REVIEW

BAD LANDS バッド・ランズ【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『BAD LANDS バッド・ランズ』安藤サクラ/山田涼介

「破門」(第151回直木賞を受賞)や「後妻業」などで知られる黒川博行による小説を映画化。特殊詐欺で生計を立てるネリ(安藤サクラ)の元に、弟のジョー(山田涼介)が仕事を求めてやってきます。手っ取り早く大金を手に入れたいジョーは独自のルートでも仕事を探し、それがきっかけで2人の運命の歯車が大きく狂い始めます。
本作ではまず複数の特殊詐欺の手口が明かされるので、こんな実態が私達の身近にあるのかという怖さがあります。同時に社会的弱者と彼等を利用する闇業者によってその構図が成り立っている現状もわかります。ネリは特殊詐欺をやる側ではありつつ、社会的弱者を守ろうとする姿勢も見えて、一概に彼女を否定する気にはなれません。さらに彼女自身の背景も徐々に見えてくるので、いつの間にか応援したい気持ちになるでしょう。
サスペンスの要素も本作の見どころです。セリフや言動を注意深く観ていると複数の伏線が見つけられると思います。クライマックスで伏線が一気に繋がるおもしろさがあります。最初から最後までハラハラドキドキがあり、切なさ、やるせなさが充満しながらもラストは爽快感を味わえます。いろいろな視点でお楽しみにください。

デート向き映画判定
映画『BAD LANDS バッド・ランズ』安藤サクラ/山田涼介

恋愛の闇の部分が多く描かれているので、ムードが盛り上がるタイプの作品ではありません。また、ネリとある人物との関係と同じような関係性だった場合に、少々気まずくなる可能性があります。1人でじっくり観るか、仲の良い友達と観るほうが気兼ねなく楽しめるでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『BAD LANDS バッド・ランズ』安藤サクラ

社会の闇がギュッと凝縮されたストーリーです。皆さんもこんな世界があることを知った上で自分は巻き込まれないようにするのが良いと思います。PG-12となっているので小学生でも大人と一緒なら観られるとはいえ、内容的にせめて中学生になってから観るほうが良いでしょう。

映画『BAD LANDS バッド・ランズ』安藤サクラ/山田涼介

『BAD LANDS バッド・ランズ』
2023年9月29日より全国公開
PG-12
東映、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

©2023「BAD LANDS」製作委員会

TEXT by Myson

本ページの情報は2023年9月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『悪魔祓い株式会社』マ・ドンソク/ソヒョン/イ・デヴィッド 悪魔祓い株式会社【レビュー】

本作は、『悪人伝』や“犯罪都市”シリーズ、ハリウッド映画『エターナルズ』などでお馴染みのマ・ドンソクが…

映画『ツーリストファミリー』シャシクマール/シムラン/ミドゥン・ジェイ・シャンカル/カマレーシュ・ジャガン/ヨーギ・バーブ 『ツーリストファミリー』特別試写会 10組20名様ご招待

映画『ツーリストファミリー』特別試写会 10組20名様ご招待

Netflixシリーズ『イクサガミ』岡田准一 イクサガミ【レビュー】

今村翔吾著のベストセラー「イクサガミ」シリーズを原作とする本シリーズでは、岡田准一が主演、プロデューサー、アクションプランナー、藤井道人、山口健人、山本透が監督と脚本を担当…

映画『TOKYOタクシー』蒼井優 蒼井優【ギャラリー/出演作一覧】

1985年8月17日生まれ。福岡県出身。

映画『バーフバリ エピック4K』来日舞台挨拶イベント、プラバース、ショーブ・ヤーララガッダ(プロデューサー) プラバース、ショーブ・ヤーララガッダ来日!『バーフバリ エピック4K』には追加シーンも

2025年に劇場公開10周年を迎える大ヒット作『バーフバリ 伝説誕生』と『バーフバリ2 王の凱旋』を一つの作品として再編集し、壮大な物語を4K映像で体験できる『バーフバリ エピック4K』の日本公開を目前にして、バーフバリ役のプラバースと、プロデューサーのショーブ・ヤーララガッダが来日しました。

映画『楓』福士蒼汰/福原遥 楓【レビュー】

残酷過ぎて、切な過ぎて、優し過ぎて、どうしましょ(笑)。ネタバレを避けると、ほぼ何も書けませんが…

【東京コミコン2025】オープニング:イライジャ・ウッド、カール・アーバン、リー・トンプソン、トム・ウィルソン、クローディア・ウエルズ、ダニエル・ローガン、ジョン・バーンサル、クリスティーナ・リッチ、イヴァナ・リンチ、ノーマン・リーダス、ショーン・パトリック・フラナリー、ジャック・クエイド、マッツ・ミケルセン、浅野忠信、ピルウ・アスベック、セバスチャン・スタン、ジム・リー、C.B.セブルスキー、フランク・ミラー、クリストファー・ロイド、中丸雄一(MC)、伊織もえ(PR大使)、山本耕史(アンバサダー) 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』一行や人気アメコミ出演者達が勢揃い!【東京コミコン2025】オープニングセレモニー

年末恒例行事となった東京コミコンのオープニングセレモニーを取材してきました。今年は過去最高といえるのではないかという数のスター達が来日してくれました。

映画『ズートピア2』 ズートピア2【レビュー】

さまざまな動物達が人間と同じように暮らすズートピアを舞台にした本シリーズは…

映画『エディントンへようこそ』ホアキン・フェニックス/ペドロ・パスカル エディントンへようこそ【レビュー】

アリ・アスター監督とホアキン・フェニックスの2度目のタッグが実現した本作は、メディアの情報に翻弄される人々の様子を…

映画『愚か者の身分』林裕太 林裕太【ギャラリー/出演作一覧】

2000年11月2日生まれ。東京都出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  2. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  3. 映画学ゼミ2025年11月募集用

REVIEW

  1. 映画『悪魔祓い株式会社』マ・ドンソク/ソヒョン/イ・デヴィッド
  2. Netflixシリーズ『イクサガミ』岡田准一
  3. 映画『楓』福士蒼汰/福原遥
  4. 映画『ズートピア2』
  5. 映画『エディントンへようこそ』ホアキン・フェニックス/ペドロ・パスカル

PRESENT

  1. 映画『ツーリストファミリー』シャシクマール/シムラン/ミドゥン・ジェイ・シャンカル/カマレーシュ・ジャガン/ヨーギ・バーブ
  2. 映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ
  3. 映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン
PAGE TOP