REVIEW

ドリーム・ホース【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ドリーム・ホース』トニ・コレット/ダミアン・ルイス

田舎の小さな村に住む1人の主婦が発起人となり、村人と共同で所有していた競争馬がイギリス最高峰のレースに出場するという驚きの実話を映画化した本作。主人公は、イギリスの片田舎でごく普通の主婦として生活しているジャン(トニ・コレット)です。彼女はある日、馬主経験のあるハワード(ダミアン・ルイス)の話を耳にしたことから、競走馬を育てることを思いつきます。そして、村の人達にも声をかけ、約20人の組合馬主となります。
本作を観ていて何よりも驚いたのはジャンの行動力です。普通の主婦だった彼女が競走馬について調べ上げ、村の人達に呼びかけ、1頭の馬を購入していく様子はとてもスピード感があり、人は何か夢を見つけた時にこんなにも突き動かされていくのだなと感じます。そして、彼女の熱い想いが家族や村人達にも伝わって、心を動かされていきます。また、ジャンがドリームアライアンス(ジャン達の馬)に対して単なる競走馬としてだけではなく、我が子を見守るように常に気にかけている姿も素敵で、さまざまな逆境を乗り越えていく姿にもジーンときます。
ジャン役をトニ・コレット、ハワード役をダミアン・ルイスが演じていて、他にも個性豊かな俳優陣が顔を揃えています。物語が進むにつれて、各人物の背景が見えてくる展開も本作の見どころです。1人の夢が皆の夢に変わっていく様子はとても感動的で、観終わった後も温かい気持ちにしてくれます。夢を追いかけている方はもちろん、どんな人の心にも響くものがあるのではないでしょうか。

デート向き映画判定
映画『ドリーム・ホース』トニ・コレット

家族や仲間の絆も感じられる作品なので、デートでもぜひ観てみてください。レースのシーンでは、一緒にハラハラできるので、観終わった後は2人の距離感がいつもより縮まりそうな気がします。これを機に次回は競馬デートに誘うのもアリかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ドリーム・ホース』トニ・コレット

競馬と聞くと、皆さんも賭け事のイメージが強いのではないでしょうか。でも、本作を観ると、競馬の舞台裏にさまざまな人間ドラマがあることを知ることができるので、イメージが変わると思います。主人公のジャンの夢に、村人達がどんどん巻き込まれ、大きな夢に向かっていく様子はとても心打たれます。もし何か夢を見つけた時は、ジャンの行動力も参考にしてみてください。

映画『ドリーム・ホース』トニ・コレット/ダミアン・ルイス

『ドリーム・ホース』
2023年1月6日より全国公開
ショウゲート
公式サイト

© 2020 Dream Horse Films Limited and Channel Four Television Corporation

TEXT by Shamy

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『WEAPONS/ウェポンズ』 WEAPONS/ウェポンズ【レビュー】

ある町から突然17人の子どもが同時に行方不明になるところから始まる本作は、“IT/イット”“死霊館”シリーズなど、傑作ホラーを多数世に送り出してきた…

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『ナイトフラワー』北川景子/森田望智 ナイトフラワー【レビュー】

『ミッドナイトスワン』で第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した内田英治監督が、“真夜中シリーズ”と銘打つ本作は…

映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン 『Fox Hunt フォックス・ハント』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『Fox Hunt フォックス・ハント』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『新解釈・幕末伝』山下美月 山下美月【ギャラリー/出演作一覧】

1999年7月26日生まれ。東京都出身。

映画『もういちどみつめる』筒井真理子/髙田万作 もういちどみつめる【レビュー】

「18・19歳の厳罰化を目的とした、2022年の少年法改正に対して抱いた疑問から制作を始めました」(映画公式サイト、佐藤慶紀監督)とあるように…

映画『喝采』ジェシカ・ラング 『喝采』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『喝采』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『ヒックとドラゴン』メイソン・テムズ メイソン・テムズ【ギャラリー/出演作一覧】

2007年7月10日生まれ。アメリカ生まれ。

「Kodansha Studios 設立発表会見」野間省伸(株式会社講談社 代表取締役社長)、 クロエ・ジャオ(Kodansha Studios 最高クリエイティブ責任者)、 ニコラス・ゴンダ(Kodansha Studios COO) 映画業界に新風を吹かせられるか?2025新レーベル発足および官民の取組みまとめ

今回は近日発足された新レーベルと、官民の取組みについてまとめて紹介します。

映画『果てしなきスカーレット』 果てしなきスカーレット【レビュー】

細田守が原作、脚本、監督を担当した本作は、16世紀のデンマークの王女、スカーレットが主人公です。細田監督は…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  2. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  3. 映画学ゼミ2025年11月募集用

REVIEW

  1. 映画『WEAPONS/ウェポンズ』
  2. 映画『ナイトフラワー』北川景子/森田望智
  3. 映画『もういちどみつめる』筒井真理子/髙田万作
  4. 映画『果てしなきスカーレット』
  5. 映画『ブラックフォン2』イーサン・ホーク/メイソン・テムズ

PRESENT

  1. 映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン
  2. 映画『喝采』ジェシカ・ラング
  3. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
PAGE TOP