REVIEW

プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵』ダニエル・ラドクリフ/ダニエル・ウェバー

本作は、アパルトヘイト政策下の南アフリカで育ったティム-ジェンキンの自伝「脱獄」(同時代社刊)に記された実話を基に映画化。1978年、南アフリカ人のティム(ダニエル・ラドクリフ)は、アパルトヘイトに反対するネルソン・マンデラ率いる組織「アフリカ民族会議(ANC)」の隠密作戦を行いますが、同胞のスティーブン・リーと共にテロリストとしてプレトリア刑務所に投獄されてしまいます。この刑務所はかなり厳重に警備されており、脱獄は不可能と言われていますが、ティムとスティーブンはアパルトヘイト政権に対する抵抗を示す意味でも脱獄すべきだと考え、方法を探ります。この刑務所には同じように政治犯として捕まった人がいますが、皆もう諦めていてティム達の脱獄に同行しようという勇気はありません。それでも諦めずにティム達は日々着々と準備を進めていくのですが、その脱獄方法があまりにもオーソドックスで逆にビックリなんです。本作のキャッチコピーやキービジュアルにも写っていますが、なんと木で作った鍵で脱走しようとするんですよね。「まあ鍵があれば出られるでしょうけど…」と思いますが(苦笑)、まさかそれを本気でやるとは誰も思わないはず。そこが本作のおもしろいところで、とはいえこれは実話を基にしていますから、結局どうするのかは楽しみにして観てください!歴史的背景がある作品ではありますが、脱獄部分がメインに描かれているので、内容は至ってシンプルです。構えずに観てください。

デート向き映画判定
映画『プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵』ダニエル・ラドクリフ/ダニエル・ウェバー

刑務所ものはむごい暴力シーンなどがありがちですが、本作はそういうシーンがほぼ無いので安心して観てください。脱獄できるかどうかのハラハラドキドキはあるので、エンタテインメントとしても楽しめるし、世界史が好きな人も大きな政治的出来事の裏でこういった事件があったのかと興味深く観られると思います。観終わった後は本作の感想を語るも良し、さらっと次の予定に移っても良しという感じで、観る人によってスタンスを選べる作品です。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵』ダニエル・ラドクリフ/ダニエル・ウェバー

世界史の授業でアパルトヘイトについて学ぶと思いますが、こういった映画から興味を持って勉強に繋げるのも1つの方法です。勉強するぞと思うと難しく思えてしまいますが、エンタテインメントから入ると、すんなり歴史に触れることができるでしょう。本作にはアパルトヘイトについて詳しいことは出てきませんが、これを機に自分で調べてみると、興味を持って楽しみながら勉強できるのではないでしょうか。

映画『プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵』ダニエル・ラドクリフ/ダニエル・ウェバー

『プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵』
2020年9月18日より全国順次公開
アット エンタテインメント
公式サイト

© 2019 ESCAPE FP HOLDINGS PTY LTD, ESCAPE FROM PRETORIA LIMITED AND MEP CAPITAL, LP

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

Netflixシリーズ『イクサガミ』岡田准一 イクサガミ【レビュー】

今村翔吾著のベストセラー「イクサガミ」シリーズを原作とする本シリーズでは、岡田准一が主演、プロデューサー、アクションプランナー、藤井道人、山口健人、山本透が監督と脚本を担当…

映画『TOKYOタクシー』蒼井優 蒼井優【ギャラリー/出演作一覧】

1985年8月17日生まれ。福岡県出身。

映画『バーフバリ エピック4K』来日舞台挨拶イベント、プラバース、ショーブ・ヤーララガッダ(プロデューサー) プラバース、ショーブ・ヤーララガッダ来日!『バーフバリ エピック4K』には追加シーンも

2025年に劇場公開10周年を迎える大ヒット作『バーフバリ 伝説誕生』と『バーフバリ2 王の凱旋』を一つの作品として再編集し、壮大な物語を4K映像で体験できる『バーフバリ エピック4K』の日本公開を目前にして、バーフバリ役のプラバースと、プロデューサーのショーブ・ヤーララガッダが来日しました。

映画『楓』福士蒼汰/福原遥 楓【レビュー】

残酷過ぎて、切な過ぎて、優し過ぎて、どうしましょ(笑)。ネタバレを避けると、ほぼ何も書けませんが…

【東京コミコン2025】オープニング:イライジャ・ウッド、カール・アーバン、リー・トンプソン、トム・ウィルソン、クローディア・ウエルズ、ダニエル・ローガン、ジョン・バーンサル、クリスティーナ・リッチ、イヴァナ・リンチ、ノーマン・リーダス、ショーン・パトリック・フラナリー、ジャック・クエイド、マッツ・ミケルセン、浅野忠信、ピルウ・アスベック、セバスチャン・スタン、ジム・リー、C.B.セブルスキー、フランク・ミラー、クリストファー・ロイド、中丸雄一(MC)、伊織もえ(PR大使)、山本耕史(アンバサダー) 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』一行や人気アメコミ出演者達が勢揃い!【東京コミコン2025】オープニングセレモニー

年末恒例行事となった東京コミコンのオープニングセレモニーを取材してきました。今年は過去最高といえるのではないかという数のスター達が来日してくれました。

映画『ズートピア2』 ズートピア2【レビュー】

さまざまな動物達が人間と同じように暮らすズートピアを舞台にした本シリーズは…

映画『エディントンへようこそ』ホアキン・フェニックス/ペドロ・パスカル エディントンへようこそ【レビュー】

アリ・アスター監督とホアキン・フェニックスの2度目のタッグが実現した本作は、メディアの情報に翻弄される人々の様子を…

映画『愚か者の身分』林裕太 林裕太【ギャラリー/出演作一覧】

2000年11月2日生まれ。東京都出身。

映画『ペンギン・レッスン』スティーヴ・クーガン ペンギン・レッスン【レビュー】

『ペンギン・レッスン』というタイトルが醸し出す世界観、スティーヴ・クーガンやジョナサン・プライスといった名優がメインキャストに名を連ねていることからして…

映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』水上恒司/木戸大聖/八木莉可子/綱啓永/JUNON(BE:FIRST)/中沢元紀/曽田陵介/萩原護/髙橋里恩/山下幸輝/濱尾ノリタカ/上杉柊平 WIND BREAKER/ウィンドブレイカー【レビュー】

にいさとる作の同名漫画を原作とする本作は、不良グループが街を守るというユニークな設定…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  2. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  3. 映画学ゼミ2025年11月募集用

REVIEW

  1. Netflixシリーズ『イクサガミ』岡田准一
  2. 映画『楓』福士蒼汰/福原遥
  3. 映画『ズートピア2』
  4. 映画『エディントンへようこそ』ホアキン・フェニックス/ペドロ・パスカル
  5. 映画『ペンギン・レッスン』スティーヴ・クーガン

PRESENT

  1. 映画『楓』福士蒼汰/福原遥
  2. 映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ
  3. 映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン
PAGE TOP