REVIEW

君だけが知らない【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『君だけが知らない』ソ・イェジ

事故で記憶を失ったスジン(ソ・イェジ)が主人公であるということ、映画タイトルが『君だけが知らない』であることから、スジンが誰かに隠し事をされるか、騙されるんだなというのは想像できますよね。だから、観ているとある人物のいかにも怪しいと思える言動がとても気になってくるのですが、そうそう簡単に真相はわからないよう巧妙に作られています。「やっぱり、そうだった!」と思っても、まだまだ深いところでさまざまなトリックが組み込まれているので、最初から最後まで目を凝らして観て欲しい内容です。
推理を楽しんで欲しいので、内容については触れないでおきますが、クライマックスで一気にタネ明かしをされると、よくぞここまで入り組んだ構成にできたものだなと感動すら覚えます。また、細かいところは伏線を回収せずに終わるのかなと思いきや、最後の最後までタネ明かしが続きます。映画をたくさん観ている方ほど、その先入観で騙されてしまうかもしれません。さらに、俳優陣の演技力があってこそ、キャラクターの言動が玉虫色に見えて騙されてしまう部分もあると思います。
90%くらいはとてもスリリングでゾクゾクとした怖さがありますが、真相がわかるととても温かく切ないストーリーだったという印象にガラッと変わります。2度、3度と観返す楽しさもある作品ですよ。

デート向き映画判定
映画『君だけが知らない』ソ・イェジ/キム・ガンウ

観ている間は緊張感漂うシーンに釘付けになり、デートを楽しむ雰囲気にはならないとしても、観終わった後は好きな人が横にいて良かったと思えて、親近感が湧いてくるかもしれません。また、鑑賞後に誰かとおさらいをしたくなる内容なので、会話のネタになります。初デートや、いつもデートで何を話せばわからないという方にもオススメです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『君だけが知らない』ソ・イェジ

作品の雰囲気としては大人向けですが、推理が好きな方なら年齢を問わず楽しめるのではないでしょうか。ただ、推理を進める上で、各キャラクターの名前と主人公との関係性を頭に入れながら観ていく必要があるので、ある程度の集中力は必要です。そういう点を踏まえると、中学生くらいになってから観るほうが楽しめそうな気がします。

映画『君だけが知らない』ソ・イェジ

『君だけが知らない』
2022年10月28日より全国公開
シンカ
公式サイト

©2021 CJ ENM. All Rights Reserved.

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人 君の顔では泣けない【レビュー】

高校1年生の夏、坂平陸(武市尚士)と水村まなみ(西川愛莉)はプールに一緒に落ちたことで体が入れ替わってしまいます。2人はすぐに元に戻ることができず15年を過ごし…

映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト スプリングスティーン 孤独のハイウェイ

物語の舞台は1982年。ブルース・スプリングスティーン(ジェレミー・アレン・ホワイト)は、名声を手に入れながらも、葛藤を抱えて…

映画『2つ目の窓』松田美由紀 松田美由紀【ギャラリー/出演作一覧】

1961年10月6日生まれ。東京都出身。

「第38回東京国際映画祭」クロージングセレモニー:受賞者 東京グランプリは『パレスチナ36』!第38回東京国際映画祭ハイライト

2025年10月27日(月)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開幕したアジア最大級の映画の祭典である第38回東京国際映画祭が、11月5日(水)に閉幕。今年も個性豊かな作品が多数出品され、さまざまなイベントが実施されました。以下に、第38回東京国際映画祭ハイライトをお届けします。

映画『平場の月』堺雅人/井川遥 平場の月【レビュー】

朝倉かすみ著の同名小説を実写化した本作は、『ハナミズキ』『花束みたいな恋をした』(2021年)などを手がけた土井裕泰が監督を務めて…

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル ぼくらの居場所【レビュー】

カナダのトロント東部に位置するスカボローを舞台に、さまざまな背景を抱えた3組の親子の姿を…

映画『ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師』ヨナス・ダスラー ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師【レビュー】

第二次世界大戦下のドイツに実在した牧師、ディートリヒ・ボンヘッファーは、ナチスに支配された教会やユダヤ人達を救おうと奮闘…

映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』SUMIRE 佐藤菫【ギャラリー/出演作一覧】

1995年7月4日生まれ。東京都出身。

映画『プレデター:バッドランド』エル・ファニング プレデター:バッドランド【レビュー】

おもしろい!いろいろユニーク!“プレデター”シリーズは…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画学ゼミ2025年11月募集用 AI時代における人間らしさの探求【映画学ゼミ第2回】参加者募集!

ネット化が進み、AIが普及しつつある現代社会で、人間らしさを実感できる映画鑑賞と人間にまつわる神秘を一緒に探求しませんか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  2. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  3. AXA生命保険お金のセミナー20251106ver3

REVIEW

  1. 映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人
  2. 映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト
  3. 映画『平場の月』堺雅人/井川遥
  4. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  5. 映画『ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師』ヨナス・ダスラー

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP