映画『バーフバリ エピック4K』来日舞台挨拶:プラバース、ショーブ・ヤーララガッダ(プロデューサー)
2025年に劇場公開10周年を迎える大ヒット作『バーフバリ 伝説誕生』と『バーフバリ2 王の凱旋』を一つの作品として再編集し、壮大な物語を4K映像で体験できる『バーフバリ エピック4K』の日本公開を目前にして、バーフバリ役のプラバースと、プロデューサーのショーブ・ヤーララガッダが来日しました。

会場からの熱狂的な歓声と拍手に迎えられ、登壇したプラバースは、日本語で「ミナサン、コンバンハ。マヒシュマティ!」と挨拶しました。

ショーブ・ヤーララガッダ:
本当にこのように歓迎してもらえるのは嬉しいです。ファンの皆様、今回はプラバースさんと来ることができ、喜びもひとしおですよね。多くの愛をありがとうございます。

プラバース:
本当に自分の感情の高ぶりを感じているスペシャルな日です。10年間待ちました。S.S.ラージャマウリ監督やそのご家族、ショーブさんやそのご家族から、日本の皆さんの熱い気持ちをずっと聞いていました。だから、インドと日本、両方の国が自分の国のように感じています。やっとこの想いを直接皆さんにお伝えすることができました。皆さん、愛しています。
MC:
改めてこの『バーフバリ』についてお伺いしたいんですけれども、まずプラバースさん、この映画に出演することになった経緯を教えてもらえますか?

プラバース:
実はラージャマウリ監督から直々に電話がありました。そして、ラージャマウリ監督は王に関する話を映画化したいということで、私が適任ではないかと声をかけてくださったんです。監督は王にまつわる話を5つ考えて、5つ目がこの『バーフバリ』という形になりました。非常に高い予算だったので、監督も少し心配していたのだと思います。通常のインド映画より10倍、30倍近い予算でした。ですが、私の隣にいるこの方が、ラージャマウリ監督のアイデアを実現するために、クレイジーなこの方がそれをまとめてくれて、実際に撮影に至ったわけです。
MC:
完成までに約3年かかっているわけです。バーフバリの役を本当に素晴らしい役の切り替えでプラバースさんは演じていらっしゃいますよね。どうやって役を維持しながら過ごしていたのでしょうか?
プラバース:
パート1、2と分かれたような作品に取り組むのは初めてでした。他の作品には関わらず、約4年半ほどずっとこの一つの作品に関わっていたわけです。ですから、5年間ずっとこの映画だけに集中できたということが、やはり役作りに役立ったと感じています。他の作品をせずに、シグルード、そしてバーフバリになっていくという過程を、自分が役としてずっと保つことができたわけです。本当にこの役は強力でパワフルで、なおかつ深みがあるキャラクターでした。そして非常にパワフルな監督がいて導いてくれたということが、5年間なんとか集中力を維持できた所以だと感じています。

MC:
大スクリーンで再び『バーフバリ』が観られるわけですよ。今まではパート1、パート2でした。それが、1本で見られるわけです。この『バーフバリ エピック4K』を作ろうと言い出したのはどなたのアイデアだったのでしょうか?
ショーブ・ヤーララガッダ:
インドでの『バーフバリ』公開から10年を迎え、何かお祝いのリリースをしたいという気持ちが監督にあって、もしこの2つの作品を組み合わせて1作にしたらどうなるのか、という監督の想いがスタートのきっかけでした。監督は編集に長い時間をかけました。元々2つに分かれていた4時間近くある作品が、あたかもシームレスに1つの作品を観たように感じられる、そういった作品は他では観られません。また別の作品のように感じてもらえるように、かなり時間をかけて編集をしました。監督は本当に全力を尽くしました。
プラバース:
この作品が出来上がるまで2年半ぐらい、どんな風になるのだろうかと、ちょっと不安な気持ちもあったんですね。私としては、この作品に関わった期間、高すぎる予算のこの作品に重労働も伴いました。何百日も仕事をして、そうしてこの作品が今度は1本の作品になる。どんな作品になるのだろうかというような気持ちで、いろいろな感情が入り混じっていました。ある意味、これは監督、プロデューサー、そして技術的な面でも大いなる実験ともいえますよね。作る過程ではストレスがあったんですけれども、幸い完成し、そして日本にこのように持ってきて皆さんに観てもらうことができて、成功できました。これは報われた気持ちです。
MC:
あまり具体的なシーンの話はできないと思いますが、ここが特に大変だったとか、『バーフバリ』の撮影で学んだことなどは何かありますか?

