REVIEW

スティルウォーター【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『スティルウォーター』マット・デイモン

良い意味で思っていたのと違うストーリーで、ラストは「あ〜ら〜ま〜」と複雑な気分になる作品です。親元を離れ、フランス、マルセイユの大学に進学した娘(アビゲイル・ブレスリン)がある事件で殺人罪に問われてしまい、その父親(マット・デイモン)はアメリカのスティルウォーターという町からマルセイユにやってきます。面会で娘は無実を訴え、ある人物を調べて欲しいと弁護士宛の手紙を父に託しますが弁護士は取り合ってくれません。娘をがっかりさせたくない彼は、父としての信頼を取り戻すべく独自に動き、意外な真実にたどり着くというストーリーです。
「海外で女子大生が殺人罪に問われるって、どういう状況?」「被害者は娘の親友だったのに、殺したとするならなぜ?」「やっぱり真犯人がいるんじゃない?」など、観ている間いろいろな疑問が湧いてきます。また、父が真実に迫ろうと奔走するなかいろいろな人物に出会いますが、そこには偏見や差別、部外者のいい加減さが見える点で、ただの真犯人捜しではなく社会を映し出した物語として見応えがあります。全部観終わった後に、最初のほうの何気ないシーンがすごく意味を持ってくるので、起承転結の「起」の部分も気を抜かずに注意深く観てください。

デート向き映画判定
映画『スティルウォーター』マット・デイモン/カミーユ・コッタン

意外なところでロマンチックな展開も生まれてきて、マット・デイモンが演じる主人公の心の変化に強く影響を及ぼします。カップルで観ると、自分があの立場になったらどうするかと考えてしまうシーンが出てきて、理想と現実の違いを客観視できると思います。そういった部分を鑑賞後に述べあうとお互いの価値観がわかるので、それを期待する方は敢えてデートで観るのも良いのではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『スティルウォーター』マット・デイモン/アビゲイル・ブレスリン

父と娘のストーリーが軸となっているので、大人目線、子ども目線、それぞれ共感できるところがあると思います。それぞれが家族には見せない一面も描かれているので、親子で観たらどんなムードになるのか読めませんが(笑)、鑑賞後は普段言えないことを打ち明けるきっかけにできるかもしれません。

映画『スティルウォーター』マット・デイモン

『スティルウォーター』
2022年1月14日より全国公開
パルコ、ユニバーサル映画
公式サイト

© 2021 Focus Features, LLC.

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『夏目アラタの結婚』黒島結菜 心理学から観る映画50:知能の何を測ってる?【知能検査】

『夏目アラタの結婚』では、知能検査が出てきます。ここでは代表的な知能検査をいくつかご紹介しましょう。

映画『ザ・ブレイキン』ケルビン・クラーク ザ・ブレイキン【レビュー】

2024年にパリで開かれたオリンピックで、ブレイキンは新種目として注目を浴びました。本作はブレイキンの世界で一流を目指す兄弟の物語…

映画『サユリ』根岸季衣 根岸季衣【ギャラリー/出演作一覧】

1954年2月3日生まれ。東京都出身。

映画『熱烈』ワン・イーボー ポッドキャスト【だからワタシ達は映画が好き17】2024年9月前半「気になる映画とオススメ映画」

今回は、2024年8月下旬から9月中旬にかけて劇場公開もしくは配信開始される作品を…

映画『ジガルタンダ・ダブルX』ラーガヴァー・ローレンス/S・J・スーリヤー ジガルタンダ・ダブルX【レビュー】

まず、「クリント・イーストウッドとサタジット・レイが出会う南インドで、森と巨象のウエスタンの幕が上がる」というキャッチコピーが気になり過ぎ…

Netflixシリーズ『極悪女王』ゆりやんレトリィバァ 極悪女王【レビュー】

このドラマは、1980年代、女子プロレスがテレビ放映されていた時代に、最恐のヒールとして名を馳せたダンプ松本を主人公として、実在の人物や出来事を基に作られたフィクション…

映画『ヒットマン』グレン・パウエル/アドリア・アルホナ ヒットマン【レビュー】

リチャード・リンクレイター監督作で、グレン・パウエルが主演のみならず共同脚本とプロデューサーも務めていると聞いただけで…

映画『スオミの話をしよう』長澤まさみ/西島秀俊/松坂桃李/遠藤憲一 スオミの話をしよう【レビュー】

毎度豪華キャストが揃う三谷幸喜監督作ということだけで観る動機は…

映画『エイリアン:ロムルス』オリジナルペン 『エイリアン:ロムルス』オリジナルペン 3名様プレゼント

映画『エイリアン:ロムルス』オリジナルペン 3名様プレゼント

映画『ぼくのお日さま』越山敬達/中西希亜良/池松壮亮 ぼくのお日さま【レビュー】

本作は、デビュー作『僕はイエス様が嫌い』(2019)でサンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を史上最年少で受賞した奥山大史監督の作品です…

部活・イベント

  1. 【ARUARU海ドラDiner】サムライデザート(カップデザート)
  2. 【ARUARU海ドラDiner】トーキョー女子映画部 × Mixalive TOKYO × SHIDAX
  3. 【ARUARU海ドラDiner】サポーター集会:パンチボール(パーティサイズ)
  4. 【ARUARU海ドラDiner】プレオープン
  5. 「ARUARU海ドラDiner」202303トークゲスト集合

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『憐れみの3章』エマ・ストーン 映画好きが推すイイ俳優ランキング【海外30代編】総合

今回は、海外30代(1985年から1994生まれ)のイイ俳優の中から、昨今活躍が目覚ましい方を編集…

映画『先生、 私の隣に座っていただけませんか?』柄本佑 映画好きが推すイイ俳優ランキング【国内30代編】個性部門

イイ俳優ランキング【国内30代編】番外編として、今回は<個性部門>のランキングを発表します。国内30代俳優の中には個性の光る俳優が多くおり、今回も接戦となっています。誰が上位に入ったのでしょうか?

映画『ホリック xxxHOLiC』神木隆之介 映画好きが推すイイ俳優ランキング【国内30代編】演技力部門

イイ俳優ランキング【国内30代編】番外編として、今回は<演技力部門>のランキングを発表!人気俳優の中でも演技力にフォーカスすると、誰が上位にくるのでしょうか?

REVIEW

  1. 映画『ザ・ブレイキン』ケルビン・クラーク
  2. 映画『ジガルタンダ・ダブルX』ラーガヴァー・ローレンス/S・J・スーリヤー
  3. Netflixシリーズ『極悪女王』ゆりやんレトリィバァ
  4. 映画『ヒットマン』グレン・パウエル/アドリア・アルホナ
  5. 映画『スオミの話をしよう』長澤まさみ/西島秀俊/松坂桃李/遠藤憲一

PRESENT

  1. 映画『エイリアン:ロムルス』オリジナルペン
  2. 映画『花嫁はどこへ?』ニターンシー・ゴーエル
  3. 映画『熱烈』Tシャツ
PAGE TOP