REVIEW

五億円のじんせい

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『五億円のじんせい』望月歩

親の願う人生を子どもが背負うとはどういうことかというテーマを、すごくわかりやすい喩えで描いています。親が子に何かを願うのは必ずしも悪いことではなく、本作の設定も母の大きな愛ゆえのことなので、親を責めるという内容ではありませんが、だからといって、子どもは子どもでそれを背負い切れなくて苦しむこともあるんだということを、究極の設定を用いることによって、観る者に伝わりやすくしています。主人公が五億円を稼ぐために、いろいろなアルバイトをするという設定もユニークで、本当にあるのかどうかは定かではないですが、本当にその世界に入り込んだらヤバそうな危険なアルバイトもいくつか出てきます。そういったスリリングな展開もありながら、主人公の持ち前の性格でピンチをすり抜けていく姿にどこか癒される部分があり、世の中にある善と悪を両方描きながら、伝えたいメッセージをうまく盛り込んでいます。主演の望月歩さんにはインタビューでお会いしましたが、彼自身もすごく朗らかで役にピッタリでした。
五億円稼いでから死のうとしている主人公。それはどういう意味なのか、ぜひ映画を観て確かめてください。

デート向き映画判定
映画『五億円のじんせい』望月歩/山田杏奈

ロマンチックなストーリーではなく、特別デート向きとは言えませんが、何かしら親や周囲の意向を無視できない状況で生きてきた人にとっては、とても共感できる内容なので、そういった事情を抱えている場合は、本作を観ると話したくなるかも知れません。なので、交際相手がそういう事情を抱えて1人で悩んでいそう場合は、それとなく誘ってみても良いでしょう。でも、無理矢理話をさせずに、相手の反応に任せるのが良いと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『五億円のじんせい』望月歩/森岡龍

親に心配されまくって、うっとうしいと思ってしまう思春期の皆さんは、本作を観ると、いろいろなことが客観視できると思います。決して、皆さんに説教をするような内容ではなく、共感できる部分が多いので、素直に周囲の人の思いを想像できるはずです。世の中には善い人も悪い人もいますが、その影響をどう受けるかは、自分次第かも知れません。そんなことも考えながら観ると、自分はどんな人間になりたいか、少し具体的にイメージできると思います。

映画『五億円のじんせい』望月歩

『五億円のじんせい』
2019年7月20日より全国公開
NEW CINEMA PROJECT
公式サイト

©2019 『五億円のじんせい』NEW CINEMA PROJECT

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『スタントマン 武替道』トン・ワイ/テレンス・ラウ/フィリップ・ン スタントマン 武替道【レビュー】

香港映画に対する誇りと、香港映画や映画作りに関わる人達を守りたい気持ちが交錯する…

映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 2名様プレゼント

映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 2名様プレゼント

映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド 大切な人ができれば、譲れないことも変わる!?『We Live in Time この時を生きて』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は運命的な出会いを果たし、ぶつかり合いながらもお互いに正直に生きるカップルの物語『We Live in Time この時を生きて』を取り上げます。

映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊 『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー IMMACULATE 聖なる胎動【レビュー】

敬虔な修道女のセシリア(シドニー・スウィーニー)は、イタリアの美しい田園都市にある修道院にやってきます…

映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド ストレンジ・ダーリン【レビュー】

6章からなる本作は、ユニークな構成となっています…

映画『DROP/ドロップ』メーガン・フェイヒー/ブランドン・スクレナー ブランドン・スクレナー【ギャラリー/出演作一覧】

1990年6月26日生まれ。アメリカ出身。

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット スーパーマン【レビュー】

ジェームズ・ガン監督らしい表現によって、全く新しい“スーパーマン”が観られます。冒頭の演出からして…

映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレート アンソニー・ブイサレート【ギャラリー/出演作一覧】

2004年9月27日生まれ。タイ、バンコク出身。

映画『逆火』北村有起哉 逆火【レビュー】

主人公の野島浩介(北村有起哉)は、感動を呼び話題となっている自伝小説の映画化作品の助監督を務めています。野島は作品に活かすため…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット 映画好きが選んだDCコミックス映画ランキング

今回は正式部員の皆さんに好きなDCコミックス映画について投票していただきました。“スーパーマン”や“バットマン”など人気シリーズが多くあるなか、上位にはどんな作品がランクインしたのでしょう?

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『シークレット・アイズ』キウェテル・イジョフォー/ジュリア・ロバーツ /ニコール・キッドマン 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.5

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド
  2. 映画『君がトクベツ』畑芽育/大橋和也
  3. 映画でSEL:告知1回目

REVIEW

  1. 映画『スタントマン 武替道』トン・ワイ/テレンス・ラウ/フィリップ・ン
  2. 映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー
  3. 映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド
  4. 映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット
  5. 映画『逆火』北村有起哉

PRESENT

  1. 映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ
  2. 映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊
  3. 特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉
PAGE TOP