REVIEW

階段の先には踊り場がある【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『階段の先には踊り場がある』植田雅/平井亜門

大学生の日常を描いた会話群像劇で、等身大の若者の心が見てとれるストーリーとなっています。別れてからも同棲は続けているカップルや、その2人と三角関係のような微妙な状態に陥っている女の子、大学時代から交際しているものの煮え切らない状態が続いているカップルなど、どのキャラクターもややこしい状況に置かれています。前に進みたいのか進むのが怖いのか、モジモジしている彼等の姿はもどかしくもあり、愛おしくもあります。だからこそ、彼等がどんな結末を迎えるのか気になる展開となっています。
また、良い意味で「もう〜面倒くさいな(笑)!」とツッコミたくなる会話が豊富で、思わずその会話に入りたくなります。同時に確かに大学生の頃ってこういうノリだったなと思えて、今大学生くらいの年頃の方も既に大人になった方も共感できると思います。また大人目線ではこういう“中途半端”を満喫できるのはこの頃の特権だなと思えて、どこか微笑ましくも感じます。
構成にも工夫があって、クライマックスでカラクリが明かされます。ラブストーリーとしてはもちろん、青春映画としても、等身大で共感できるストーリーです。

デート向き映画判定
映画『階段の先には踊り場がある』平井亜門/手島実優

キャラクター達と同じ状況にない方にとっては「何やってんだか〜」と微笑ましく観られますが、似たような状況に陥っている場合は、自分達の関係や未来を客観視して今後の関係を見直すことになるかもしれません。ですので、1人でじっくり観るか、友達と観るほうが気楽に楽しめるように思います。でも、劇中のカップルの状況や会話の内容について鑑賞後に話したくなる要素が多いので、友達と観るのが1番良さそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『階段の先には踊り場がある』植田雅/平井亜門/手島実優

恋愛って何だろうと手探りしている感覚も含めて、キャラクター達と同年代の皆さんは共感できると思います。皆さんも恋をすると、「一般的な恋愛関係のイメージに基づくと、これって変なの?」と思うことが出てくるかもしれませんが、若いうちはいろいろと試行錯誤できる時期なので、本作のキャラクターのように思うがままに日々を過ごしてみるのも良いのではないでしょうか(笑)。

映画『階段の先には踊り場がある』植田雅/平井亜門/手島実優/細川岳/朝木ちひろ

『階段の先には踊り場がある』
2022年3月19日より全国公開
レプロエンタテインメント
公式サイト

©LesProsentertainment
©SoichiroSuizu

TEXT by Myson

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『またヴィンセントは襲われる』カリム・ルクルー またヴィンセントは襲われる【レビュー】

主人公のヴィンセントは、ある日突然、会社でインターンの男性に襲いかかられ…

海外ドラマ『三体』エイザ・ゴンザレス ポッドキャスト【だからワタシ達は映画が好き】8〜「最近観たNetflix作品」

『三体』は全部観た方とぜひ共有したい、とある伏線についての話で盛り上がっています…

映画『カラーパープル』タラジ・P・ヘンソン タラジ・P・ヘンソン【プロフィールと出演作一覧】

1970年9月11日アメリカ、ワシントンD.C.生まれ。俳優、プロデューサー、監督。2001年『サウスセントラルLA』で注目を集め…

映画『胸騒ぎ』 胸騒ぎ【レビュー】

『胸騒ぎ』というタイトルなので、最初から嫌な予感にアンテナが立ってしまい…

映画『トランスフュージョン』サム・ワーシントン トランスフュージョン【レビュー】

ティーンエイジャーの息子のお父さん役を演じているサム・ワーシントン…

映画『夢の中』山﨑果倫/櫻井圭佑 夢の中【レビュー】

本作は、『蝸牛』でMOOSIC LAB 2019短編部門グランプリほか4冠を達成した都楳勝監督による最新作です。主人公のタエコ(山﨑果倫)の…

『ウォーレン・バフェット氏になる』ウォーレン・バフェット 本物かペテン師か【ビジネスの巨人】映画特集

儲け話というよりも人生訓として、良いお手本、悪いお手本の両方で、どのエピソードにも参考になる要素があります。

映画『無名』トニー・レオン 無名【レビュー】

第2次世界大戦下の1940年代上海で、中国共産党、国民党、日本軍のスパイが…

映画『FARANG/ファラン』ナシム・リエス 『FARANG/ファラン』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『FARANG/ファラン』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『ミセス・クルナス vs.ジョージ・W・ブッシュ』メルテム・カプタン ミセス・クルナス vs.ジョージ・W・ブッシュ【レビュー】

トルコ移民のラビエ(メルテム・カプタン)は、ある日、長男のムラートが旅先のパキスタンでタリバンの一員だと疑われて拘束されたことを知り…

部活・イベント

  1. 【ARUARU海ドラDiner】サムライデザート(カップデザート)
  2. 【ARUARU海ドラDiner】トーキョー女子映画部 × Mixalive TOKYO × SHIDAX
  3. 【ARUARU海ドラDiner】サポーター集会:パンチボール(パーティサイズ)
  4. 【ARUARU海ドラDiner】プレオープン
  5. 「ARUARU海ドラDiner」202303トークゲスト集合

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『MIRRORLIAR FILMS Season5』横浜流星 映画好きが推すイイ俳優ランキング【国内20代編】

今回は、国内で活躍する20代(1995年から2004年生まれ)のイイ俳優の中から、昨今活躍が目覚ましい方を編集部の独断で70名選抜し、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』ティモシー・シャラメ 映画好きが選んだ2023洋画ベスト

正式部員の皆さんに2023年の洋画ベストを選んでいただきました。どの作品が2023年の洋画ベストに輝いたのでしょうか?

映画『テルマ&ルイーズ 4K』スーザン・サランドン/ジーナ・デイヴィス あの名作をリメイクするとしたら、誰をキャスティングする?『テルマ&ルイーズ』

今回は『テルマ&ルイーズ』のリメイクを作るとしたら…ということで、テルマ役のジーナ・デイヴィスとルイーズ役のスーザン・サランドンをそれぞれ誰が演じるのが良いか、正式部員の皆さんに聞いてみました。

REVIEW

  1. 映画『またヴィンセントは襲われる』カリム・ルクルー
  2. 映画『胸騒ぎ』
  3. 映画『トランスフュージョン』サム・ワーシントン
  4. 映画『夢の中』山﨑果倫/櫻井圭佑
  5. 映画『無名』トニー・レオン

PRESENT

  1. 映画『FARANG/ファラン』ナシム・リエス
  2. 映画『猿の惑星/キングダム』オリジナルTシャツ
  3. 映画『九十歳。何がめでたい』草笛光子
PAGE TOP