REVIEW

コンジアム

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『コンジアム』イ・スンウク/パク・ジヒョン/パク・ソンフン/オ・アヨン/ムン・イェウォン

YouTubeの恐怖動画を配信する人気チャンネルで稼ごうと目論む若者達が、意気揚々と廃墟に出かけ、生リポートをするという設定なので、この後何が起きるのかはみえみえではありますが、わかっちゃいながら、こういうホラーって観ちゃいますよね(笑)。韓国では、2018年3月に公開されるや否や、公開からわずか15日間で観客動員は256万人を越え、『箪笥』(2003)に次ぐ韓国ホラー映画歴代興収2位を記録する大ヒットを飛ばしています。本作はモキュメンタリーとなっていますが、6つのタイプのカメラ、19台のカメラで同時に撮影されており、映画史上初の俳優による撮影を敢行しています。スマホやゴープロなどでも撮っているのがわかりますが、まさに“今どき”な演出がリアリティを増し、韓国でもヒットに繋がったのではと思います。そして物語の舞台となっている廃墟で、タイトルについている“コンジアム”とは、京畿道広州市に実在し、今は廃墟となったコンジアム精神病院のこと。ここは世界7大心霊スポットに選出されているようですが、実在すると言われると怖さが増しますよね。ホラーを観慣れている立場からすると、怖さはそれほどでもなかったのですが、普段あまりホラーを観ない人にはちゃんと刺激があると思います。私は怖さよりも、後半の恐怖を表す“顔芸”オンパレードに惹かれました。俳優さん達が自分達でカメラを持って撮影されているわけですが、クライマックスは顔のドアップシーンがふんだんに使われていて、惜しげもなく、すごい表情を見せてくれます。美男美女が揃っているのに、ここまでするとはスゴい!こういう表情まで見せる俳優魂に感心しました。ホラーとして観るも良し、俳優さん達の表情を楽しむも良し、撮影方法のアレコレに注目するも良しの作品です。

デート向き映画判定
映画『コンジアム』イ・スンウク/パク・ジヒョン/オ・アヨン/ムン・イェウォン

吊り橋効果満点なので、デートで観ると距離が縮まるはず。でも、実在の心霊スポットを舞台にしているというところで、本気で霊感が強い人は何かしらの影響を受けたりするのかなという点は注意が必要でしょう。デートで観る方は、モキュメンタリーなので、登場人物達と一緒に廃墟ツアーに行く感覚で楽しんで頂ければと思いますが、映画を観終わった後に気分を入れ替えたい人もいるかも知れないので、昼間に観るほうが良さそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『コンジアム』

キッズやティーンの皆さんは、YouTubeで動画を観たり、スマホやゴープロなどで動画を撮ったりすることに興味がある人も多いだろうし、自分はやらなくても身近でそういうことに触れている人も多いと思います。なので、この物語をより身近に感じられるでしょうし、キャッキャ言いながら盛り上がるには抜群の作品なので、肝試し気分で友達を誘ってみてはどうでしょうか?

2019年3月23日より全国順次公開
ブロードウェイ
公式サイト

© 2018 showbox and HIVE MEDIA CORP ALL RIGHTS RESERVED.

TEXT by Myson

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『THE MONKEY/ザ・モンキー』クリスチャン・コンヴェリー THE MONKEY/ザ・モンキー【レビュー】

怖いはずなのにどこか可笑しい絶妙なバランスの本作は、スティーヴン・キングの短編を原作としています…

映画『戦争と女の顔』ヴィクトリア・ミロシニチェンコ ヴィクトリア・ミロシニチェンコ【ギャラリー/出演作一覧】

1994年5月17日生まれ。ロシア出身。

映画『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー 『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー

フランスで3週連続NO.1(仏映画興収/実写映画において)を獲得し、260万人動員の大ヒットを記録した話題作『ファンファーレ!ふたつの音』。今回は本作のエマニュエル・クールコル監督にインタビューさせていただきました。

映画『ひゃくえむ。』 ひゃくえむ。【レビュー】

魚豊著の『チ。 ―地球の運動について―』がすごく好きなので、絶対に本作も…

映画『お嬢と番犬くん』櫻井海音 櫻井海音【ギャラリー/出演作一覧】

2001年4月13日生まれ。東京都出身。

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『THE MONKEY/ザ・モンキー』クリスチャン・コンヴェリー
  2. 映画『ひゃくえむ。』
  3. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  4. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  5. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP