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タイトル、拒絶

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映画『タイトル、拒絶』伊藤沙莉

すごくエネルギッシュな作品で、それぞれのキャラクターがもがきながらも生きる本能をたぎらせています。本作は、雑居ビルにある店でデリヘル嬢達の世話係をしている主人公のカノウ(伊藤沙莉)が、金とセックスにまみれた世界に紛れ込み、何を思うのかを描いています。人間は金とセックスに溺れるものだとよく言いますが、本作を観ると、本当は溺れきることなんかできなくて、浸かってみると違うものが見えてきてしまうんじゃないかということを強く感じます。それはそれですごく怖い!つまり、もしそこを逃げ場だと考えたとしても、そこにさえ逃げ場はないということ。そんなブラックホールのようなところに入り込んでしまったキャラクターの中には、無理矢理折り合いをつけようとする者もいますが、内面では何かが壊れていっている様子も描かれています。
一方で、カノウのように一歩引いた立場からこの世界を観るとどう見えるのかと考えるわけですが、一般社会では理想に届かない、だからといって絶望も仕切れない、とはいえとことん落ちぶれる勇気もなくて、半殺しにされたような心境になります。それでも、皆に同じように新しい日がやってくるわけですが、何があっても生きていかなければいけないという現実を目の当たりにさせる結末に、一種の厳しさと優しさを感じます。女性として見られること、女性として生きることについても、観る側に問題を投げかけてくる内容なので、女子の皆さんは特に感情移入できる作品だと思います。

デート向き映画判定
映画『タイトル、拒絶』恒松祐里

デリヘル嬢達の日常を描いてはいるものの、それほど濡れ場は出てきません。でも、そもそもこの映画を観ようと合意する時点で、そういうシーンがあるかもしれないとお互いにわかった上で観るはずなので、気まずいことはないように思います。デートの雰囲気が盛り上がるような内容ではないですが、逆に好きでもない相手と関係を持たなければいけない状況を観て、自分達が好きな相手と普通に付き合えることが幸せだと感じられるのではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『タイトル、拒絶』伊藤沙莉/恒松祐里/佐津川愛美

だんだん大人になると、お金や性的な問題が身近になってきます。それは自分で責任をもてるようになったということでもあるし、単純に周囲の人の悩みやトラブルに巻き込まれることも増えるということでもあります。人間関係がどんどん複雑になっていくのは避けられませんが、そこで直面するいろいろな問題をどう対処するのかは、皆さんの価値観次第です。そこで手っ取り早い解決策だと思って、金やセックスで解決しようとしても、さらなる問題に発展することもあります。そんなことをいろいろとシミュレーションさせてくれるストーリーです。15歳未満の人は観られませんが、高校生になったら観てみてください。

映画『タイトル、拒絶』伊藤沙莉/恒松祐里/佐津川愛美/片岡礼子

『タイトル、拒絶』
2020年11月13日より全国順次公開
R-15+
アークエンタテインメント
公式サイト

©DirectorsBox

TEXT by Myson

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  2. 映画『ヌーヴェルヴァーグ』ギヨーム・マルベック/ゾーイ・ドゥイッチ
  3. 映画『大統領のケーキ』バニーン・アハマド・ナーイフ
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