REVIEW
本作の冒頭では、作り手からのメッセージが映し出されます。そのメッセージから、優しさとともに、届けたい思いが強くあって本作が作られたことが伝わってきます。
主人公は、幼くして両親を失い、叔母のオルガのもとで暮らすことになった少年エリオです。オルガは宇宙飛行士を目指していて、米軍基地で衛星などの軌道を分析するアナリストとして働きながらも、エリオとの新生活を最優先します。でも、エリオはなかなか居場所を感じられずにいます。そんななか、エリオは宇宙人の存在を知り、他の星に行きたいと考えるようになります。

“星つなぎの”とタイトルについているので、宇宙に関係するストーリーというところは想像できるでしょう。どうやって宇宙と結びつきができるのかが一つ目の見どころ、二つ目の見どころは、エリオが思わぬ役割を期待される点です。エリオはある場所で起きている問題を解決する役割を担います。その問題に関わるキャラクター達は、一見、優しそうなキャラクターもいれば、とても強くて怖そうなキャラクターもいて、それぞれの第一印象がその後の展開をおもしろく見せる演出に効果を発揮しています。

最初は怖いと思った行為が、真逆の意味だったり、見た目と中身にギャップがあったり、外見と内面から、その人らしさとは何かを表現している点も秀逸です。そして、自分の心の中で抱えこんだままにしないで、大切な相手にはきちんと伝えることの大切さも描かれています。

宇宙人達のキャラクターがとてもユニークなので、難しい事を考えずに観て楽しいのはもちろん、本当はわかり合えるし、お互いに大切に思っているのに伝え合えていない関係を客観視する機会にもなるので、子どもはもちろん大人も考えさせられる要素があります。クスクス笑えるシーンもありつつ、クライマックスはウルウルさせられて、最後はどこかにきっと居場所があるとホッとできると思います。
デート向き映画判定

カラフルで美しい宇宙空間にいる感覚で楽しく観られてホッコリできるストーリーなので、デートで観ると和やかなムードになるでしょう。自分が子どもの頃の話や家族の話をしたくなるストーリーなので、初デートや付き合いたてのカップルは、会話のきっかけにできるのではないでしょうか。
キッズ&ティーン向き映画判定

友達ができないという悩みや、家族に本音を言い出せない悩みなど、表にはあまり出さないけれど、誰もが一度は感じたことのある孤独感をテーマにしたストーリーです。本作を観て自分の問題がすぐに解決するわけではないとしても、皆同じように悩んでいるということがわかるだけでも、1人じゃないと思えるかもしれません。そうやって少し視野が広がれば、見える景色も変わって、ちょっとだけでも前向きになれると思います。

『星つなぎのエリオ』
2025年8月1日より全国公開
ウォルト・ディズニー・ジャパン
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2025年7月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

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