取材&インタビュー

『おとななじみ』久間田琳加さんインタビュー

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映画『おとななじみ』久間田琳加さんインタビュー

幼なじみのまま“大人”になった男女のムズキュンラブストーリー『おとななじみ』。今回は井上瑞稀さんと共に主演を飾った久間田琳加さんにお話を伺いました。オカン系女子の楓とご自身との共通点や、コメディシーンの撮影裏の様子について聞いてみました。

<PROFILE>
久間田琳加(くまだ りんか):加賀屋楓 役
2001年2月23日生まれ。東京都出身。雑誌「non-no」専属モデルを務める。俳優としての主な出演作に、ドラマ『マリーミー!』(2020)、『青春シンデレラ』(2022)、『ブラザー・トラップ』(2023)、映画『ヌヌコの聖★戦~HARAJYUKU STORY〜』(2018)、Netflixドラマ『君に届け』(2023)、WOWOWドラマ『ながたんと青と-いち日の料理店-』などがある。

好きなことを仕事にできていることが嬉しい

映画『おとななじみ』井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズ Jr.)/久間田琳加/萩原利久/浅川梨奈

シャミ:
最初に原作を読んだ時に楓に対してどんな印象を受けましたか?

久間田琳加さん:
原作を読んだ時は、「こんなに笑えてキュンキュンする作品があるんだ!」と感じ、すごく新鮮でおもしろいと思いました。楓は元気いっぱいの性格ですが、好きな人の世話をしてしまうというオカン系女子で、私が上手く演じられるのか少し心配がありました。

シャミ:
久間田さんご自身と楓で似ていると感じたところや共感できたところはありますか?

映画『おとななじみ』久間田琳加さんインタビュー

久間田琳加さん:
一点集中してしまって他のことが見えなくなってしまうところは楓と近いと思います。私には兄がいるので、どちらかというと世話を焼いてもらっている側で、世話をする側になったことが今までほとんどありませんでした(笑)。なので、楓役はすごく新鮮でしたし、新しい人物像を知る良い機会になりました。

シャミ:
なるほど〜。楓を演じてご自身でも真似してみたいと思った部分はありますか?

久間田琳加さん:
料理上手なところです。唐揚げが得意なことが羨ましくて、そこは見習いたいです(笑)。

映画『おとななじみ』久間田琳加

シャミ:
楓の料理は本当に美味しそうでしたよね!楓役のために髪を切ったそうですが、他に役作りとして何か準備されたことはありますか?

久間田琳加さん:
原作の楓は表情がすごく豊かで、大きく動く場面もあり、私にはない要素がある人物だと思いました。私自身、かなり省エネをして生活していることを知るきっかけにもなりました(笑)。普段あんなに表情筋を動かすこともありませんし、撮影中はとにかく体をいっぱい動かしていた気がします。

シャミ:
原作があることで大変だった部分と演じやすかった部分はありますか?

映画『おとななじみ』久間田琳加さんインタビュー

久間田琳加さん:
やはり原作ファンの方もいらっしゃるので、皆さんの楓像に少しでも近づけるのかという不安がありました。でも、私は漫画を読むことが好きなので、好きなことを仕事にできていることが嬉しかったです。それに原作にはたくさんヒントが詰まっているので、演じる上ですごく助けられました。現場にも漫画が置いてあって、大事なシーンには付箋が貼られていたので、そのページを読み返して「この時はこういう表情をしていたんだ」と、確認していました。

シャミ:
クランクイン前に監督、スタッフ、キャストの方々でゲームや散歩などをしてコミュニケーションをとる時間があったそうですが、具体的にどんなことをされたのでしょうか?

久間田琳加さん:
最初は散歩をして、監督を中心に皆さんとお話をしました。散歩の後にジェンガ大会をしたのですが、その時に皆の緊張が一気にほぐれたと思います。ハル役の井上瑞稀さんともその時にお話ができ、同い年ということもあり、少しずつ距離を縮めることができました。あのコミュニケーションをとる機会がなかったら、この作品の楽しい空気感が出せなかったと思います。もちろんリハーサルもたくさん重ねましたが、撮影に入る前のあの時間があって本当に良かったです。

映画『おとななじみ』井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズ Jr.)/久間田琳加/萩原利久

シャミ:
楓とハルは、なかなか“幼なじみ”の関係を抜け出せずにいました。もし同じように幼なじみや付き合いの長い友人に恋をしている方が側にいたら、久間田さんはどのようにアドバイスしますか?

