなら自分も加わりたいと思うでしょう。映画史としては、絵画、写真からのルーツを辿りつつ、名作が次々に出てくる上に、さまざまな映画人や専門家の言葉も紹介されるので、映画好きが楽しめるのはもちろん、映画学を学んでいる学生の皆さんにとっては実質的にとても勉強になると思います。

デート向き映画判定

映画『映画を愛する君へ』ルイ・バーマン

映画が好きなカップルなら一緒に観て、劇中で取り上げられる作品を後日一緒に観ていくのも良いですね。88分と短めなので、デートの途中でふと思い付いた時に観るというのもアリでしょう。自然にお互いの好きな映画の話にもなるので、鑑賞後は会話が弾みそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『映画を愛する君へ』ルイ・バーマン

物語とドキュメンタリーがブレンドされたユニークな構成は、映画をまだ観慣れていない方には少々混乱するかもしれません。中学生くらいになって、集中力や理解力が高まってきてから観るほうが楽しめそうです。映画にハマってきたなという自覚がある方に特にオススメの作品です。映画史を学べたり、映画とは何かを考えるきっかけになるので、将来映画関係の仕事をしたいと考えて勉強中の学生にもぜひ観て欲しいです。

映画『映画を愛する君へ』ルイ・バーマン/サム・シェムール

『映画を愛する君へ』
2025年1月31日より全国順次公開
アンプラグド
公式サイト

映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも

© 2024 CG Cinéma / Scala Films / Arte France Cinéma / Hill Valle 公式HP unpfilm.com/filmlovers

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2025年1月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』織田裕二 踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!【レビュー】

『踊る大捜査線』は1997年に連続ドラマとして放送が開始され、「これまでに公開された映画シリーズ8作品の累計動員数は3863万人、累計興行収入は524.1億円.。映画第2弾『踊る大捜査線THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年)は、興行収入173.5億円を記録」した…

映画『私たちは、ちょうどいい。』バービー・フェレイラ/ジョン・レグイザモ 私たちは、ちょうどいい。【レビュー】

普段極力前情報を入れずに観るので、本作の背景も知りませんでした。だから、とてもイイ話だなとウルウルしてたら、最後に…

映画『ナイトボーン -夜哭-』セイディ・ハーラ セイディ・ハーラ【ギャラリー/出演作一覧】

1984年1月1日生まれ。フィンランド・キルッコヌンミ出身。

映画『さとこはいつも』有村架純/石田ひかり/姫野花春 さとこはいつも【レビュー】

沖田修一監督作特有の甘塩っぱい世界観がたまらない1作…

映画『ブルーロック』高橋文哉 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2026年8月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2026年8月】のアクセスランキングを発表!

映画『ワンオペレーション』ローズ・バーン ワンオペレーション【レビュー】

観ているだけで、主人公リンダ(ローズ・バーン)の半端ない疲労感が生々しく伝わってくる作品です…

映画『白鳥とコウモリ』風吹ジュン 風吹ジュン【ギャラリー/出演作一覧】

1952年5月12日生まれ。富山県出身。

映画『八つ墓村』尾上松也 八つ墓村【レビュー】

シリーズ累計発行部数5500万部を超える、横溝正史のベストセラー「八つ墓村」は…

映画『顔 -かお-』シン・ヒョンビン ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】あの映画がおもしろいと思う本当の理由『ドラマなふたり』『顔 -かお-』『ナイトボーン -夜哭-』など

今回取り上げた映画は、『5秒で完全犯罪を生成する方法』『ドラマなふたり』『オークストリートの異変』『顔 -かお-』『ナイトボーン -夜哭-』です。

映画『ヒンド・ラジャブの声』 ヒンド・ラジャブの声【レビュー】

2024年1月29日、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区ラマッラーにある人道支援組織「赤新月社」の緊急通報センターでは、スタッフ達が6歳の少女ヒンド・ラジャブを救出するために力を尽くしました…

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ボヘミアン・ラプソディ』ラミ・マレック 映画好きが選んだ実在アーティストの伝記映画ランキング

今回は実在アーティストの伝記映画について、正式部員の皆さんに投票してもらいました。さまざまな有名アーティストにまつわる作品がある中で上位にランクインしたのはどの作品でしょうか?

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集!
  2. 映画『四月の余白』一ノ瀬ワタル/上阪隼人
  3. 【映画学ゼミ第9回】「作品との心理的距離感に影響を与え得る情動知能」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』織田裕二
  2. 映画『私たちは、ちょうどいい。』バービー・フェレイラ/ジョン・レグイザモ
  3. 映画『さとこはいつも』有村架純/石田ひかり/姫野花春
  4. 映画『ブルーロック』高橋文哉
  5. 映画『ワンオペレーション』ローズ・バーン

PRESENT

  1. ドラマ『幸せカナコの殺し屋生活2』のん/藤ヶ谷太輔
  2. 実写映画『ルックバック』出口夏希/蒔田彩珠
  3. 映画『私たちは、ちょうどいい。』バービー・フェレイラ/ジョン・レグイザモ
PAGE TOP