REVIEW

ミズ・マーベル【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
海外ドラマ『ミズ・マーベル』イマン・ヴェラーニ

パキスタンの血を引く主人公のカマラは、アベンジャーズが大好きでキャプテン・マーベルに憧れています。でも家族や教師は、いつもすぐに妄想にふける彼女を心配していて、ヒーローに憧れていることにも懐疑的です。そんななか、カマラはある出来事がきっかけで、祖先から受け継がれる特殊な能力に目覚めます。カマラは始めは喜んでいたものの、この能力のために重い運命を背負うことになると知り、葛藤します。

海外ドラマ『ミズ・マーベル』イマン・ヴェラーニ/マット・リンツ

本作にはパキスタン文化を感じさせるシーンが多く、宗教的背景も色濃く描かれている点で、マーベル作品の中でもかなりユニークです。また、物語の中で描かれる大きな対立は、インドとパキスタンの対立の比喩であることは一目瞭然で、観ようによってはかなり宗教的、政治的な作品といえます。ただ、宗教的、政治的テーマで描かれていても、高校生のカマラを主人公とし、ティーンの目線で物語を展開させている点で小難しい印象はなく、とても観やすくなっています。また、カマラや彼女の家族、友達は皆優しく穏やかで、完全な悪役が出てこない点で安心して観られます。この点は、前述したインドとパキスタンの対立の比喩として観た時に、公平な視点で描かれているということにも繋がるでしょう。同時に、宗教的な背景も相まって、カマラの周囲では女性の生き方に固定観念のある文化が根強く残っている点も印象的です。カマラや親友のナキアがその固定観念を打ち破る姿にも共感できます。

海外ドラマ『ミズ・マーベル』イマン・ヴェラーニ/マット・リンツ

シーズン1なのでまだまだ序章という内容ですが、ラストに映画『マーベルズ』に繋がるシーンが出てきます。『マーベルズ』の予告編を観たところ、このシーンはそのまま『マーベルズ』のシーンとしても出てくるようです。そして、もちろん『マーベルズ』にカマラは登場します。『マーベルズ』を観る前に、『ワンダヴィジョン』と共に本作も観ておいてください。

海外ドラマ『ミズ・マーベル』イマン・ヴェラーニ

『ミズ・マーベル』
2022年6月8日よりディズニープラスにて配信中
公式サイト

© 2022 Marvel

TEXT by Myson

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『四月の余白』夏帆 夏帆【ギャラリー/出演作一覧】

1991年6月30日生まれ。東京都出身。

映画『ナイトボーン -夜哭-』セイディ・ハーラ ナイトボーン -夜哭-【レビュー】

REVIEWいやー激しかったー!『ハッチング-孵化-』のハンナ・べルイホルム監督作で、お産…

映画『オデュッセイア』マット・デイモン オデュッセイア【レビュー】

本作を観て、多くの映画ファンに映画館で観なければ意味がないと思わせるノーラン監督作が、観客にもたらす特別な映画体験の根幹には何が共通しているのかを改めて考えました…

海外ドラマ『ザ・ボーイズ シーズン4』トメル・カポン トメル・カポン【ギャラリー/出演作一覧】

1985年6月15日生まれ。イスラエル生まれ。

映画『バックルームズ』キウェテル・イジョフォー バックルームズ【レビュー】

この短編の再生数はなんと2億回を突破し、パーソンズ監督は17歳で本作の映画化に取りかかり、19歳の時に撮影、20歳で長編デビューを果たしました…

映画『私たちは、ちょうどいい。』バービー・フェレイラ/ジョン・レグイザモ 『私たちは、ちょうどいい。』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『私たちは、ちょうどいい。』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『左利きの少女』ニーナ・イエ かわいいだけじゃ務まらない!名子役特集Vol.4

今回も、主役から脇役まで存在感を大いに発揮している名子役をご紹介します!

映画『TAVERNA DE GAGA―人生はまだまだ面白い―』パンツェッタ・ジローラモ 『TAVERNA DE GAGA―人生はまだまだ面白い―』キャスト&監督登壇!先行プレミア試写会 5組10名様ご招待

映画『TAVERNA DE GAGA―人生はまだまだ面白い―』先行プレミア試写会 5組10名様ご招待

映画『平行と垂直 』安田章大/のん 平行と垂直【レビュー】

主演の安田章大にとって初の企画作品ともなる本作は、自閉スペクトラム症の兄、大貴(安田章大)と、妹の希(のん)の物語です…

映画『オークストリートの異変』アン・ハサウェイ/ユアン・マクレガー オークストリートの異変【レビュー】

本作が斬新なのは、日常に突如恐竜が入り込んでくる点です。文字どおり、家に恐竜が来ちゃうんです…

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集! 【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集!

メタ認知は、自分で自分をわかるために必要な認知機能です。今回は、映画鑑賞においてメタ認知の働きによって、鑑賞後の印象が変わるはずという仮説のもと、メタ認知が働く映画鑑賞とそうでない映画鑑賞で何が異なるのかを一緒に考えます。本ゼミでは、映画鑑賞に絡めて日常にも役立つ心理学を取り上げています。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』ラミ・マレック 映画好きが選んだ実在アーティストの伝記映画ランキング

今回は実在アーティストの伝記映画について、正式部員の皆さんに投票してもらいました。さまざまな有名アーティストにまつわる作品がある中で上位にランクインしたのはどの作品でしょうか?

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集!
  2. 映画『四月の余白』一ノ瀬ワタル/上阪隼人
  3. 【映画学ゼミ第9回】「作品との心理的距離感に影響を与え得る情動知能」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『ナイトボーン -夜哭-』セイディ・ハーラ
  2. 映画『オデュッセイア』マット・デイモン
  3. 映画『バックルームズ』キウェテル・イジョフォー
  4. 映画『平行と垂直 』安田章大/のん
  5. 映画『オークストリートの異変』アン・ハサウェイ/ユアン・マクレガー

PRESENT

  1. 映画『私たちは、ちょうどいい。』バービー・フェレイラ/ジョン・レグイザモ
  2. 映画『TAVERNA DE GAGA―人生はまだまだ面白い―』パンツェッタ・ジローラモ
  3. 映画『さとこはいつも』有村架純/石田ひかり/姫野花春
PAGE TOP