REVIEW

ホワイトバード はじまりのワンダー【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』アリエラ・グレイザー/オーランド・シュワート

REVIEW

2018年に公開された『ワンダー 君は太陽』では、10歳の少年オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)が、生まれながらの障がいによる外見が原因でいじめられながらも、明るく優しく強い心で周囲の人々を包み込んでいく物語でした。その『ワンダー 君は太陽』でいじめっ子だったジュリアン(ブライス・カイザー)が、本作ではキーパーソンとなっています。本作の原作者も『ワンダー 君は太陽』と同じR・J・パラシオです。さらにジュリアン役は本作でもブライス・カイザーが演じています。子どもの頃の面影はあるけれど、すごく大きくなっているので見違えますよ。また、脇を固めるのは、ヘレン・ミレンとジリアン・アンダーソン、監督はマーク・フォースターということで、期待せずにはいられません。

映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』ブライス・ガイザー

いじめが原因で以前通っていた学校を退学になったジュリアンは、転校先の学校では目立たぬよう、そつなくやり過ごしています。そんなある日、ジュリアンが帰宅すると、祖母のサラ(ヘレン・ミレン)が家を訪ねてきていました。サラはジュリアンからある言葉を聞き、1人の少年とサラ自身が経験した壮絶な過去を語り始めます。

映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』ヘレン・ミレン

本作のメインストリームは、少女時代のサラ(アリエラ・グレイザー)と、トゥルトーと呼ばれる少年(オーランド・シュワート)の物語です。皆さんにもサラと同じように、心の変化を味わっていただくために、どんなストーリーかは伏せておきます。とにかく、このストーリーはとても悲しくて切ない一方で、温かさ、優しさ、強さに満ちています。だから、サラは孫のジュリアンにこの話をしたのだなとわかります。

映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』アリエラ・グレイザー/ジリアン・アンダーソン

『ワンダー 君は太陽』は、ほぼ最初から最後まで泣きながら観た記憶があり、今でも大好きな作品の1つです。本作でもやっぱりウルウルさせられました。誰もが傷付きたくないし、自分を守りたい。そんななか、他人に優しくするのは、考えている以上に難しいことです。それでも人を助けて、優しくできる人の勇姿を描いた物語となっていて、助ける側、助けられる側の目線があることで一層心を動かされます。心が狭くなってるなと思った時に何度も観返したくなる作品です。

デート向き映画判定

映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』アリエラ・グレイザー/オーランド・シュワート

初々しくて切ない恋愛物語でもあるので、デートで観るのもオススメです。爽やかで微笑ましいシーンや、とてもロマンチックなシーンはもちろん、クライマックスでは切なさが一層胸に刺さります。相手への気持ちが計り知れていない場合は、窮地に追い込まれた時、お互いをこんな風に守れるかなと考えてみると、この先もずっと一緒にいたい相手かどうか、自分の心が教えてくれるかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』オーランド・シュワート

少女時代のサラの物語も、現代のジュリアンの物語も、学校の友達との人間関係が軸となっているので、皆さんは等身大で観られると思います。極限の状態で、自分のことだけでも精一杯なのに、見返りを求めず、人を助ける人達の姿が描かれています。真似るのは簡単ではないものの、少しずつ考え方を変えてみるだけでも、今後の生き方が変わってくるように思います。

映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』アリエラ・グレイザー/オーランド・シュワート

『ホワイトバード はじまりのワンダー』
2024年12月6日より全国公開
キノフィルムズ
公式サイト

ムビチケ購入はこちら
映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも

© 2024 Lions Gate Films Inc. and Participant Media, LLC. All Rights Reserved.

