REVIEW

シアター・キャンプ【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『シアター・キャンプ』モリー・ゴードン

キービジュアルや場面写真を見るだけでも、サーチライト・ピクチャーズ作品のいい匂いがプンプン漂ってきて、期待を大きく膨らませている方もいらっしゃるのではないでしょうか。その期待を裏切らない作品です。物語の舞台は、子ども達が夏休みを過ごす、演劇を学ぶキャンプ。スタッフには、個性的なメンバーが揃っています。
何が起こるのかは本編で観ていただくとして、のっけから観客を独特なテンションで巻き込む勢いがあります。そして、「何なんだ、これは!」の嵐が吹き荒れます。私は終始「何なんだ、これは(笑)!」と心の中でツッコミながら観ていたので、遂にセリフにまで同じような言葉が出てきた時には心の中で爆笑。さらに、キャストは、子どもも大人も“ちょっとウザい人(だけど憎めない)”の演技が絶妙に巧い!それでいて、めちゃくちゃ歌が上手いので、憎いギャップに完敗です。ベン・プラット、ノア・ガルヴィンといった、舞台でも映画でもミュージカルで活躍するキャストが名を連ねていることからも、歌、音楽の精度の高さはおわかりいただけるのではないでしょうか。これはもう、笑いのツボを斜めから刺してくるので、クセになっちゃうはずです。
本作はモキュメンタリーとなっている点でも魅力が引き立っています。「何でやねん!」とツッコミを入れたくなるポイントが満載であると同時に、私達の現実世界にも通じる切ない展開、夢のある展開が両方あって、クライマックスはとてもドラマチックです。未来に可能性をたくさん秘めた子どもはもちろん、夢を諦めかけた大人にだってまだまだ可能性はあると希望を持たせてくれる作品です。皆さんもこの“シアター・キャンプ”にぜひ参加してください。

デート向き映画判定
映画『シアター・キャンプ』

友達以上恋人未満でそれ以上は進展できない事情がある2人は少し切なくなる部分があるでしょう。とはいえ、基本的にはカップルで観ても気まずいところはありません。ただし、笑いのツボは合うか合わないかは分かれそうな気がします。その点も含めて、自分達の相性を占いたい方は一緒に観てみるのもアリではないでしょうか。ツボが合えば、鑑賞後の会話は弾むと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『シアター・キャンプ』

演技を学ぶキャンプにはたくさんの個性的な子ども達が集まっています。キッズからティーンまでいるので、皆さんは等身大で参加している気分になれるのではないでしょうか。可笑しな大人達もたくさん登場するので、人間ウォッチングの対象としても見応えがあります(笑)。「やればできる!」と思わせてくれるストーリーなので、若い皆さんが今観る意義も大いにあるでしょう。

映画『シアター・キャンプ』モリー・ゴードン/ベン・プラット/ノア・ガルヴィン他

『シアター・キャンプ』
2023年10月6日より全国公開
ウォルト・ディズニー・ジャパン
公式サイト

©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.

TEXT by Myson

本ページの情報は2023年9月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『ナイトフラワー』北川景子/森田望智 ナイトフラワー【レビュー】

『ミッドナイトスワン』で第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した内田英治監督が、“真夜中シリーズ”と銘打つ本作は…

映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン 『Fox Hunt フォックス・ハント』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『Fox Hunt フォックス・ハント』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『新解釈・幕末伝』山下美月 山下美月【ギャラリー/出演作一覧】

1999年7月26日生まれ。東京都出身。

映画『もういちどみつめる』筒井真理子/髙田万作 もういちどみつめる【レビュー】

「18・19歳の厳罰化を目的とした、2022年の少年法改正に対して抱いた疑問から制作を始めました」(映画公式サイト、佐藤慶紀監督)とあるように…

映画『喝采』ジェシカ・ラング 『喝采』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『喝采』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『ヒックとドラゴン』メイソン・テムズ メイソン・テムズ【ギャラリー/出演作一覧】

2007年7月10日生まれ。アメリカ生まれ。

「Kodansha Studios 設立発表会見」野間省伸(株式会社講談社 代表取締役社長)、 クロエ・ジャオ(Kodansha Studios 最高クリエイティブ責任者)、 ニコラス・ゴンダ(Kodansha Studios COO) 映画業界に新風を吹かせられるか?2025新レーベル発足および官民の取組みまとめ

今回は近日発足された新レーベルと、官民の取組みについてまとめて紹介します。

映画『果てしなきスカーレット』 果てしなきスカーレット【レビュー】

細田守が原作、脚本、監督を担当した本作は、16世紀のデンマークの王女、スカーレットが主人公です。細田監督は…

映画『ブラックフォン2』イーサン・ホーク/メイソン・テムズ ブラックフォン2【レビュー】

2022年に作られたシリーズ1作目『ブラック・フォン』から4年後を描いた本作でも…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  2. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  3. 映画学ゼミ2025年11月募集用

REVIEW

  1. 映画『ナイトフラワー』北川景子/森田望智
  2. 映画『もういちどみつめる』筒井真理子/髙田万作
  3. 映画『果てしなきスカーレット』
  4. 映画『ブラックフォン2』イーサン・ホーク/メイソン・テムズ
  5. 映画『TOKYOタクシー』倍賞千恵子/木村拓哉

PRESENT

  1. 映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン
  2. 映画『喝采』ジェシカ・ラング
  3. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
PAGE TOP