REVIEW

三姉妹【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『三姉妹』ムン・ソリ/チャン・ユンジュ

別れた夫の借金を返済しながら、反抗期の娘と暮らす長女のヒスク、家族で高級マンションに引っ越し、一見完璧な暮らしをしている次女のミヨン、劇作家としてスランプ中で自暴自棄になっている三女のミオク。三姉妹それぞれの生き様が映し出されている本作は、胸に突き刺さるような痛々しさを感じさせると同時にどこか共感できる人間ドラマを描いています。
3人は連絡を取ったり、たまに会ったりしながら仲良くやっているものの、それぞれが抱える悩みについてはなかなか打ち明けないので、少しもどかしく感じます。もちろん姉妹だからといって何でも話すわけではないにしても、その絶妙な距離の取り方が家族関係の難しい部分でもあるなと思います。
主人公の次女ミヨンを演じたムン・ソリは、本作の脚本に感銘を受け、共同プロデュースも兼任しています。さらに、長女をキム・ソニョン、三女をチャン・ユンジュが体当たりで演じています。三者三様の人生は、時にドロドロとしていて、観ていて辛い場面もありますが、そういった人間の苦しい部分を本作で観ることで、自分の人生や家族関係を見直すきっかけにもなるのではないでしょうか。

デート向き映画判定
映画『三姉妹』ムン・ソリ/キム・ソニョン/チャン・ユンジュ

家族関係のドロドロとした部分も描かれているので、初デートよりも付き合いの長いカップル向けです。本作の三姉妹がそれぞれ抱える問題はどれもリアルで、なかには夫婦関係に関するものもあります。詳細は本編をご覧いただくとして、家族間で不満や隠し事がある場合は、早めに伝えてトラブルを未然に防ぐことをオススメします。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『三姉妹』ムン・ソリ/チョ・ハンチョル

キッズにとっては衝撃が大きそうなので、せめて中学生くらいになってから観てください。ティーンも大人の気持ちを理解することは難しいかもしれませんが、三姉妹の姿を客観的に観察して、家族関係を良好に保つ秘訣を自分なりに考えてみてください。

映画『三姉妹』ムン・ソリ/キム・ソニョン/チャン・ユンジュ

『三姉妹』
2022年6月17日より全国順次公開
ザジフィルムズ
公式サイト

© 2020 Studio Up. All rights reserved.

TEXT by Shamy

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『消滅世界』蒔田彩珠 消滅世界【レビュー】

ジェンダー、セックスのどちらにおいてもこれまでの常識を覆す価値観が浸透した世界を描いた本作は、村田沙耶香著の同名小説を原作として…

映画『ナイトフラワー』森田望智 森田望智【ギャラリー/出演作一覧】

1996年9月13日生まれ。神奈川県出身。

映画『佐藤さんと佐藤さん』岸井ゆきの/宮沢氷魚 佐藤さんと佐藤さん【レビュー】

同じ佐藤という苗字のサチ(岸井ゆきの)とタモツ(宮沢氷魚)は、セリフにも出てくるように「結婚しても離婚しても佐藤」です…

映画『楓』福士蒼汰/福原遥 『楓』カバーアーティスト、十明による“楓”生歌唱付き&サプライズゲスト登壇!特別試写会 9組18名様プレゼント

映画『楓』カバーアーティスト、十明による“楓”生歌唱付き&サプライズゲスト登壇!特別試写会 9組18名様プレゼント

映画『兄を持ち運べるサイズに』柴咲コウ/オダギリジョー/満島ひかり/青山姫乃/味元耀大 兄を持ち運べるサイズに【レビュー】

原作は、村井理子が書いたノンフィクションエッセイ「兄の終い」…

映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ 『楓』旅からはじまるトラベルポーチ 3名様プレゼント

映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ 3名様プレゼント

映画『見はらし世代』井川遥 井川遥【ギャラリー/出演作一覧】

1976年6月29日生まれ。東京都出身。

映画『WEAPONS/ウェポンズ』 WEAPONS/ウェポンズ【レビュー】

ある町から突然17人の子どもが同時に行方不明になるところから始まる本作は、“IT/イット”“死霊館”シリーズなど、傑作ホラーを多数世に送り出してきた…

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『ナイトフラワー』北川景子/森田望智 ナイトフラワー【レビュー】

『ミッドナイトスワン』で第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した内田英治監督が、“真夜中シリーズ”と銘打つ本作は…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  2. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  3. 映画学ゼミ2025年11月募集用

REVIEW

  1. 映画『消滅世界』蒔田彩珠
  2. 映画『佐藤さんと佐藤さん』岸井ゆきの/宮沢氷魚
  3. 映画『兄を持ち運べるサイズに』柴咲コウ/オダギリジョー/満島ひかり/青山姫乃/味元耀大
  4. 映画『WEAPONS/ウェポンズ』
  5. 映画『ナイトフラワー』北川景子/森田望智

PRESENT

  1. 映画『楓』福士蒼汰/福原遥
  2. 映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ
  3. 映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン
PAGE TOP