REVIEW
『M3GAN/ミーガン』を手掛けたブラムハウスのチームが本作でも進化し過ぎたAIの脅威を描いています。

主人公のカーティス(ジョン・チョウ)は、妻のメレディス(キャサリン・ウォーターストン)と3人の子ども達と暮らしています。カーティスは取引先から、最先端のAI技術を搭載した家庭用機器“アイア”のモニターを頼まれます。そして、カーティスの自宅に設置された“アイア”は家族の困り事を見抜き、想像以上の方法で解決に導きます。でも、あまりの性能の高さに恐れを抱いたカーティスは、“アイア”の使用をやめようとします。ただ、“アイア”はあの手この手でカーティスの一家の一員になろうと画策します。

冒頭ではスマートフォンやタブレットといった電子機器が生活に欠かせないものであると同時に、特に子ども達にとっては中毒性のあるものになっている様子が映し出されます。さらに、スマートフォンを持つことが当たり前、SNSをやることが当たり前の状況が、子ども達の生活にどのような影響を与えているかが描かれています。そんななかトラブルに巻き込まれた子ども達を“アイア”はAIらしい方法で助けます。最初は頼もしく感じる半面、過激な方法にエスカレートしていくので、人間との違いを実感するでしょう。

「所詮AIだからオフラインにすればいいでしょ」と考える方もいるでしょう。でも、そう簡単に“アイア”は排除できません。その先の展開は、AIとの会話が現実世界にも影響を及ぼしている状況を考えれば、全くない話ともいえません。そして、結末まで観ると、『M3GAN/ミーガン』よりもずっと恐ろしいと感じるのではないでしょうか。

本作には、ジョン・チョウ、キャサリン・ウォーターストンの他、デヴィッド・ダストマルチャンと実力派俳優が名を連ねています。デヴィッド・ダストマルチャンは、本作でも不気味な役柄を好演しています。エンタテインメントとして楽しみつつ、今後のAIとの上手い付き合い方を検討するきっかけにご覧ください。
デート向き映画判定

スマートフォンやタブレットの使用については、お子さんがいる家庭では特に夫婦で議論する機会もあるのではないでしょうか。本作でも、まさに家庭内の利用が議論されます。AIの利用によって助けられる部分がある一方で、プライバシーがきちんと保たれているのか、もっといえばAIの情報に洗脳されてしまわないかなど注意すべきポイントにも目が向くと思います。生活を共にするカップルとしては本作鑑賞を機に情報共有しておくと良さそうです。
キッズ&ティーン向き映画判定

AIというとても便利なものが登場したことにより、恩恵を受けられる一方で、利用範囲についてきちんと線引きをした上で、考えて使わなければ、使う側ではなく使われる側になってしまうというリスクが出てきたともいえます。デジタル社会に生まれた若い皆さんは抵抗感が少ないからこそ、メディアリテラシーを身につける意味でも観て欲しい1作です。84分と短いので、小学生でも観やすいですよ。

『AFRAID アフレイド』
2025年12月26日より全国公開
キングレコード
公式サイト
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映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも
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TEXT by Myson
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情報は2025年12月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

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