久間田琳加さん:
本当に難しいですよね。「気持ちを伝えてみたら?」と言いたいところですが、今回楓を演じた上でよく考えてみると、そんなに簡単ではないことをすごく感じました。なのでまずは相談に乗って、ベストなタイミングを一緒に探っていきたいです。

シャミ:
ハルと楓のように幼なじみや友人関係が長い場合だと余計に難しいですよね。

映画『おとななじみ』久間田琳加さんインタビュー

久間田琳加さん:
それまでの関係が壊れる可能性もありますもんね。自分の気持ちを伝えてしまったがゆえに元の関係に戻れないこともあるので、躊躇してしまう気持ちはすごくわかります。

シャミ:
ハルと楓のシーンには、キュンとする場面もあれば笑える場面もありました。久間田さんが特にお気に入りのシーン、または印象に残っているシーンがあれば教えてください。

久間田琳加さん:
特報映像にも入っているシーンですが、「髪の毛、食ってる」というシーンはお気に入りです。あのシーンは、楓がキュンキュンしていたところに、ハルが「髪の毛、食ってる」と言って、原作を読んだ時も思わずツッコミを入れたくなりました(笑)。撮影前からあのシーンを演じることをすごく楽しみにしていました。

映画『おとななじみ』井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズ Jr.)/久間田琳加

シャミ:
本編でもとても楽しめたシーンでした! 他にもコメディシーンがたくさんありましたが、現場の雰囲気はいかがでしたか?

久間田琳加さん:
意外とコメディを真剣に研究していたので、「いや、これはこのタイミングだと思う」など、皆で真面目に話していました。「髪の毛、食ってる」のシーンも、どこまでキスをする感じに見せて、どこからコメディにするのか考えて、何回か撮り直しました。ちょっとしたタイミングの差でだいぶ印象が変わるので、研究しつくした結果あのシーンが完成しました。

映画『おとななじみ』久間田琳加さんインタビュー

シャミ:
久間田さんご自身のお話も聞かせてください。モデルのお仕事もされていますが、俳優やモデルのお仕事に興味を持ったのはいつ頃でしょうか?

久間田琳加さん:
私はクラシックバレエを習っていたので、最初は必然的にバレリーナになると思っていました。でも、当時すごく大好きなモデルさんがいて、会ってみたいと思ったことをきっかけにオーディションに応募しました。当時はバレエをしながら仕事を始めて、いつの間にかこの世界にいたという感じでした。俳優のお仕事は、2年前に出演したドラマ『マリーミー!』という作品をきっかけに魅力を感じて、もっときちんと学んでみたいと思いました。

映画『おとななじみ』久間田琳加/萩原利久

シャミ:
モデルのお仕事が俳優のお仕事で活かされたり、逆に俳優のお仕事がモデルのお仕事で活かされたと感じることは何かありますか?

久間田琳加さん:
どちらかというと俳優のお仕事がモデル業に活かされることのほうが多いかもしれません。作品ごとに表現の幅が広がり、それがモデル業にも活かされている感覚があります。自分では特別意識していなかったのですが、モデル撮影のカメラマンの方や、周りのスタッフの方からも「表情が豊かになったね!」と言っていただく機会が増えています。

映画『おとななじみ』久間田琳加さんインタビュー

シャミ:
今後挑戦してみたいジャンルの作品や役などはありますか?

久間田琳加さん:
今回初めてコメディをやらせていただいたのですが、すごく楽しく演じられました。コメディは大変だとおっしゃる方もいると聞いていたので、自分はどうだろうと思っていましたが、すごく楽しくできたので、またコメディもできたら嬉しいです。

シャミ:
では最後の質問です。これまでで1番影響を受けた作品、もしくは俳優や監督など人物がいらっしゃったら教えてください。

映画『おとななじみ』久間田琳加さんインタビュー

久間田琳加さん:
私がラブストーリーを大好きになったきっかけの作品が『きみに読む物語』です。その作品を観た時に私もラブストーリーに出てみたいと思いました。なので、『おとななじみ』でラブストーリーができたことはすごく嬉しかったです。『きみに読む物語』の場合は純愛系で、今後そういった作品にも出たいと思うのですが、もう少し経験を重ねてから挑戦したいです。元々少女漫画が好きなので、今後もラブストーリーはやり続けたいです。

シャミ:
本日はありがとうございました!

2023年3月17日取材 PHOTO&TEXT by Shamy

映画『おとななじみ』井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズ Jr.)/久間田琳加/萩原利久/浅川梨奈

『おとななじみ』
2023年5月12日より全国公開
監督:髙橋洋人
出演:井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズ Jr.)/久間田琳加/萩原利久/浅川梨奈/岡本夏美/菊池亜希子/宍戸美和公/横澤夏子/村上健志(フルーツポンチ)/アン ミカ/松金よね子
配給:東映

ハルと楓は、4歳の時から隣に住む幼なじみ。お互い一人暮らしを始めた24歳の今も同じアパートの隣の部屋に住んでいる。楓はハルを想い続けているが、ハルは楓の気持ちに全く気づく様子はない。だらしないハルに楓はつい世話を焼きすぎ、オカン化してしまっていた。楓はハルとの進展のない関係について幼なじみの伊織と美桜に相談し、ハルを諦めることを宣言するが…。

公式サイト

©中原アヤ/集英社 ©2023「おとななじみ」製作委員会

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