TEXT by Myson


関連作:

『ワンダー 君は太陽』
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定 スティーヴン・チョボスキー監督インタビュー かわいいだけじゃ務まらない!名子役特集Vol.2
Amazonでブルーレイを購入する Amazonプライムビデオで観る

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年12月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • イイ俳優セレクション/アリエラ・グレイザー(後日UP)
  • イイ俳優セレクション/オーランド・シュワート(後日UP)
  • イイ俳優セレクション/ジリアン・アンダーソン(後日UP)
  • イイ俳優セレクション/ブライス・ガイザー(後日UP)
  • イイ俳優セレクション/ヘレン・ミレン(後日UP)
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

Netflixシリーズ『イクサガミ』岡田准一 イクサガミ【レビュー】

今村翔吾著のベストセラー「イクサガミ」シリーズを原作とする本シリーズでは、岡田准一が主演、プロデューサー、アクションプランナー、藤井道人、山口健人、山本透が監督と脚本を担当…

映画『TOKYOタクシー』蒼井優 蒼井優【ギャラリー/出演作一覧】

1985年8月17日生まれ。福岡県出身。

映画『バーフバリ エピック4K』来日舞台挨拶イベント、プラバース、ショーブ・ヤーララガッダ(プロデューサー) プラバース、ショーブ・ヤーララガッダ来日!『バーフバリ エピック4K』には追加シーンも

2025年に劇場公開10周年を迎える大ヒット作『バーフバリ 伝説誕生』と『バーフバリ2 王の凱旋』を一つの作品として再編集し、壮大な物語を4K映像で体験できる『バーフバリ エピック4K』の日本公開を目前にして、バーフバリ役のプラバースと、プロデューサーのショーブ・ヤーララガッダが来日しました。

映画『楓』福士蒼汰/福原遥 楓【レビュー】

残酷過ぎて、切な過ぎて、優し過ぎて、どうしましょ(笑)。ネタバレを避けると、ほぼ何も書けませんが…

【東京コミコン2025】オープニング:イライジャ・ウッド、カール・アーバン、リー・トンプソン、トム・ウィルソン、クローディア・ウエルズ、ダニエル・ローガン、ジョン・バーンサル、クリスティーナ・リッチ、イヴァナ・リンチ、ノーマン・リーダス、ショーン・パトリック・フラナリー、ジャック・クエイド、マッツ・ミケルセン、浅野忠信、ピルウ・アスベック、セバスチャン・スタン、ジム・リー、C.B.セブルスキー、フランク・ミラー、クリストファー・ロイド、中丸雄一(MC)、伊織もえ(PR大使)、山本耕史(アンバサダー) 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』一行や人気アメコミ出演者達が勢揃い!【東京コミコン2025】オープニングセレモニー

年末恒例行事となった東京コミコンのオープニングセレモニーを取材してきました。今年は過去最高といえるのではないかという数のスター達が来日してくれました。

映画『ズートピア2』 ズートピア2【レビュー】

さまざまな動物達が人間と同じように暮らすズートピアを舞台にした本シリーズは…

映画『エディントンへようこそ』ホアキン・フェニックス/ペドロ・パスカル エディントンへようこそ【レビュー】

アリ・アスター監督とホアキン・フェニックスの2度目のタッグが実現した本作は、メディアの情報に翻弄される人々の様子を…

映画『愚か者の身分』林裕太 林裕太【ギャラリー/出演作一覧】

2000年11月2日生まれ。東京都出身。

映画『ペンギン・レッスン』スティーヴ・クーガン ペンギン・レッスン【レビュー】

『ペンギン・レッスン』というタイトルが醸し出す世界観、スティーヴ・クーガンやジョナサン・プライスといった名優がメインキャストに名を連ねていることからして…

映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』水上恒司/木戸大聖/八木莉可子/綱啓永/JUNON(BE:FIRST)/中沢元紀/曽田陵介/萩原護/髙橋里恩/山下幸輝/濱尾ノリタカ/上杉柊平 WIND BREAKER/ウィンドブレイカー【レビュー】

にいさとる作の同名漫画を原作とする本作は、不良グループが街を守るというユニークな設定…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  2. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  3. 映画学ゼミ2025年11月募集用

REVIEW

  1. Netflixシリーズ『イクサガミ』岡田准一
  2. 映画『楓』福士蒼汰/福原遥
  3. 映画『ズートピア2』
  4. 映画『エディントンへようこそ』ホアキン・フェニックス/ペドロ・パスカル
  5. 映画『ペンギン・レッスン』スティーヴ・クーガン

PRESENT

  1. 映画『楓』福士蒼汰/福原遥
  2. 映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ
  3. 映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン
PAGE TOP