REVIEW

ストレイ 犬が見た世界【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ストレイ 犬が見た世界』

本作の主人公は、犬の殺処分ゼロのトルコ、イスタンブールの街で暮らす野良犬達。犬の目線に合わせてローアングルで撮影されたドキュメンタリー作品で、トルコの人々の犬に対する愛情深さを感じると共に社会問題も見えてきます。トルコでは野良犬の捕獲や殺処分が違法とされているそうで、街で人間と野良犬が自然と共存している姿にはとても驚きます。日本でも野良犬の保護や殺処分ゼロを目指す活動などが行われていますが、本作ではそれとは異なる犬と人間の関係を提示されているようにも感じとれます。また、野良犬の中には難民の子どもと生活する犬もいて、そこから見えてくる子ども達の生活ぶりは大人として考えさせられる部分があります。
自身も愛犬家であるエリザベス・ロー監督は、2017年にトルコを旅した際に本作にも登場する野良犬のゼイティンと出会ったことをきっかけに、本作を制作したそうです。犬に密着して撮影を行うのはとても大変そうですし、その撮影技術も気になりますが、犬がカメラに怯えることなく自然体で映っている姿からは、人間との信頼関係がきちんと築かれていることが伺えます。
犬が主人公で特別なセリフやナレーションがない分、人間の自然な会話や街の騒音も際立って聞こえるので、客観性を持って社会を見つめることができますし、犬と人間の関係のみならずさまざまな考えを与えてくれる作品です。

デート向き映画判定
映画『ストレイ 犬が見た世界』

野良犬が主人公のドキュメンタリーなので、ムードを盛り上げる要素はありませんが、犬好きか動物愛護に興味があれば一緒に観ても良いと思います。本作に登場する野良犬はとてものびのびと生活しているので、ペットを飼っているor飼う予定の方は改めて動物と人間の関係について見直すきっかけにもなりそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ストレイ 犬が見た世界』

特別なセリフやナレーションはなく、ありのままの犬の姿が映し出されているので、皆さんにも素直な気持ちで観て欲しいと思います。ティーンの場合はトルコの野良犬がどんな生活を送っているのかに注目して、日本との違いも考えてみてください。トルコと日本とで社会的なルールが違う部分もあるので、気になった点は鑑賞後に調べてみるのもオススメです。

映画『ストレイ 犬が見た世界』

『ストレイ 犬が見た世界』
2022年3月18日より全国順次公開
トランスフォーマー
公式サイト

© 2020 THIS WAS ARGOS, LLC

TEXT by Shamy

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『カミング・ホーム』ベン・キングズレー/ハリエット・サンソム・ハリス/ジェーン・カーティン 『カミング・ホーム』トーク付き一般試写会 3組6名様ご招待

映画『カミング・ホーム』トーク付き一般試写会 3組6名様ご招待

映画『ユージュアル・サスペクツ』ガブリエル・バーン/スティーヴン・ボールドウィン/ケヴィン・スペイシー/ケヴィン・ポラック あの名作をリメイクするとしたら、誰をキャスティングする?『ユージュアル・サスペクツ』

今回の「勝手にキャスティング企画!」では、『ユージュアル・サスペクツ』のリメイクを作るとしたら?と…

映画『木挽町のあだ討ち』柄本佑/渡辺謙 木挽町のあだ討ち【レビュー】

原作の「木挽町のあだ討ち」(永井紗耶子著)は、第169回直木三十五賞(通称、直木賞)、第36回山本周五郎賞を受賞したベストセラー…

WOWOW連続ドラマ『北方謙三 水滸伝』織田裕二 織田裕二【ギャラリー/出演作一覧】

1967年12月13日生まれ。神奈川県出身。

映画『ロビー! 4000億円を懸けた仁義なき18ホール』ハ・ジョンウ ロビー! 4000億円を懸けた仁義なき18ホール【レビュー】

ハ・ジョンウが監督、脚本(キム・ギョンチャンと共同脚本)、主演を務める本作は、ロビー活動における接待ゴルフをテーマに…

海外ドラマ『9-1-1 LA救命最前線 シーズン7』ケネス・チョイ ケネス・チョイ【ギャラリー/出演作一覧】

1971年10月21日生まれ。アメリカ出身。

トーキョー女子映画部チャンネルpodcast ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】あの映画がおもしろいと思う本当の理由『28年後… 白骨の神殿』『HELP/復讐島』…etc.

今回からテーマを刷新。当WEBサイトのスタンスと変えて、ネタバレありで、個人的にツボにハマったポイントをざっくばらんにお話しています。

映画『超時空英雄伝エイリアノイド PART1』キム・テリ 超時空英雄伝エイリアノイド PART2【レビュー】

PART1に続く本作では、過去パートにあたる高麗末期にいるムルク(リュ・ジュンヨル)とイアン(キム・テリ)をはじめとした面々が…

映画『センチメンタル・バリュー』レナーテ・レインスヴェ/インガ・イブスドッテル・リッレオース センチメンタル・バリュー【レビュー】

『わたしは最悪。』のヨアキム・トリアー監督とレナーテ・レインスヴェが再びタッグを組んだ本作は、第78回カンヌ国際映画祭において、映画祭最長の19分間に及ぶスタンディングオベーションを巻き起こし、見事グランプリを受賞…

映画『梟−フクロウ−』リュ・ジュンヨル リュ・ジュンヨル【ギャラリー/出演作一覧】

1986年9月25日生まれ。韓国出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ユージュアル・サスペクツ』ガブリエル・バーン/スティーヴン・ボールドウィン/ケヴィン・スペイシー/ケヴィン・ポラック あの名作をリメイクするとしたら、誰をキャスティングする?『ユージュアル・サスペクツ』

今回の「勝手にキャスティング企画!」では、『ユージュアル・サスペクツ』のリメイクを作るとしたら?と…

映画『教皇選挙』レイフ・ファインズ/スタンリー・トゥッチ 映画好きが選んだ2025洋画ベスト

正式部員の皆さんに投票していただいた2025年洋画ベストの結果を発表!2025年の洋画ベストに輝いたのは!?

【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集! 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

2025年10月から始めた映画学ゼミは、皆様のおかげで第4回(全8コマ)を実施できました。本当にありがとうございます! 2026年に入り、プチリニューアルし、第5回を実施します。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!
  2. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  3. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集

REVIEW

  1. 映画『木挽町のあだ討ち』柄本佑/渡辺謙
  2. 映画『ロビー! 4000億円を懸けた仁義なき18ホール』ハ・ジョンウ
  3. 映画『超時空英雄伝エイリアノイド PART1』キム・テリ
  4. 映画『センチメンタル・バリュー』レナーテ・レインスヴェ/インガ・イブスドッテル・リッレオース
  5. 映画『嵐が丘』マーゴット・ロビー/ジェイコブ・エロルディ

PRESENT

  1. 映画『カミング・ホーム』ベン・キングズレー/ハリエット・サンソム・ハリス/ジェーン・カーティン
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP