REVIEW

グッドライアー 偽りのゲーム

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『グッドライアー 偽りのゲーム』ヘレン・ミレン/イアン・マッケラン

ビル・コンドンが監督、出演者にヘレン・ミレン、イアン・マッケラン、ジム・カーターという顔ぶれが揃っているだけで、まずクオリティ的に安心して観られます。タイトルからして、騙し合いが繰り広げられるのだろうと想像がつきますが、片方はわかりやすく詐欺師で、もう一方の手の内は終盤まで明かされないので、水面下で何が起こっているのか読み取るのは容易ではなく、良い意味で不気味なムードに引き込まれます。イアン・マッケランが演じるロイも、ヘレン・ミレンが演じるベティも知的なムードを漂わせていて、どこまで策略による言葉、態度なのか、見破るおもしろさもあります。クライマックスは畳みかけるように次々と真相が明らかになっていきますが、トリックの巧みさだけではなく、ドラマ性が色濃くなる点も含めて、観終わった後にはズッシリとストーリーの重みを感じられるはずです。主人公の年齢層は高いですが、誰が観ても楽しめるサスペンスです。

デート向き映画判定
映画『グッドライアー 偽りのゲーム』ヘレン・ミレン/イアン・マッケラン

出会い系サイトで知り合った2人が主人公なので、似たようなシチュエーションで知り合ったカップルが観ると、複雑な気持ちになるかも知れません。相手とまだ信頼関係を築けておらず、何か引っかかる部分があるのに目を伏せているような状況で本作を観ると、余計な猜疑心が生まれる可能性があります。そういった場合は1人でじっくり観るか、仲の良い友達と観て、自身の現状把握のきっかけにするほうが良いでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『グッドライアー 偽りのゲーム』ヘレン・ミレン

年老いた男女の恋愛を通した駆け引きが繰り広げられるということで、キッズやティーンの皆さんには縁遠い話に思えるかも知れませんが、ストーリーそのものは主人公の年齢に関わらず、誰にでもわかる内容なので、あまり気にせずに観て欲しいと思います。もし自分の祖父母がこんな出来事に関わってしまったら…と考えても、リアルに感じられる内容です。

映画『グッドライアー 偽りのゲーム』ヘレン・ミレン/イアン・マッケラン

『グッドライアー 偽りのゲーム』
2020年2月7日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト

TEXT by Myson

©2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved ©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND BRON CREATIVE USA, CORP.

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

Netflix映画『10DANCE』竹内涼真/町田啓太 10DANCE【レビュー】

井上佐藤による漫画「10DANCE」を原作とする本作は、鈴木信也(竹内涼真)と杉木信也(町田啓太)という1文字違いの名を持つ正反対の2人の天才ダンサーが主人公…

Netflix映画『ジェイ・ケリー』ジョージ・クルーニー/アダム・サンドラー ジェイ・ケリー【レビュー】

ジョージ・クルーニー、アダム・サンドラー、ローラ・ダーン、ビリー・クラダップ、ライリー・キーオ、ジム・ブロードベント、パトリック・ウィルソン、グレタ・ガーウィグ、エミリー・モーティマー、アルバ・ロルバケル、アイラ・フィッシャーなど、これでもかといわんばかりの豪華キャストが…

映画『ロストランズ 闇を狩る者』ミラ・ジョヴォヴィッチ ロストランズ 闇を狩る者【レビュー】

“バイオハザード”シリーズでお馴染みの2人、ミラ・ジョヴォヴィッチとポール・W・S・アンダーソン夫妻が再びタッグを組み、“ゲーム・オブ・スローンズ”の原作者、ジョージ・R・R・マーティンの短編小説を7年の歳月をかけて映画化…

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集!

ネットの普及によりオンラインで大抵のことができ、AIが人間の代役を担う社会になったからこそ、逆に人間らしさ、人間として生きる醍醐味とは何かを映画学の観点から一緒に探ってみませんか?

映画『スワイプ:マッチングの法則』リリー・ジェームズ スワイプ:マッチングの法則【レビュー】

リリー・ジェームズが主演とプロデューサーを兼任する本作は…

映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルテュス/アルノー・トゥパンス/ルドヴィク・ブール サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行【レビュー】

パラリンピックやハンディキャップ・インターナショナルのアンバサダーを務めるアルテュスが…

映画『消滅世界』蒔田彩珠/眞島秀和 眞島秀和【ギャラリー/出演作一覧】

1976年11月13日生まれ、山形県出身。

映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン Fox Hunt フォックス・ハント【レビュー】

“狐狩り隊(=フォックス・ハント)”と呼ばれる経済犯罪捜査のエリートチームが、国を跨いだ巨額の金融詐欺事件の真犯人を追い詰めるスリリングな攻防戦が描かれた本作は…

Netflix映画『フランケンシュタイン』オスカー・アイザック フランケンシュタイン【レビュー】

メアリー・シェリー著「フランケンシュタイン」はこれまで何度も映像化されてきました。そして、遂にギレルモ・デル・トロ監督が映画化したということで…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集!

ネットの普及によりオンラインで大抵のことができ、AIが人間の代役を担う社会になったからこそ、逆に人間らしさ、人間として生きる醍醐味とは何かを映画学の観点から一緒に探ってみませんか?

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

学び・メンタルヘルス

  1. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集
  2. 映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン
  3. 映画学ゼミ2025年12月募集用

REVIEW

  1. Netflix映画『10DANCE』竹内涼真/町田啓太
  2. Netflix映画『ジェイ・ケリー』ジョージ・クルーニー/アダム・サンドラー
  3. 映画『ロストランズ 闇を狩る者』ミラ・ジョヴォヴィッチ
  4. 映画『スワイプ:マッチングの法則』リリー・ジェームズ
  5. 映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルテュス/アルノー・トゥパンス/ルドヴィク・ブール

PRESENT

  1. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』チャージングパッド
  2. 映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ
  3. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
PAGE TOP