REVIEW

PIGGY ピギー【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『PIGGY ピギー』ラウラ・ガラン

ティーンエイジャーを主人公とした成長物語をこうしたストーリーで描くとは何とも大胆で秀逸です。スペインの田舎町に住むサラは、体型のことでクラスメイトからいじめられていて、人目を避けて外出しています。ある日、サラは人がいなくなった時間を見計らってプールに泳ぎに行った際、1人の見知らぬ男がいるのを目にします。そこへいじめっ子3人組がやってきて、サラに酷い仕打ちをします。そうして泣きながら帰る途中、サラはいじめっ子3人組が男に車で連れ去られるのを目撃します。
いなくなれば良いのにと思ってしまう3人のいじめっ子が何者かに連れ去られてしまう状況で、サラはいじめっ子を助けるのか見過ごすのか、究極の選択を迫られます。また、犯人とサラの奇妙な関係が、事態を複雑にしていきます。この「あり得ない!」と思えるような状況のなかで、人間としての成長と、女性としての成長を両方描いている点が本作の秀逸な部分です。ラストで大きく変化するサラの表情やオーラが印象的で、彼女が壮絶な経験を通して強くなったのを実感します。サラは究極の選択によって自分の生き方を決めて行動したことで自己肯定感が上がり、一歩強くなれたのだと思います。
いじめっ子達に振り回されていた状況が一変し、サラが主導権を握ることになったのも大きいでしょう。本作では事件がきっかけで主導権が移りましたが、そんなことがないとしても、発想の転換で変化を起こせるというヒントを与えてくれるストーリーとなっています。皆さんも本作で、忘れられない夏を体験してください。

デート向き映画判定
映画『PIGGY ピギー』ラウラ・ガラン

リベンジホラーと謳われているように、怖くて痛々しいシーンがあります。また、ロマンチックなムードを盛り上げるタイプの映画でもなければ、朗らかに笑えるシーンがある映画でもないので、デート向きとはいえません。ただ、映画としては見応えがあるので、映画デートを頻繁にする映画好きカップルならデートで一緒に観るのもアリでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『PIGGY ピギー』

主人公がティーンエイジャーなので、学校の友達のこと、体型のこと、いじめ、恋愛と、皆さんが深く関心を持てるストーリーだと思います。ただ、かなり刺激が強いので、せめて中学生になってから観るのが良いでしょう。サラはとても辛い日常を送っていますが、自分はどんな人間として生きていくのか決意をし、強く成長します。ティーンの時期に体験する出来事は人生観の基盤になることを教えてくれる1作です。

映画『PIGGY ピギー』ラウラ・ガラン

『PIGGY ピギー』
2023年9月22日より全国公開
PG-12
シノニム、エクストリーム
公式サイト

© MORENA FILMS-BACKUP STUDIO-FRANCESA

TEXT by Myson

本ページの情報は2023年9月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集! 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!

感情はまだまだ謎が多く、本当に複雑で深い概念だからこそおもしろい!感情について少しでも知ることで、自分自身の情動コントロールにも少し役立つはずです。

映画『キング・オブ・キングス』 キング・オブ・キングス【レビュー】

チャールズ・ディケンズが、我が子のために書き下ろした“The Life of Our Lord(私たちの主の生涯)”は、没後64年を経た1934年まで出版が許されず、幻の傑作といわれていたようです…

映画『ハウス・オブ・ザ・デビル』 ハウス・オブ・ザ・デビル【レビュー】

本作は、『X エックス』『Pearl パール』『MaXXXine マキシーン』と、A24初のシリーズ化作品となる“Xシリーズ”で一気に注目を集めたタイ・ウェスト監督による2009年の作品です…

映画『Shiva Baby シヴァ・ベイビー』ダニー・デフェラーリ/ディアナ・アグロン(ダイアナ・アグロン) ディアナ・アグロン【ギャラリー/出演作一覧】

1986年4月30日生まれ。アメリカ、ジョージア州サバンナ出身。

映画『90メートル』山時聡真/菅野美穂 90メートル【レビュー】

REVIEW優しさに溢れていて、素直に観て良かったと思える作品です。ヤングケアラーが主人公…

映画『空飛ぶペンギン』ジム・キャリー 未公開映画活性課サ行

未公開作品のなかから、当部が気になる作品、オススメしたい作品をご紹介。

映画『そして彼女たちは』バベット・ヴェルベーク/エルザ・ウーベン/ジャナイナ・アロワ・フォカン/リュシー・ラリュエル/サミア・イルミ そして彼女たちは【レビュー】

ジャン=ピエール・ダルデンヌ監督とリュック・ダルデンヌ監督(以下、ダルデンヌ兄弟)が選んだ今回の主人公は、若き母親達です…

映画『全知的な読者の視点から』イ・ミンホ イ・ミンホ【ギャラリー/出演作一覧】

1987年6月22日生まれ。韓国出身。

映画『フェザーズ その家に巣食うもの』ベネディクト・カンバーバッチ フェザーズ その家に巣食うもの【レビュー】

突然、妻が亡くなり、まだ幼い2人の息子を男手一つで育てることになったコミック・アーティストの父(ベネディクト・カンバーバッチ)が主人公の物語…

ドラマ『外道の歌 SEASON2』窪塚洋介/亀梨和也/南沙良 『外道の歌 SEASON2』キャスト登壇!配信記念イベント 試写会 10名様ご招待

ドラマ『外道の歌 SEASON2』キャスト登壇!配信記念イベント 試写会 10名様ご招待

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集! 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!

感情はまだまだ謎が多く、本当に複雑で深い概念だからこそおもしろい!感情について少しでも知ることで、自分自身の情動コントロールにも少し役立つはずです。

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』 私ならこうする!『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』を観た女子の本音

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』をトーキョー女子映画部正式部員の皆さんに観ていただき、感想や「私ならこうする!」を聞いてみました。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!
  2. 【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集!
  3. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『キング・オブ・キングス』
  2. 映画『ハウス・オブ・ザ・デビル』
  3. 映画『90メートル』山時聡真/菅野美穂
  4. 映画『そして彼女たちは』バベット・ヴェルベーク/エルザ・ウーベン/ジャナイナ・アロワ・フォカン/リュシー・ラリュエル/サミア・イルミ
  5. 映画『フェザーズ その家に巣食うもの』ベネディクト・カンバーバッチ

PRESENT

  1. ドラマ『外道の歌 SEASON2』窪塚洋介/亀梨和也/南沙良
  2. 映画『大丈夫、大丈夫、大丈夫!』イ・レ
  3. 映画『キング・オブ・キングス』
PAGE TOP