REVIEW

サントメール ある被告【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『サントメール ある被告』ガスラジー・マランダ

法廷劇と聞いて、有罪になるか、無罪になるかというストーリーかと思いきや、本作は観客を思いもしない境地へ連れて行ってくれます。母と子の複雑な関係をまさか法廷劇で描くとは素晴らしい!言葉で説明できない母と子どもの繋がりを、映画を通して感覚的に見事に表現しています。
被告人として法廷に立つのは、生後15ヶ月の娘を殺した罪に問われているロランス。裁判長から、なぜ娘を殺したのかと問われた彼女が、「わかりません。裁判で知りたいと思います」と答えるシーンに本作のスタンスが表れていると同時に、その不可解な回答に観る者は惹きつけられます。さらに、裁判を傍聴するラマのストーリーとロランスのストーリーを融合した展開が見事です。
母になるとはどういうことなのか、娘の目線、母の目線の両方で描かれています。本作に描かれているのは女性なら誰もが抱える不安ともいえます。母となる女性がいかに険しい道を歩んでいるのかを描きつつ、そっと寄り添う優しさが伝わってくる作品です。

デート向き映画判定
映画『サントメール ある被告』カイジ・カガメ

「子どもを殺した母親」という強烈なレッテルがあるなかで、母という存在をどう見るのか。映画を一通り観た後で何を語るかで、価値観の相性がすごくよくわかると思います。デートのムードを盛り上げるどころか、デートも忘れて観てしまう深くて重い内容ですが、真剣交際中の2人なら一緒に観るのも有意義ではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『サントメール ある被告』オーレリア・プティ

被告人のロランスがどういう状況にあったのか、彼女が罪を犯した背景の奥の奥を探るストーリーとなっていて、子どもを殺したという事実とは別の次元で考えるべき論点があります。ある程度の理解力が必要とされる作品だと思うので、せめて中学生くらいになってから観るほうが良いでしょう。

映画『サントメール ある被告』ガスラジー・マランダ

『サントメール ある被告』
2023年7月14日より全国順次公開
トランスフォーマー
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

© SRAB FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA – 2022

TEXT by Myson

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『これって生きてる?』ウィル・アーネット これって生きてる?【レビュー】

なんとも生々しい夫婦の現実を描いているなと思って観ていたら…

映画『90メートル』山時聡真 山時聡真【ギャラリー/出演作一覧】

2005年6月6日生まれ。東京都出身。

映画『霧のごとく』ケイトリン・ファン/ウィル・オー 『霧のごとく』一般試写会 3組6名様ご招待

映画『霧のごとく』一般試写会 3組6名様ご招待

映画『人はなぜラブレターを書くのか』綾瀬はるか 人はなぜラブレターを書くのか【レビュー】

タイトルから想像する範囲を超える、深い人間ドラマが描かれている本作は、実話を基にして…

映画『君と僕の5分』シム・ヒョンソ/ヒョン・ウソク 『君と僕の5分』特別試写会イベント 5組10名様ご招待

映画『君と僕の5分』特別試写会イベント 5組10名様ご招待

映画『フィフス・エステート:世界から狙われた男』ベネディクト・カンバーバッチ 未公開映画活性課ハ行

未公開作品のなかから、当部が気になる作品、オススメしたい作品をご紹介。

映画『五月の雨』安川まり 『五月の雨』【レビュー】

本作は、DV被害者の実状を、ドキュメンタリーにドラマを織りまぜた構成で訴えかけています…

映画『大丈夫、大丈夫、大丈夫!』イ・レ/チン・ソヨン 大丈夫、大丈夫、大丈夫!【レビュー】

不幸な状況が前提とされているにもかかわらず、ユーモアに溢れ…

映画『OCHI! -オチ-』ヘレナ・ツェンゲル ヘレナ・ツェンゲル【ギャラリー/出演作一覧】

2008年6月10日生まれ。ドイツ出身。

映画『炎上』森七菜 炎上【レビュー】

日本の都会のど真ん中にいるストリートチルドレンの日常を描いた作品…

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集! 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!

感情はまだまだ謎が多く、本当に複雑で深い概念だからこそおもしろい!感情について少しでも知ることで、自分自身の情動コントロールにも少し役立つはずです。

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』 私ならこうする!『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』を観た女子の本音

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』をトーキョー女子映画部正式部員の皆さんに観ていただき、感想や「私ならこうする!」を聞いてみました。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!
  2. 【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集!
  3. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『これって生きてる?』ウィル・アーネット
  2. 映画『人はなぜラブレターを書くのか』綾瀬はるか
  3. 映画『五月の雨』安川まり
  4. 映画『大丈夫、大丈夫、大丈夫!』イ・レ/チン・ソヨン
  5. 映画『炎上』森七菜

PRESENT

  1. 映画『霧のごとく』ケイトリン・ファン/ウィル・オー
  2. 映画『君と僕の5分』シム・ヒョンソ/ヒョン・ウソク
  3. 映画『オールド・オーク』デイヴ・ターナー/エブラ・マリ
PAGE TOP