プラバース:
実は1つ追加されているシーンがあるんです。それは皆さんにとって新たな経験となると思います。時間をかけて作りました。いろいろなシーンがあるので、思い出深いシーンは本当に数限りないのですが、大変だったのは実は左の肩の手術をしなくてはならなかったことです。滝、山を登っていったあのシーンが大変でした。あとはやはりアマレンドラ・バーフバリの死、カッタッパとの葛藤、その後のシヴァガミのマヘンドラを生かしたいといったシーンと、本当にドラマを挙げたらキリがないですね。

『バーフバリ』の公開から10年が経ち、お二人のキャリアとインド映画界にもたらされた変化について語られました。
ショーブ・ヤーララガッダ:
『バーフバリ』の公開後、本当に多くのことが変わりましたね。インドのみならず国際的に成功したことによって、日本やアメリカでさまざまなインド映画がより上映されるようになりました。そして『RRR』がアカデミー賞を受賞したということも大きいですね。それによって、世界的なテルグ映画への関心が高まったこと。それは本当に映画界、テルグ映画にとってもとても肯定的で良い変化だと感じます。そして変わっていないもの、それは情熱と良い映画を作るという信念です。私達のインドの文化に根ざしながらも、世界中で受け入れられる普遍的な作品を作るという想いは変わっていません。

プラバース:
『バーフバリ』以前、私はインドのいち地域でのみ知られている俳優でした。それが国中に知られるようになり、それのみならず世界中で本当に多くの方が『バーフバリ』を観てくださって、私のことを知ってくださったというのが大きな変化です。世界的な『バーフバリ』の成功によって、私のギャラも上がりました(笑)。ただ、個人としては今でも学生時代の友人といつも一緒にいて、変わらず、自分としてはもうちょっとどうにかしたいなと思うんですけど、ずっとシャイなままです。それは全く同じで変わっていません(笑)。
イベントの終盤、来日が叶わなかったS.S.ラージャマウリ監督からのサプライズメッセージが読み上げられました。

【S.S.ラージャマウリ監督の手紙】
君のことはよく知っているよ。もし君が日本のファンの愛を試したのならば、今頃きっと涙しているに違いない。私は今まで4度日本を訪れたが、そのたびに繰り返し同じ質問をされたんだ。「プラバースはいつ日本に来るの?」と。ついに私の『バーフバリ』が、私の第二の故郷にやって来た。日本の友人の皆さん、今回は新作の制作のために来日は叶いませんでした。皆さんとお会いできず残念ではありますが、代わりにショーブが我らの王を連れて行きますので、どうぞ温かく迎えてくださればと思います。
愛を込めて、S.S.ラージャマウリ
プラバース:
毎回監督から日本での経験を聞いていました。それを聞いているだけでかなり感情が高ぶっていて、やっとそれを事前に聞いて行く準備をしてきたのですが、このように皆さんと接して、今回の経験は私の残りの人生でもずっと忘れることのない、一生忘れることのない経験だと思っています。本当に皆さん、愛をありがとうございます。
最後に、プロデューサーと王から日本のファンへメッセージが送られました。

ショーブ・ヤーララガッダ:
皆さん本当に愛を注いでくださってありがとうございます。そして映画をとても深く理解してくださっていることを嬉しく思います。この『バーフバリ エピック4K』は、『バーフバリ 伝説誕生』と『バーフバリ2 王の凱旋』と同じくらい楽しんでください。ありがとうございます。

プラバース:
皆さんのこれからぜひ映画をお楽しみください。そして、この『バーフバリ』ユニバースは大きくなっていて、アニメーションも控えています。ですから、私も本当にこんなにエモーショナルになっていますが、皆さん本当に今回はありがとうございます。
舞台挨拶中、ずっと観客のほうに笑顔で手を振っていたプラバースのシャイな仕草にも親近感が湧きました。4時間もの超大作を225分に凝縮した『バーフバリ エピック4K』。大きなスクリーンで観られるこの機会をお見逃しなく!
『バーフバリ エピック4K』来日舞台挨拶:
2025年12月5日取材 PHOTO&TEXT by Myson

『バーフバリ エピック4K』
2025年12月12日より2週間限定全国公開
ツイン
公式サイト
『バーフバリ 伝説誕生』REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定
『バーフバリ2 王の凱旋』REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定
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