REVIEW

ひとよ

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ひとよ』佐藤健/鈴木亮平/松岡茉優/田中裕子

子どもを守るために罪を犯した母と、罪を犯した母のせいで苦しみ生きてきた子ども達に、その呪縛から解かれる日はくるのか…。愛ゆえの罪だからこそ責められず、愛ゆえの罪だからこそ許せない、その両方の気持ちで葛藤する子どもの気持ちが、長男、次男、末娘、それぞれの立場で特徴的に描かれています。誰かのせいにしないとやりきれない子ども達の思い、子どものためにやったことなのに子どもから恨まれてしまう母の気持ち、どちらも悪くないだけに本当にやるせない。シチュエーションは違っても、こういう思いは誰もがしたことがあると思います。本作では、そんな親子それぞれの気持ちが爆発するシーンが印象的で、とてもエネルギッシュな描写が清々しくもあります。とっくに壊れている家族だけれど、やっぱり家族だからこそぶつかりあえて、家族の存在の大きさを感じさせられます。3人兄弟妹を演じる、鈴木亮平、佐藤健、松岡茉優の演技も見もの。脇役にも実力派が揃い、見応え抜群です。頑張って生きなければと思わせてくれるパワフルな作品です。

デート向き映画判定
映画『ひとよ』佐藤健/田中裕子

重いストーリーなので、初デートなど明るいムードを保ちたい時には向きません。ロマンチックな展開はありませんが、夫婦観を問うシーンがあり、鑑賞後にそれぞれの意見を話すと、相性が詳しくわかるかも知れません。そこで感覚が近いと、より深い絆が築けそうです。家族だからこその複雑な関係が描かれていて、家族で問題を抱えていたら、お互いの家族について話すきっかけにもできるでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ひとよ』佐藤健/鈴木亮平/松岡茉優

冒頭から衝撃的な内容で、親が犯した罪によって子どもがずっと苦しむ様子が描かれています。PG-12なので、12歳未満でも大人と一緒なら観られますが、キャラクター設定も含め、ストーリー的にせめて中学生になってから観るのが良いと思います。家族の問題を解決するために、母親が犯した罪は、子どものためではありますが、結果的に子どもをずっと苦しめることになります。本作のようなシチュエーションにはならなくても、親が子どものために良かれと思ってやることは日常でいくつもあります。母目線、子ども目線の両方が描かれていて、お互いの思いを想像できる内容です。思春期の人は特に親子のコミュニケーションが取りづらい時期になっていると思いますが、客観的に親子関係というものを観るのに、本作は適していると思います。

映画『ひとよ』佐藤健/鈴木亮平/松岡茉優/田中裕子

『ひとよ』
2019年11月8日より全国公開
PG-12
日活
公式サイト

© 2019「ひとよ」製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『白パンと独裁者』ジャスパー・ビラーベック 戦争で歪む人の心理―当事者だけが知る残酷な真実―

戦争は人を狂わせ、人生を狂わせます。人は戦争の時だけ苦しめられるわけではなく、その前も後も苦しめられます。今回は、そうした残酷な真実を描く作品をご紹介します。

映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』 ペリリュー −楽園のゲルニカ−【レビュー】

絵は可愛らしいけれど、壮絶な内容です。本作は、武田一義が史実に基づいて描いた同名の戦争漫画を原作としています…

ドラマ『地獄に堕ちるわよ』戸田恵梨香 地獄に堕ちるわよ【レビュー】

本作は、実在した占い師、細木数子の半生を描いています。細木数子の他にも島倉千代子など実在の人物が登場するものの、1話の冒頭では「この物語は事実に基づいた虚構である」という一文が表示されています…

映画『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』ツェン・ジンホア ツェン・ジンホア【ギャラリー/出演作一覧】

1997年12月30日生まれ。台湾宜蘭県出身。

映画『プライベート・ケース』ジョディ・フォスター プライベート・ケース【レビュー】

ジョディ・フォスター初のフランス映画は、もちろん全編フランス語です…

映画『モアナと伝説の海』キャサリン・ラガイア モアナと伝説の海【レビュー】

アニメーションの“モアナと伝説の海”シリーズに魅了された者としては、実写で観てみたいという願いが叶っただけで、まず満足…

映画『スーパーガール』イヴ・リドリー イヴ・リドリー【ギャラリー/出演作一覧】

2011年12月13日生まれ。イギリス出身。

映画『Return to My Blue』吉原壮眞 Return to My Blue【レビュー】

「春休み、小学校の連絡帳に『無人島へ冒険に行ってきました』って書いたら、格好良くない?」という一言から始まった、無人島への冒険…

映画『左利きの少女』ニーナ・イエ/マー・シーユエン 『左利きの少女』一般試写会 10組20名様ご招待

『左利きの少女』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『PEACOCK/ピーコック』アルブレヒト・シュッフ PEACOCK/ピーコック【レビュー】

人間という社会的動物の残念な一面を揶揄する秀逸なストーリーです…

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ボヘミアン・ラプソディ』ラミ・マレック 映画好きが選んだ実在アーティストの伝記映画ランキング

今回は実在アーティストの伝記映画について、正式部員の皆さんに投票してもらいました。さまざまな有名アーティストにまつわる作品がある中で上位にランクインしたのはどの作品でしょうか?

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『四月の余白』一ノ瀬ワタル/上阪隼人
  2. 【映画学ゼミ第9回】「作品との心理的距離感に影響を与え得る情動知能」参加者募集!
  3. 映画『炎上』森七菜/髙橋芽以

REVIEW

  1. 映画『白パンと独裁者』ジャスパー・ビラーベック
  2. 映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』
  3. ドラマ『地獄に堕ちるわよ』戸田恵梨香
  4. 映画『プライベート・ケース』ジョディ・フォスター
  5. 映画『モアナと伝説の海』キャサリン・ラガイア

PRESENT

  1. 映画『左利きの少女』ニーナ・イエ/マー・シーユエン
  2. 映画『トイ・ストーリー5』Tシャツ
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP