REVIEW
物語の始まりは、1995年の韓国、テグ。学校でいじめられていたドンジュン(青年期:ホン・サビン/大人期:シム・ヒソブ)は、同じマンションに住むカンヒャン(シン・ジュヒョブ)と仲良くなります。カンヒャンが聞く音楽や読む本は大人びたものが多く、彼自身が独特の世界観を持っています。そんなカンヒャンにドンジュンは憧れを抱いています。でも、ある日2人が離ればなれになる出来事が起きてしまいます。

2人の少年が交わす会話から、彼等が置かれた状況や性格が伝わってきます。特に冒頭シーンは後々の展開に意味をもたらしており、日々の一見たわいもないやり取りがドンジュンの心に残り、長らく影響していることがわかります。

タイトルからわかる通り、本作はある出来事を起点として、“もしもこうだったら…”という設定のもと、3通りのストーリーが描かれています。何かが叶っている一方で、別の部分では何かが欠けていたり、どれか1つが正解ではなく、捉え方次第である点は観ていてわかるでしょう。

そして、“もしも”という考えそのものに対して、この作品なりの哲学が描かれているといえます。そのメッセージをどう捉えるかは、観る側に委ねられています。また、本がキーアイテムとなっているので、読書好きな方にも楽しめる1作となっています。
デート向き映画判定

青春時代の秘めた恋を描いていて、友達以上恋人未満の2人は特に共感する点が多いように思います。邦題に「愛を伝えられなかった僕」とあるものの、ラブストーリーがメインというよりは、ドンジュンがあまり人に対して心を開けずに孤独に過ごしながらも、徐々に人との繋がりに救われていく姿を描いているので、どんな関係性のカップルでも観やすいでしょう。
キッズ&ティーン向き映画判定

ごく普通の青年が主人公だからこそ、日々の辛さが生々しく感じられる部分もあります。ただ、ドンジュンは苦悩を経たからこそ何をすべきかを見つけ出します。ティーンが抱える孤独感、空虚感が描かれているので、皆さんも等身大で観られるのではないでしょうか。

『あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。』
2025年10月31日より全国順次公開
日活、KDDI
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2025年10月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。




























