REVIEW

アイ・アム まきもと【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『アイ・アム まきもと』阿部サダヲ

『舞妓Haaaan!!!』『なくもんか』『謝罪の王様』に続き、阿部サダヲと水田伸生監督が4度目のタッグを組んだ作品というだけでも観たくなる方が多いのではないでしょうか。本作は、クスッと笑えるコミカルなシーンもありつつ、人間の死や、人と人の心の繋がりについて考えさせられる作品です。
市役所で働く主人公の牧本(阿部サダヲ)は、身寄りがなく亡くなった人を無縁墓地に埋葬する“おみおくり係”をしています。そんな彼が、1人で亡くなったある老人の部屋を訪れたことをきっかけに、故人に関係する人を探しにいきます。牧本の行動は時にお節介や迷惑になってしまうこともあり、ちょっとやりすぎだなと思う場面もあります。それでも目的に向かって最後まで突き進んでいく彼の姿には心打たれます。
阿部サダヲにとって牧本はとてもハマり役で、嫌味のないキャラクターに上手く昇華させています。そして、その脇で登場する満島ひかり、松下洸平、でんでん、宮沢りえ、宇崎竜童らもそれぞれ個性的なキャラクターを好演しています。牧本が不器用ながらも人々の心を動かしていく姿はとても素敵ですし、どんな人でも心に響く部分があるのではないでしょうか。これを機に自分の周りの人達との関係を見直すきっかけにもなると思います。

デート向き映画判定
映画『アイ・アム まきもと』阿部サダヲ/満島ひかり

気まずくなる要素がないので、デートで観ても問題ありません。恋愛については描かれていませんが、本作において人間関係も1つのテーマとなっているので、参考になる部分があるのではないでしょうか。また、本作では牧本が故人に関係のあった人達を追う姿が描かれているので、鑑賞後にお互いの家族や友人について話すのもオススメです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『アイ・アム まきもと』阿部サダヲ/松下洸平/でんでん

皆さんも純粋に楽しめる作品です。牧本は、とても真面目な性格で、一度やると決めたことに真っ直ぐ突き進んでいきます。ただし牧本の場合、真っ直ぐになりすぎてしまい、時々人に迷惑をかけることもあります。彼の良い面は真似しつつ、皆さんは場の空気を読むことも忘れないでくださいね。

映画『アイ・アム まきもと』阿部サダヲ/満島ひかり/宇崎竜童/松下洸平/でんでん/松尾スズキ/坪倉由幸(我が家)/宮沢りえ/國村隼

『アイ・アム まきもと』
2022年9月30日より全国公開
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト

©2022 映画『アイ・アム まきもと』製作委員会

TEXT by Shamy

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『THE MONKEY/ザ・モンキー』クリスチャン・コンヴェリー THE MONKEY/ザ・モンキー【レビュー】

怖いはずなのにどこか可笑しい絶妙なバランスの本作は、スティーヴン・キングの短編を原作としています…

映画『戦争と女の顔』ヴィクトリア・ミロシニチェンコ ヴィクトリア・ミロシニチェンコ【ギャラリー/出演作一覧】

1994年5月17日生まれ。ロシア出身。

映画『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー 『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー

フランスで3週連続NO.1(仏映画興収/実写映画において)を獲得し、260万人動員の大ヒットを記録した話題作『ファンファーレ!ふたつの音』。今回は本作のエマニュエル・クールコル監督にインタビューさせていただきました。

映画『ひゃくえむ。』 ひゃくえむ。【レビュー】

魚豊著の『チ。 ―地球の運動について―』がすごく好きなので、絶対に本作も…

映画『お嬢と番犬くん』櫻井海音 櫻井海音【ギャラリー/出演作一覧】

2001年4月13日生まれ。東京都出身。

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『THE MONKEY/ザ・モンキー』クリスチャン・コンヴェリー
  2. 映画『ひゃくえむ。』
  3. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  4. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  5. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP