REVIEW

プラスチックの海

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『プラスチックの海』

これから生きていく上でいろいろと怖くなるくらい、かなりショッキングな内容です。最近、買い物時のビニール袋が有料となり、プラスチックゴミへの関心は若干高まった感がありますが、それだけでは全然足りないことを実感します。この世にプラスチックが生まれてから、その便利さによって私達の周囲にはプラスチックが溢れていて、世界中で膨大な量のプラスチックが生成されては捨てられています。本作は、その多くが海に流れ出ているのを発端に、環境はもちろん、私達の体内が思いもしないところまで汚染されている状況を伝えるドキュメンタリーです。
海の汚染で魚がプラスチックを呑み込み死んでしまうのは想像がつきますが、それだけでは終わりません。プラスチックは分解されないので、とても小さな粒となり、小さな海洋生物にも食べられます。それが食物連鎖によって、あらゆる動物を経由し、人間を含めた動物全体が口にすることになります。また、石油から作られているプラスチックは燃えやすいので、燃料代わりに使われているケースも出てきますが、その煙には内分泌かく乱物質と呼ばれるものが含まれていることが明かされます。それは体内でホルモンのような働きをし、正常なホルモンの働きや生成を邪魔したり、体内の様々なシステムに影響を及ぼします。結果、代謝や生殖、幼児の成長にも害をもたらすわけですが、煙でなくてもゴミ溜めから出てくるガスにも同じことが言えます。一例としてツバルの現状が映りますが、美しい島国だったはずのツバルは今ではゴミだらけで、ガン患者や不妊の人が増えているとのことで、大変衝撃的です。
その他、知らず知らず、赤ちゃんや子どもにも影響していて、実際に今の子ども達の身体にも成分的に汚染物質が多くあることなども伝えられます。私達は捨てて終わりと思っていても、巡り巡って自分達に影響を及ぼしていることが大いに伝わってきます。この現状は知らないと本当に怖いです。全部今すぐここに書いてしまいたいくらいの衝撃の事実が描かれているのですが、今できることや解決のための方法なども出てきますので、ぜひご自身の目で確かめてください。

デート向き映画判定
映画『プラスチックの海』

お互いの身体を気づかい、将来一緒に暮らすことを考える意味でも、デートで一緒に観るのも良いと思います。自分達の世代が良ければそれで良しという人もいると思いますが、そういったところで価値観の違いも見えるので、2人の相性を占う意味でも観てみてください。生活のあらゆるところにプラスチックがあるので、今後どう扱っていくかというところで、思っている以上に価値観の差がカップルの関係にも影響するのではと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『プラスチックの海』

環境問題に関心がなくても、観るとすごく身近な問題であることがわかるので、自然に引き込まれるはずです。キッズやティーンの皆さんはこれからまだ何年も生きていかなければいけないので、このままこの問題が放置されれば、もっと深刻な状況に直面することになります。それが国ごとの問題ではなく世界レベル、地球レベルの問題であることもわかるので、社会勉強ということに留まらず、自分達の差し迫った問題として観て欲しいと思います。

映画『プラスチックの海』

『プラスチックの海』
2020年11月13日より全国順次公開
ユナイテッドピープル
公式サイト

TEXT by Myson

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『鬼胎(クィテ) 黒い修道女』ソン・ヘギョ 悪魔退治のノウハウ—韓国映画にみる悪魔祓い

今回は韓国映画の悪魔祓いにスポットを当ててご紹介します。

映画『HELP/復讐島』レイチェル・マクアダムス HELP/復讐島【レビュー】

本作のストーリーと演出はぶっ飛んでいて…

Netflixドラマ『ザ・ポリティシャン シーズン1』ジェシカ・ラング ジェシカ・ラング【ギャラリー/出演作一覧】

1949年4月20日生まれ。アメリカ、ミネソタ州クロケット出身。

【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集! 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

2025年10月から始めた映画学ゼミは、皆様のおかげで第4回(全8コマ)を実施できました。本当にありがとうございます! 2026年に入り、プチリニューアルし、第5回を実施します。

映画『ランニング・マン』グレン・パウエル ランニング・マン【レビュー】

1982年、原作者のスティーヴン・キングはリチャード・バックマンというペンネームで、本作の原作小説「ランニング・マン」を出版し、1985年にキング本人の名前で…

映画『終点のあの子』當真あみ/中島セナ 終点のあの子【レビュー】

『伊藤くんA to E』『私にふさわしいホテル』『早乙女カナコの場合は』などの原作者としても知られる柚木麻子のデビュー作「終点のあの子」が映画化…

映画『ダウントン・アビー/グランドフィナーレ』ローラ・カーマイケル ローラ・カーマイケル【ギャラリー/出演作一覧】

1986年7月16日生まれ。イギリス出身。

映画『MERCY/マーシー AI裁判』クリス・プラット/レベッカ・ファーガソン MERCY/マーシー AI裁判【レビュー】

人間 vs. AIという構図になっているかと思いきや…

映画『ヒグマ!!』鈴木福/円井わん ヒグマ!!【レビュー】

『先生を流産させる会』『ライチ☆光クラブ』『許された子どもたち』等を手がけた内藤瑛亮監督作ということで、社会問題を絡めた作品だろうと予想…

映画『エクストリーム・ジョブ』リュ・スンリョン/イ・ハニ/チン・ソンギュ/イ・ドンフィ/コンミョン(5urprise) エクストリーム・ジョブ【レビュー】

本作の主人公は麻薬班の刑事5人です。彼等の登場シーンからコミカルで、一瞬で…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集! 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

2025年10月から始めた映画学ゼミは、皆様のおかげで第4回(全8コマ)を実施できました。本当にありがとうございます! 2026年に入り、プチリニューアルし、第5回を実施します。

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!
  2. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  3. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集

REVIEW

  1. 映画『鬼胎(クィテ) 黒い修道女』ソン・ヘギョ
  2. 映画『HELP/復讐島』レイチェル・マクアダムス
  3. 映画『ランニング・マン』グレン・パウエル
  4. 映画『終点のあの子』當真あみ/中島セナ
  5. 映画『MERCY/マーシー AI裁判』クリス・プラット/レベッカ・ファーガソン

PRESENT

  1. 映画『アウトローズ』ジェラルド・バトラー
  2. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』チャージングパッド
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP