REVIEW

初恋~お父さん、チビがいなくなりました

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』倍賞千恵子/藤竜也

年配夫婦が主人公でありながら、世代を問わず共感できるストーリーで、前半は2人のすれ違いにヒヤヒヤさせられながら、後半はとても素敵なラブストーリーとして、心地良い気分にさせてくれます。
夫婦関係はいたって古風で、奥さんが気の毒に思える部分もありますが、亭主関白でなくても、日常の言葉が足りなくて、夫婦の気持ちがちぐはぐになってしまうというケースは誰にでも起こり得ることです。片方が言葉や態度で示さなくても通じていると思い込んで、コミュニケーションを疎かにしていたら、もう一方もその無反応な態度に徐々に諦めの念が膨らんできてしまう…。お互いに思いがあるなら、なおもったいないことですよね。夫婦のストーリーですが、これって上司と部下や、先輩と後輩、友達同士でももしかしたら同じことが言えるのかも。そう思うと、誰が観ても身近なストーリーだと思えるはずです。

デート向き映画判定
映画『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』倍賞千恵子/藤竜也

熟年離婚しちゃいそうな夫婦でも、本作ではまだ救いが描かれていますが、いつ対策を打つかで、間に合うか、手遅れかが違ってくるんだろうなと思います。長年連れ添うと余計に言葉や態度でわざわざ示さなくても通じ合っていると思ってしまう点や、長年連れ添っているからこそ言えないことも出てくる点など、若い夫婦や、これから結婚しようとするカップルが観ても、参考になる要素がたくさんあります。反面教師的であり、お手本ともなる作品です。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』倍賞千恵子/市川実日子

キッズやティーンの世代から観ると、祖父母に起きている出来事として捉えられると思いますが、父母の関係として想像すると直接的過ぎて生々しく感じる部分も、設定的にはワンクッションある感覚で観られるかも知れません。子どもにはまだピンとこない部分もありますが、現時点でお父さん、お母さんのコミュニケーション不足を感じている人がいたら、両親を誘って一緒に本作を観てみると、ちょっと状況が改善できるかも知れませんよ。余計なお節介ですが…(苦笑)。

映画『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』倍賞千恵子/藤竜也/市川実日子/佐藤流司/小林且弥/優希美青/濱田和馬/吉川友/小市慢太郎/西田尚美/星由里子

『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』
2019年5月10日より全国公開
クロックワークス
公式サイト

©2019 西炯子・小学館/「お父さん、チビがいなくなりました」製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集! 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

2025年10月から始めた映画学ゼミは、皆様のおかげで第4回(全8コマ)を実施できました。本当にありがとうございます! 2026年に入り、プチリニューアルし、第5回を実施します。

映画『ランニング・マン』グレン・パウエル ランニング・マン【レビュー】

1982年、原作者のスティーヴン・キングはリチャード・バックマンというペンネームで、本作の原作小説「ランニング・マン」を出版し、1985年にキング本人の名前で…

映画『終点のあの子』當真あみ/中島セナ 終点のあの子【レビュー】

『伊藤くんA to E』『私にふさわしいホテル』『早乙女カナコの場合は』などの原作者としても知られる柚木麻子のデビュー作「終点のあの子」が映画化…

映画『ダウントン・アビー/グランドフィナーレ』ローラ・カーマイケル ローラ・カーマイケル【ギャラリー/出演作一覧】

1986年7月16日生まれ。イギリス出身。

映画『MERCY/マーシー AI裁判』クリス・プラット/レベッカ・ファーガソン MERCY/マーシー AI裁判【レビュー】

人間 vs. AIという構図になっているかと思いきや…

映画『ヒグマ!!』鈴木福/円井わん ヒグマ!!【レビュー】

『先生を流産させる会』『ライチ☆光クラブ』『許された子どもたち』等を手がけた内藤瑛亮監督作ということで、社会問題を絡めた作品だろうと予想…

映画『エクストリーム・ジョブ』リュ・スンリョン/イ・ハニ/チン・ソンギュ/イ・ドンフィ/コンミョン(5urprise) エクストリーム・ジョブ【レビュー】

本作の主人公は麻薬班の刑事5人です。彼等の登場シーンからコミカルで、一瞬で…

映画『パンダプラン』ジャッキー・チェン/フーフー パンダプラン【レビュー】

スター並みに大人気の稀少なパンダが、何者かに狙われ、パンダの里親になったばかりのジャッキー・チェン本人がパンダを守る…

映画『喝采』キャシー・ベイツ キャシー・ベイツ【ギャラリー/出演作一覧】

1948年6月28日生まれ。アメリカ、テネシー州メンフィス出身。

映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2』 ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2【レビュー】

かつて子ども達に人気だったピザレストラン“フレディ・ファズベアーズ・ピザ”で恐ろしい体験をしたマイク(ジョシュ・ハッチャーソン)と妹のアビー(パイパー・ルビオ)、警察官のヴァネッサ(エリザベス・レイル)は、あれから1年半経ち、平穏な日々を取り戻しつつあり…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集! 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

2025年10月から始めた映画学ゼミは、皆様のおかげで第4回(全8コマ)を実施できました。本当にありがとうございます! 2026年に入り、プチリニューアルし、第5回を実施します。

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!
  2. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  3. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集

REVIEW

  1. 映画『ランニング・マン』グレン・パウエル
  2. 映画『終点のあの子』當真あみ/中島セナ
  3. 映画『MERCY/マーシー AI裁判』クリス・プラット/レベッカ・ファーガソン
  4. 映画『ヒグマ!!』鈴木福/円井わん
  5. 映画『エクストリーム・ジョブ』リュ・スンリョン/イ・ハニ/チン・ソンギュ/イ・ドンフィ/コンミョン(5urprise)

PRESENT

  1. 映画『アウトローズ』ジェラルド・バトラー
  2. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』チャージングパッド
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP