REVIEW
原作の「木挽町のあだ討ち」(永井紗耶子著)は、第169回直木三十五賞(通称、直木賞)、第36回山本周五郎賞を受賞したベストセラーです。そして、本作は『東京タワー』『大停電の夜に』などを手掛けた源孝志が監督、脚本を務め、柄本佑、長尾謙杜、瀬戸康史、滝藤賢一、山口馬木也、野村周平、高橋和也、正名僕蔵、沢口靖子、北村一輝、渡辺謙など豪華キャストが名を連ねています。

1810年(文化7年)1月16日、江戸の木挽町にある歌舞伎の芝居小屋“森田屋”で上演された「仮名手本忠臣蔵」の千秋楽は、多くの客で賑わっていました。本番が終わり、客が一気に外へ出てくると、森田屋のすぐそばで“あだ討ち”が起こります。そこで多くの野次馬達は、あだ討ちを果たした若者が手に相手の生首を持っている姿を目に焼き付けます。

原作を未読で、本作の前情報も入れずに観たので、いきなりあだ討ちから始まるというところがまず意外でした。その後に登場する加瀬総一郎(柄本佑)の魂胆もしばらく明かされないので、グングン物語に引き込まれます。

謎が深まる一方、良い塩梅で伏線を匂わせる違和感も出ていきます。そうしてジワジワと「もしかして…」という要素が出てくるので、心地よく推理が進んでいく感覚を味わえます。

そして、クライマックスが近づくと一気に伏線が繋がっていく爽快感があります。でも、そこで終わらず、カラクリがわかった後にもスリルを味わえます。

役者達の名演も見もので、特にキーパーソンである伊納菊之助役の長尾謙杜の佇まい、演技は本作の要になっています。芝居小屋にまつわるストーリーとして、エンタテインメントの意義が語られている点でも共感を覚えます。時代劇特有の堅苦しさもないので誰にでも観やすく、老若男女問わずオススメの1作です。
デート向き映画判定

ラブストーリーの要素はないからこそ、デートでも気楽に観られます。生首が出てくる点がお互いに許容範囲であれば、デートで観るのも良いでしょう。推理ものなので、どこでカラクリを見破られたかなど、観終わった後の会話のネタも豊富に得られそうです。
キッズ&ティーン向き映画判定

本作はフィクションですが、推理する上で、江戸時代の藩や藩士の掟などを同時に理解する必要が出てくるので、キッズには少々ハードルが高いかもしれません。ただ、学校で日本史を学び始めて興味を持ったなら、本作を観た後に実際の日本史ではどんな時代だったのかを調べると、一層日本文化に興味が湧くのではないでしょうか。

『木挽町のあだ討ち』
2026年2月27日より全国公開
東映
公式サイト
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©2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 ©2023 永井紗耶子/新潮社
TEXT by Myson
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「木挽町のあだ討ち」永井紗耶子 著/新潮文庫
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情報は2026年2月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

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